嘘日記。変質者の正体の話。

世界には様々な奇病が存在するが、今日はそんな奇病の一つ、ちんちん消失症が発見された日である。

ちんちん消失症とは、ちんちん、つまり男性器がなくなったと錯覚してしまう病気である。
あくまで錯覚するだけなので、実際は男性器はソコに存在しているわけだが、錯覚した本人にとっては一大事である。
患者の多くが、気が動転し、往来に飛び出し、ちんちんがなくなった!と己のイチモツの有無を確認してもらうため下半身を曝け出した。
しかし当然ぞうさんは股間に存在するため、側から見れば完全に変態である。
そう、それまで患者は変態として処理されてきた。
ちんちん消失症が少なくとも平安時代には存在したにも関わらず、2018年まで発見されなかったのはそのためである。

気の毒な患者達はある者はブタ箱に、ある者は精神病院へと運ばれていった。
ここで皆さんはお気づきだろう。
精神病院へ運ばれてなお発見まで時間のかかったこのちんちん消失症は、精神疾患ではないのである。

2018年にこの奇病を発見したのは、獣医として活躍していた阿蘇光太郎(あそこうたろう)医師だ。
チンパンジーの脳外科手術中に新種の寄生虫を発見。
この寄生虫が脳を侵食し視覚による認識を一部阻害し、結果として男性器が消失したと錯覚する。
阿蘇医師はこの寄生虫をニホンチンショクムシと命名し、後の生涯をニホンチンショクムシ撲滅に捧げる事になる。

研究によりバナナ、いなり寿司、ソーセージ等の食品を摂取する事でニホンチンショクムシが消滅する事が分かったが、学会に発表する直前で阿蘇医師が下半身を露出したとして逮捕され、獄中から世紀の大発見を発表した。
性器だけに。
その後2019年に阿蘇医師はノーベル賞を受賞したが、それも獄中での受賞となった。
ちなみに阿蘇医師の変態行為は純粋に己の立派さを誇示するための行為であったのでちんちん消失症は関係ない。

なお、ちんちん消失症患者の多くは男性であり、女性の患者は極めて稀であるとされるが、これには異議を唱える識者が多くいる。
お金も払わず女性器を見て通報する人間がいるであろうか?ラッキースケベでこそあれ、被害者意識を持つ人間は存在しないというのがその理由である。

何のリスクも背負わず女性器が眼前に現れた時、あなたならどうする?

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