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極寒京都の旅4・アンディ・ウォーホル・キョウト
【2023年1月25〜26日。10年に一度と言われる寒波の中の京都旅行の話の4】
ようやくアンディとご対面。
11月に来た時に、開催されていたのを知っていたのにスルーしてしまい、大変後悔していたのだ。
今回の旅では大徳寺瑞峯院と並びメインの目的地だった。つまり金閣寺はカットインしてきたのだが、それはそれで良かった。
ハトにとってアンディ・ウォーホルとは、リアルに見ていたというより、
アートのポップ化の流れを作った人、というやや過去形。
しかしファッションやライフスタイル、何より“見せ方”がこの人の登場から一気に変化したと思っている。
とは言え、アンディについては実はそんなに知らなかったのだ。
うまい具合に旅行前にTVの美術系番組で取り上げられたりなどで、“拝観”する前にちょっと学習出来たのも良かった。
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アンディといえばツンツンヘアーだが、これはウイッグだったそうで。
ファンならご存知だろうトピックだけど、ハトはへええと思う。
ウイッグで登場することでアンディがどこにいるか瞬時にわかる、といった感じだったらしい。
もしかしたらウイッグは化粧のようなもので、ココロのスイッチを切り替える役割あったのかもとも思った。
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ハトはこういった回顧展のとき、特に画家の初期の作品に心惹かれてしまう。
素朴な線がたまらん。
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あえて描き込んでない部分が素敵
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どことなくバチカン(ヨーロッパ)っぽくも感じる。
アンディが京都に来た時シリーズが見ていて楽しかった。
この人はこんな絵も描いていたのかと。
遅ればせながら一気にアンディを好きになっていく。
それまでは関心が無かったわけではなく、“好奇心を刺激される”楽しさがあった。
こうして作品とじっくり向き合ってみると、本物(リアル)が持つエネルギーだろうか、ココロで交流できる喜びがある。
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上の写真のどこにアンディが写っているのかわからずじまい。(右端か?)
そんなことよりも“はとバス”が「ピジョンバス」だという発見。
50年代のアメリカ人って堂々としていてカッコいいな。もちろん大戦に勝利した後だし、色々な社会問題は抱えていたけど、希望に満ち溢れていた時代だったのだ。
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旅先でのこのような紙物はハトも大事に取っておくので、見ていて楽しい。
こういうことをする人だったのだと知ることができたのも、遅ればせながら一気に好きになる要素。
京都からママに宛てた葉書(3番目、キャプションなしの写真)が気に入った。
宛先と短いメッセージ、im ok. im in Japan. 。
ハト的に懐かしい郵便切手が貼られていた。父の切手コレクション(若い頃使用済みだけ集めていた)にあった物だったからだ。飛行機と五重塔、40円00銭。現在ではおいくらなのだろう。
スタンプを見ると“HIGASHIYAMA JAPAN”とある。日付は56年の12月14日と思われるが、24.VI.の意味は不明。(推測→国番号と航空便ではないだろうか)
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会期終了まで一ヶ月を切ったのに、積雪の影響なのか、空いている。
おかげさまで、ゆっくり見ることができた。
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有名な絵より。
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着色版は生け花だけでなく、日本画(寺とか神社でたくさん見ただろうから)の影響もあるのかも、と思った。
古い時代の絵は(襖絵など)色が僅かに残っているのがあったりで、アンディはそんなところに美を感じたのかな、と。
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やっと見覚えのあるアンディ作品群へ。
同じモチーフの繰り返しは日本美術(三十三間堂で仏像が延々と並ぶのに感動していたそう)の影響あり、らしい。
あれほど有名な“キャンベルスープ缶”は撮影し忘れる。
留める者も貧しい者も同じ味、というメッセージが込められている、らしい。
らしい、と書くのは、色々な解説からであって、決してアンディが口にしたわけではないから。
でも、もしそうだとしたら、アンディという人は限りなく優しく、稀有な人だったのではと思う。
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洗剤だって、富める者も貧しい人も等しく必要。
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かろうじてキャンベルスープ関連が。
同じモチーフを多用する、
作品を(アシスタントを使って)大量生産する、
で、否定的な意見もあったのだけど。
さらには有名人のポートレート的作品でますます有名になり、時代の寵児となり、
様々なメディアでの活躍に及んだ結果、“チャラい”印象も。
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けれども、
多くの人がいつかは向き合うように、アンディも“死”を意識したのだ。
会場も出口が見えてきた。
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黒い部分にダイヤモンド粉が使われていれ、キラキラ綺麗。
ココロの闇はむしろ宝だということなのかもしれない。
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残るは大型作品のみ、
と思っていたら、絶滅危惧種の動物たちの絵が。
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(これだけしか撮影していない)
パンダ、かえる、象、の3枚。
この動物たちを描くこともアンディの優しい目線を感じる。
なのに笑ってしまうほどの強烈な色彩。
適当に描かれたように見える、ドローイングの線。
線の内塗りつぶすわけでもなく、色彩の外側をトレースするわけでもなく。
いよいよ大型作品。
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解説は読んでいないし、音声ガイドも借りなかったから、詳細はわからない。
このポップな迷彩柄は何を伝えたかったのだろう。
これだけ大きいので壁紙になっておかしくないような…
そう思って見ていると壁紙にできるぐらいなら、やはり伝えているの平和なのではないと思った。あるいはその逆で、“自分との戦い”なら「ポップに戦おうよ」ということなのかもと。
この絵は立ち止まって見ている人は少なかった。
でもハトは気に入った。
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最後の晩餐、という。有名すぎるダビンチの絵になぞらえているらしい。
あれほど“商業的”な作品大量を生み出しても、
セレブの仲間入りしても、
ずっと敬虔なクリスチャンだったというところがなんだが感動する。
全ては神様が見ている、見ていてくれる。
知っていてくれる。
これで良かったのだ。
全て大丈夫なんだ。
そんな信仰心が心の深いところの支えとなり、感謝のような喜びの気持ちが
この作品を生み出したようにも感じた。
ハトはアンディが亡くなった年齢と同い年である。
これだけの写真をあげておいて、中間時代のポートレートシリーズとかは写真に撮っていなかった。マリリンとか。
知っているロックスターや俳優さんも多数描かれていたのだが。
ハト的にはあまり好きじゃなかった。
だから今までよく知らないでいたのだと思った。
さて。時刻は16:30。
17:00から夕飯を予約してあるのだ。
急いで三条に戻らなくては。
前回も遅刻した今度こそと思っていたのに、これだ。
20分ほど遅れると電話を入れる。
急げ!!
おまけ:美術館の売店で購入したトートバッグ(440円のもの)のハンドルがねじれて縫いつけられていた。東京に帰ってから気が付き、問い合わせの電話を入れると交換してくださることに。京セラ美術館さん、ありがとう。
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