2024 錦秋の京都・重森三玲のお庭をまだまだ見たい旅・3 真如院と中ト杉本製麺所
11/04。
まずは龍安寺を拝観したハト。
龍安寺前から京都駅行きのJRバスに乗り、大宮五条まで。
乗車時間は30分ぐらいだったか。
バス停から歩いて5分ほどで真如院前に到着。
時刻は11:35。
真如院は拍子抜けするような住宅街の中にあった。
大通りである五条通からちょっとだけ北に上がっただけなのに、なんだかとても静か。
空はすっかり晴れ渡り、11月とは思えないほど暖かくて絶好の拝観日和。
なのに真如院は撮影禁止であった。
事前にちょっと下調べをして、昨年の特別公開にて“撮影okだった”というweb記事を複数発見し、めちゃくちゃ期待していたのに、だ。
なんとなんと今年は撮影禁止と。
がっかり極まりない、ハト。
なので拝観前の景色を激写。
そんなこんなで拝観口に上がる。
拝観料は600円。
受付してくださった方に改めて撮影の可否を聞いてみたところ、ダメだと。
ここで駄々こねても始まらないので(しかもそんなことしたら摘み出される雰囲気)、おとなしく従う。
にもかかわらず、残念だったのはお寺の歴史の説明の音声が切れ目なく流れてたこと。
5分で一通りの説明だったので、20回ぐらい聞いてしまったではないか。
さらにしょうがないのだが蚊取り線香も…
とはいえ、重森三玲のお庭。しかも限定公開だから退職するまで拝観は無理であろうと諦めていた真如院。
“座れる場所”全ての場所に座して鑑賞。
真如院のお庭は、お寺の大きさや庭の地面の広さというのもあるが、思ったより小じんまり。
何より塀の向こうにマンションが建ち並び…
道理でネット上にある真如院のお庭の写真は塀の高さまでのものが多かったのはそのせいか。
あのマンションに住めば、真如院のお庭が見放題なのだな、とくだらないことを考えてしまう、ハト。
塀から見えるマンションなどは心の中で消して、お庭を楽しむ。
噂の鱗状の枯山水、躍動感があって、とても気に入った。
重森三玲は作庭、ということになっているが、元々のお庭は江戸時代後期に発行された京都の庭園案内“都林泉名勝図会”に描かれていて、それを参考に復元したものらしい。
過去を参考の復元作庭は正伝寺や東福寺塔頭芬陀院があったよな…
お庭を眺めていると、
鱗状の石が本当に水の流れに見えてくるから不思議。
しかもその水の流れも一定ではなく、右から左へ流れているように見えたかと思えば、左から右に流れているようにも見え、さらに水面もさざなみのように見えるような、やや波が立っていて、流れの音が聞こえてきそうな。
ハトはお庭の左端より1メートルくらいの位置から見るのが気に入った。
大庭園も素晴らしいけど、小さなお庭もいいな。
細かいこだわりがたくさん盛り込まれ、いつまでも見ていられるし、いつまでも語り合っていられそうな“喜び”が詰め込まれたお庭のように感じる。
もっともここのお庭は織田信長が室町幕府15代将軍足利義昭のために築庭したそう。
そうすると喜ばせよう、という政治的意図も盛りだくさんなのだろうが、信長も義昭もこのお庭が好きだったなら、政治抜きにして楽しい会話も出来たのかもしれない。
そして。
鱗状の石による枯山水が有名だし、ハトもそれ目当てで拝観したのだが、東側のいわゆるただ白い石が敷き詰められている部分もなかなか。
縁側の端からしか見えないのだけど、正面のお庭の興奮をクールダウンさせるような感じがする。
それにしてもハトが超長居しているからなのだけど、ほんの5分ぐらいで帰ってしまう人多数には驚いた。
だから見たい場所だってすぐに座れたのだった。
満足して真如院を後にする。
と言っても、撮影可能のお庭があるため、そろそろお腹が空いてきたが、頑張る。
真如院庭園はマンションがあったり、説明音声が耳障りだったりとかあったが、
小ぶりで滋味溢れるお庭だった。
限定公開だからか、山門入ってすぐの左右両小庭もほとんど枯れ草も落ちていなくて、日頃のお手入れの労力が伺えるような気がした。
本当はこのお庭を眺めながらお茶をいただきたいものだが、それでは拝観では無くなってしまうのだろう。
時刻は12:45。
本当にお腹がすいた。
五条通に何かご飯処はないものか。
歩きながら探す。
実は少ない事前調査では地下鉄五条駅付近かJR丹波口駅付近に行かないとあまりないことがわかっていた。
最後の手段、五条大宮の交差点のファミリーマートにて店内で何かを…と思ったら、イートインコーナーは無く焦る。
仕方なく地下鉄五条駅方向に戻ると、
何気なく製麺所とイートインという文字が目に入った。(黒門通)
一択である。
とても美味しかった。優しい味わいでお出汁も全て飲んでしまう。
お腹が美味しいもので満たされて、大満足のハト。
次なる目的地はメインイベント、光清寺。
時刻は13:25。
大宮五条から再びバスに乗り、千本出水へ向かう。