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〈過去シリーズ〉2020年1月コロナ禍直前のバルセロナ4 カテドラルとグエル邸
この〈過去シリーズ〉2020年バルセロナは当時他所で公開していた記事である。
note開設してあっという間に2年、この度(旅だけに)やっと引っ越し敢行となった。作業終了次第、元の場所は閉鎖する算段である
そもそもnoteを始めたのはハト自身がそうであるところのHSS型HSPの情報を書くこととしていたのだけれども、あっという間に飽きてしまったので「自分だけの楽しみために書こう」とあっさり方向転換をして旅の記録をメインに書くことにして今に至る。
noteの正しい扱い方とかわからないままだし、書くことで精一杯なので気の効いたコメントなど滅多に書き込めないままだが旅のことを書くのは楽しく、特に京都旅は前知識をほとんど入れず、見て感じる優先で後から復習しながら書いていると、とても面白いのだ(それでアップするまで毎度だらだらになってしまうのだが、行かない間も京都に行っているようでなんだか良い感じではある)
話が脱線してしまった。
バルセロナ記である。タイトル通り、2020年1月の、いわゆるコロナ禍直前の旅の記録だ。
他所でアップしていたため、今のハトと語調が若干違うが、そこはご愛嬌で。
また、当時から5年近くも経っているため情報が古すぎるところもご愛嬌で。
バルセロナ4:初公開日:2020年5月30日
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2020年1月。コロナ騒ぎはまだ中国だけの話だった頃。
1/20〜1/27の8日間、バルセロナへ行って来た。
コロナ休暇が終わる前にその旅行記を書いておこうと思った。
ザ・観光、開始!
1/22。到着3日目。
朝。相変わらず空は暗い色に覆われている。
窓から街路樹を見ると枝が揺れていない。雨もずい分小降りになっているようで、道を歩いている人は傘をさしていない人もいた。
うん。やっと『ザ・観光』が出来る。
朝食会場にてSちゃんと出発時間を決める。9:30に出発と決め、ロビーに下りて行ったらツアコンさんに「皆さんとっくに出かけちゃっていますよん」と言われてしまった。ツアコンさんはこうやって参加メンバーが出かけたかどうかもチュックするのだそう。そうかそれがお仕事なんだな、とやっと氣付く。観光には遅い出発なハト達。でもいいのだ。普段のお仕事開始時間が10時だから、行動開始もそんな感じになってしまう。
外へ出てみたら、やはりそれなりに雨が降っていた。歩き回るのに苦労する降り方ではないので、最寄りの地下鉄駅まで歩く。
ホテルのあるエリアは工場?的であったり、倉庫?的であったりの事業所が多いところで、通勤風の地元民が行き交う。学生風もよく見かけるから、学校もあるのだろう。よって住宅地エリアでないことはすぐにわかった。だからといって住んでいる人がいないわけでは無く、町全体は荒れている感じでもなかったので、もしかしたら“普通の街”なのかもしれない。
地下鉄は回数券で
地下鉄の駅は歩道の真ん中にいきなり階段があるタイプ(もちろん階段の周りには柵はある)。エレベーターもある。改札は昔ながらの切符を入れてバーを押し回して入場するタイプだ。
切符は販売機で買う。回数券である“T-casual”だ。その昔はT-1って呼んでいたもの(の、はず)で、10回券。1回券よりメチャお得。一回使うごとに裏面に入場記録が印字されるのだがたまに印字がされていないこともある。しかし入場のカウントはしっかりされているという日本ではあり得ない仕様。この券は交通機関内の隣ゾーンまでの乗り越しフリーという、観光客にもとってもありがたい切符。
おそらくこうでもしないと問い合わせが大量になり、駅員さんが大変なことになってしまうからかもしれないとハトは思う。駅員さんが全員多言語をマスターしているわけではないし、観光客は全世界から押し寄せるのだから。
ところで、この地下鉄駅はLlacuna(リャクーナ)という。路線図では黄色で表されている、4号線だ。4号線は使ったことがないのでドキドキする。
そこから4つほど乗り、Jaume I(ジャウメ プリメ)という駅で降りる。
テーマが『バルセロナ・ザ・観光』なので、何よりもカテドラルに行きたい。しかも屋内だから雨の心配もしなくていいのだ。
駅から地上に出たらまだ雨は少し降っている。ここは少し広場になっていて、“天使の広場”と名付けられている。ちょっと違うような気がするのはご愛嬌。海に向かって右側にはいきなり古い建物や細い道が見えるので、「旧市街にきたぞ」という感じになる。
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カテドラル(サンタ・エウラリア大聖堂)
ここから市歴史博物館の外壁に沿って歩く。カテドラルの正面に回るのだ。古い建物は変わらないけど、道沿いに並ぶ商店が変化している。ここの道は95年に来たときにランチを食べていた場所であったことを思い出した。歩いてみるととそんなに広くもない道路なのになぜかテラス席がたくさん出ていたのだった。今はその場所にレストランは無く、お土産物屋に変わっていた。
カテドラル前は予想した通り、そんなに観光客がいなかった。午前中はみんな予約したガウディ系の見物に行ってしまうのだ。
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雨のおかげで人出少なく。
カテドラルに入る。拝観料はフリー時間帯であった。もちろん下調べ済み。雨なので屋上へは出られないのが残念。屋上は行ったことがないのだ。
入ればいきなりの迫力。
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長い時をかけ、様々な建築様式が入り混じった“美”は圧巻だ。ハトはガウディ氏のサクラダより、どちらかと言うとこっちの方が好き。ガウディ氏を知ったことでバルセロナに惹かれたのに、不思議だと思う。カテドラルの名前の由来でありバルセロナの守護聖人であるサンタ・エウラリアのキリスト教あるあるの痛々しい話もあるけど、なんだか「いい」のだ。
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ハトは前世でキリスト教信者だったのかもと妄想する。そんな記憶はないし、前世を探ってもらったことなどないのだけれど。あるいはキリスト教で幸せな一生を送った庶民とか。こうしてカテドラルとか見学すると何故かすごく幸せな感覚を覚えてしまうのだ。しかし今生ではキリスト教を信仰しようという気は全く起きない。ゴスペルに参加したご縁もあったが、それはカルチャー系の教室だった。
カテドラルなので堂内にはたくさんの礼拝堂がある。それぞれの聖人が祭られていて、一つ一つも見応えある。信者さんはそれぞれの“推し聖人”に祈りを捧げる。
そんなあたりは日本の神社、とりわけ各国の一ノ宮に似ているなあ、と思う。
もうここだけでもハトは大満足。教会系の見物は椅子があるので休憩を取りやすいのがとてもよろしい。
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カテドラルはキリスト教のことをほとんど知らなくても、気に入ればいつまでもゆっくり見ることができる。ハトは半日ぐらいいた時もある。ゆっくりしすぎてSちゃんと叔母が飽きているかな、と思ったけど、そうでもなさそうで一安心。
それにしても功績ある司教の棺桶が飾ってあったりで、キリスト教って不思議だ。今回「おお」と思ったのは燈明のローソク。全部ではないけど電気化されていた。日本もそうだけど、なんだか味気ない。炎が上がってこそなのだろうに。まあ、安全のためなのか。風があるとすぐ消えちゃうし。
次に修道院と中庭を見る。外光があるため一気に明るい雰囲気になる。
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やはりのんびりと見て回る。出口付近にお土産物屋があった。ロザリオとか宗教的な本などキリスト教のグッズが豊富。(当たり前か。)カテドラルそのもののグッズがなかったため、何も買わなかった。
カテドラルの見学出口から外に出る。
まだほんの少し雨が降っているが、空はだいぶ明るい雰囲気になってきた。
叔母とSちゃんが休憩はまだ大丈夫、とのことで、引き続き旧市街を歩く。
まずは出たところの広場?から見える、バルセロナ州政府庁舎の渡り廊下をチラ見する。
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そのまま道なりを進み、カテドラル裏手に回る。この辺りがバルセロナでもっとも古いエリア。雨に濡れてますます黒く見える石の壁。
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ただ…なんだかすごく修復の手が入っているのも感じる。
現在も使っていることだし、観光客の数が半端ないから、どうしても痛むのかもしれない。
古い街並みをグルグル歩き、サンジャウマ広場に出る。
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この広場ではあの“人間の塔”をやるのだ。実際に見ると思ったより小さい広場なので、びっくりする。広場は道路でもあるため建物に気をとられて上を向いて歩いていると車に轢かれそうにもなる。
サンジャウマ広場からランブラス通り方向に向かう。ハトの大好きな通りの、“フェラン通り”だ。この通りはなだらかな坂道になっていて、両側に商店が立ち並び、どちらから見ても雰囲気にある通りだ。以前は商店がビッチリあって活気があったのに、今回はシャッターが下りているところが多くちょっと寂しげ。それでも通りの建物群は変わらず、道そのものの美しさは衰えてはいなかった。
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フェラン通りの途中からレイアール広場にも寄る。まだ朝早いので開いているお店は無く(気付かなかっただけかも)観光客もいないので、がらんとしている。
ここにはガウディ氏デザインの街灯がある。(写真無し)広場には椰子の木もあって本来は夜に来た方が雰囲気ある広場なのだ。
街灯を改めてゆっくり見ると、やはり随分と変わったデザインだと思う。当時の人から見ても斬新過ぎたのではないか。けれども当時のバルセロナは斬新を受け入れる価値観がある時代だったのだろうと思う。街灯のデザインネタが甲冑であるとは今回初めて知った。
レイアール広場をランブラス通りへ出る。通りを挟んでの向こう側にグエル邸が見えている。雨が小降りながらも止まないので、次なる“屋根があるところ”へ入ることにする。
グエル邸
グエル邸はその名の通りグエル氏のお屋敷だった建物だ。グエル氏はガウディ氏のメインパトロン。グエル邸の地上4階地下1階の堂々たる威容は、個人宅であることを考えるとやはりグエル氏の実業家ぶりが窺えるという感じがする。
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チケットを入り口左手の売り場にて買う。12ユーロだった。ここは“シルバー割引”は無い。その上、雨のため屋上やバルコニーには出られないという。屋上が最大の見所なのだが、致し方ない。荷物の検査と金属探知機を潜る。ロッカーがあったので荷物を入れて身軽になった。音声ガイドは日本語だ。外国人が喋っているような日本語がおちゃめである。
雨を凌ぐ作戦なのか、入場者は案外多かった。けれどもグエル邸は“時間があればここも見るといいよ”的な紹介をされがちなので他人様をあまり入れないで写真が撮れる程度の混み具合だ。グエル邸はガウディ氏初期の作品ながらその後の有名作品の全てのエッセンスが詰まっている。
音声ガイドに従って進む。1階から地下を回りそれから順番に4階まで昇っていくのだ。
もともと室内暗めの建物。なので豪華な赤い絨毯が印象的。この絨毯は玄関ホールからの階段からサロンまで続いていて、つまりはグエル邸を訪問したお客人のための内装。オリジナルではないと思われるものの、カーブした階段にも敷き詰められていてゴージャス。
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ところどころアイアンの飾りが使われていて、ゴージャス度アップ。
建物内は暗めなのだが、これでも当時としては外光差し込む明るい造りなのだそう。
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こうして見ているとハトはグエル邸の“外向けの場所”は日本の朝香宮邸(庭園美術館)に似た感じを受けた。豪華で、美しく、最新で繊細。当時のアート(工芸含めて)でゲストを楽しませようという心意気を感じる。
見物を続ける。
窓から隣の建物の屋上が見える。チケット売り場の建物だ。だがこのスペースを使っているのはチケット売り場のスタッフではないと思う…
昨日までの嵐で植木鉢が転がっている。テーブルがあったり、ビーチチェアがあったり。住人がのんびりするためのスペースだ。観光向けではない日常が見えるので、こういった景色は大好き。
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グエル邸の“家族が生活するための場所”は、それまでの“外向けの場所”に比べて明るく、シンプルだった。各部屋に暖炉が設置されているが、一見暖炉とわかりづらいおしゃれな造りだ。さながら“デザイン家電”のよう感じなのかもしれない。
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全部を見終わって、音声ガイドも終了した。
下から順に見学してきたので、出口へは階段を降りなければならない…
と思っていたら、叔母の高齢者っぷりを見てくれていた係員さんがエレベーターに案内してくれた。叔母は元気なので階段で降りられないことはないが、エレベーターに乗せてもらえるならそれに越したことはないの。なのでありがたく使わせてもらう。そのエレベーターは「こんなところに!」という場所にあった。普通の見学ルート沿いに無いので、高齢者のみ案内されているのかもしれない。
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ガラス戸の内側にエレベーター本体の扉が
グエル邸でもじっくりと時間をかけて見物を楽しんだ。荷物をロッカーから出し、音声ガイドを返却して外に出たら雨は止んでいた。ありがたい。
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右側にはアルファベットのGが。
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先に紹介したバルコニーっぽい部分の外側
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時刻は13:30。
お昼時だ。
昨日たくさん食べて、朝も調子よく食べてしまったので、実質的にお腹は空いていない。
が、ここらでちょっと休憩したい。