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〈過去シリーズ〉2020年1月コロナ禍直前のバルセロナ2 爆弾低気圧の中、到着




この〈過去シリーズ〉2020年バルセロナは当時他所で公開していた記事である。
note開設してあっという間に2年、この度(旅だけに)やっと引っ越し敢行となった。引っ越しに伴い、終了次第他所は閉鎖する算段である

そもそもnoteを始めたのはハト自身がそうであるところのHSS型HSPの情報を書くことにしていたのだけれども、あっという間に飽きてしまったので「自分だけのために書こう」とあっさりと方向転換をして旅の記録をメインに書くことにして今に至る。

noteの正しい扱い方とかわからないままだし、書くことで精一杯なので気の聞いたコメントなど滅多に書き込めないままだが旅のことを書くのは楽しく、特に京都旅は前知識をほとんど入れず、見て感じる優先で後から復習しながら書いていることがとても面白いのだ(それでアップするまで毎度だらだらになってしまうのだが、行かない間も京都に行っているようでなんだか良い感じではある)

話が脱線してしまった。

バルセロナ記である。タイトル通り、2020年1月の、いわゆるコロナ禍直前の旅の記録だ。
他所でアップしていったため、今のハトと語調が若干違うが、そこはご愛嬌で。
また、当時から5年近くも経っているため情報が古すぎるところもご愛嬌で。

バルセロナ2:公開日:2020年5月25日




・・・・・・・・・・・・・・・

2020年1月。コロナ騒ぎはまだ中国だけの話だった頃。
1/20〜1/27の8日間、バルセロナへ行って来た。
コロナ休暇が終わる前にその旅行記を書いておこうと思った。



出国まで


もちろん前日は営業時間いっぱいまで仕事をした。
8日間休むので、仕事の予約は二週間前からフルに入っていた。
最後のクライアントさんを終えた時には
明日から旅行というウキウキ感が湧いて来ないほどクタクタになり。

こうなることは予想できていたので、
荷物は三日前の休みの日にほとんど作っておいた。
だから前日の夜はハト小屋へ帰ってからはバタバタしないですんだ。

なんと言っても出発日の20日は早朝4時に起きなければならないのだ。
洗濯などしてから出たいし、成田までも冗談ではなく“旅”なので、朝食も食べたい。
船橋付近に住む叔母(方向感覚甘め)と待ち合わせて
9:30には空港の団体集合場所に到着しなければならない。

両替やら移動やらを考えたら、8:45には空港駅に着きたい。
飛行機好きのハトとしては、展望台も行きたい。

叔母はウキウキしているのでもっと早くに空港に着きたがったが、
却下してしまう。迎えに行くことでハトは遠回りになってしまうし、約束の時間だってはぼ朝一番なのだ。



いよいよ出発

JR船橋で待ち合わせ、京成船橋へ向かう。
JRだけで行く方法もあったのだが、時間が合わず、断念。
JRで待ち合わせるのは「ラッシュでまずいんじゃ…」と思ったら、
案の定“人の川”だった。
“川”が途切れるのを待っていても、そんなタイミングは来ない。
仕方なく、ラージサイズのスーツケースを引っ張って“川”を横切る。
人混み苦手なハトは人を見過ぎて既に目が回っている感覚。
叔母はラッシュは全然平気で(HSPではないため)
ガンガン人混みをかき分けて登場した。元気すぎる80歳…

京成線での成田行きは座れたので、そこで一息つけた。やれやれだ。
テンション上がりまくりの叔母はずーっと喋っているが、ハトはうつろ。
こう言った時、相手がHSP系ならこちらの様子を察して喋りのトーンを下げたりしてくれるのだが(もちろんHSP本人は下げてあげているなんて思ってもいないのが)叔母は一般人なため、お構いなしだ。
叔母と会う時は毎度だが、「さすが強え」と思う。


空港には9時ごろ着いた。
両替をするそうなので、両替所に立ち寄る。
次にWiFi機を受け取りに行く。指定の場所にてレンタル会社から送られて来たバーコードをかざすとキーが開いた。
ロッカーに入っていたのは思いもよらず大きく重さのあるケース。
「まじかよ」と思う。せっかく手荷物の減量化をしたのにと思う。
持って行かない、ともチラリと思う。
それでは本末転倒なので手荷物に押し込む。(ケースとか契約書的書類はスーツケースにねじ込む)

それにしても空港はめちゃくちゃ混んでいた。
寒い時期なのに、そんなのは関係ないらしい。

叔母は家で朝食を食べて来なかったのと、どこかで食べたいからとサンドイッチと飲み物を持って来ていた。
ハトは成田までで超疲れるので、大抵カフェで一息入れるのだ。
だから、サンドイッチと飲み物はありがたいが、どこに座るのか…
座れそうなところを探してウロついているうちに時間がどんどん過ぎていく。
ようやく団体集合所で座って食べることが出来そうなイスを見つけたのが集合の15分前。集合場所はすぐそこなので会社の人がチラ見えしている。
なんだか落ち着かないな状況だが、叔母はもちろんへっちゃら。

のんびり食べる叔母をかなり急かして集合場所には指定時間にやや遅れて到着。
参加者は既に全員集まっていた。
当たり前だが本社の人間もいるではないか。
まあ、“団長”が時間より早くから待っていたらプレッシャーだろうから、よしとする。

参加者同士、初顔合わせ同士も何人か。ハトだって初めましてのメンバーばかり。
挨拶をお互いにして、ツアコンさんの説明を聞く。
それからチェックインカウンターに並ぶ。
…混んでる。どうもおかしい。何かあったのでは?と思うほど。
と言うのも、他のカウンターはそんなに列ができていなかったからだ。
フィンエアーだけ大人気なのかしら、とも思う。

列があまりにも進まないので、その間に連絡用のラインのグループを作って入ってもらう作業をした。
会社からそれをやれとは言われていないのだが、“団長”になってしまったので(最年長ってだけだが)何か連絡事項などがあったときに一発で周知できるではないか。
ライングループなんぞ自分から作ったことがなかったので、若手メンバーにやり方を聞きながら。
もちろんツアコンさんにも入ってもらう。
こうすることで普段会わないメンバーと写真を撮っても交換しやすくなるし、ツアコンさんとのやり取りもここでやれば「言った言わない」はなくなるし、何より電話とかより連絡手段としては使いやすい。ハトは電話する時緊張するから。←HSP発動してしまう

永年勤続者としての参加メンバーは10人ほど。
業界的に自己中(よく言えば個性的な)な人は多いのだけど、永年勤続出来る人たちなのでグループ全体にも初対面の人にも“合わせられる”人たちばかり。そしてそのうちの6人が家族連れあり。
合計16人だから、全員を覚えられない感じではない。
みなさん、なかなかいい感じ。ハトは一安心。


そうこうしているうちにやっとチェックイン。
出国手続きは機械化されているけど、エラーを起こしがちで、その度に待たされるし、叔母は一緒に通りたいと言ってハトと行こうとしてエラーになってしまうし、先に行って待とうとすると係員に「早くいけ」と注意されてしまうし、ブーツは脱いで通れと言われるし(決まりなので、仕方あるまい)で、時間かかりすぎて免税店をふらつく時間もなくなってしまった。
その上、ゲートは94番。動く歩道を使ったとしても、結構ギリ。
搭乗でどうせ待たされるのだけどな、と思う。
ハトは参加者メンバーの一番最後を歩いていく。

テンション上がる
搭乗口はまだまだ先
コレに乗る



ゲートに着いたら搭乗は始まっていた。
混んでいるので団体だけど座席がバラバラになるのはわかっていたので、それぞれで座る。
ハットケースも既にいっぱい。
どう押込もうかと悩んでいたら見知らぬビジネスマンが荷物を寄せてくれた。
こういう素敵な大人でありたい。

定刻通りに出発。
北欧系の航空会社らしく、乗客は白人系が多い。ホントに白いんだなと改めて思う。

飛行機は久しぶりなので、興奮して眠いのに眠れなくなってしまった。
目の前にモニターがあるので、面白がって見てしまう。

ハト実家地方が。


ご飯出てくる。
お味はともかく、機内食というモノは格別な感じがする。

ポーク系だったような
軽食は焼きそば風
紙コップはマリメッコ柄






EU入国、そして爆弾低気圧の中のBCN到着


8時間経って、ヘルシンキに到着。
絶対、白銀の景色だと期待していたのに、あれれ。

北欧の街、雪や氷に覆われているわけではない様子
ヘルシンキ・ヴァンター国際空港の滑走路



ハトはこの旅でバルセロナでのショッピングより、ヘルシンキでのショッピングを楽しみにしていた。
なのになのにヘルシンキでの入国も大混雑、1時間以上も待たされた。
本来、日本人の団体って機械でスルー方式だったのでは‥
ヘルシンキの入国の係官は全員白人さんだった。
見た目、映画に出てくる軍人さんみたいな人ばかりだ。
「おお!北欧だ!」と感動する。

入国で時間がかかってしまったので、カフェることもできず、
ましてやマリメッコやイッタラをじっくり見る暇もなく。
ただ、飛行機で着陸前に出されたチョコレートが激ウマだったので、どんなパッケージなのかだけチェックし、売られていることを確認。もちろん、帰路で購入決定。
あとは水を買う時間しかなかった。

入りたかった、ムーミンカフェ。
奥にマリメッコ柄のフィンエアー機が駐機している
ショップのムーミンとスナフキン氏



乗り換え待ちでSちゃんとようやく真っ当に喋る。
Sちゃんはやはり中途入社組で、しかも海外初。ハトよりだいぶだいぶ年下だ。Sちゃんはダーリンと参加したかったのにまだ籍を入れていなかったため、“まだ家族ではない”と会社に判断され、一人参加になってしまったのだで、「ご一緒させてください」と言って来てくれたのだ。
ハトは叔母と一緒であること、『ザ・観光』だよ、と言ったけど(クラブ行くとかショッピングメインじゃない)、それがいいと言う。
ハトは叔母がずーっと喋っているのを聞くのもな、と思っていたので、まさに“渡りに船”。
で、この時ハトは“SちゃんもHSS型HSP気味なのでは”と感じていた。
そしてその直感は当たるのだった。


バルセロナへの乗り換え便では参加者がバラバラになることもなく、まとまって座れたため、ハトの隣には叔母がいた。さすがに疲れたらしく、眠ってしまっている。
この便ではハトはF席に座れたので、窓に張り付いて外の風景を楽しむことが出来た。
夕方5時の出発だというのに、ヘルシンキは既に真っ暗だ。西の彼方だけ濃いオレンジ色が残っている。
これが北欧か、とまた感動。

オレンジ色がすっかりなくなると、今度は眼下の夜景を楽しむ。
所々に灯りが集まっている。そこには町があるのだ。
道路であろう、点々とした灯りも見える。飛行機からなので、大きめの道路のはずだ。以前も地上を見て楽しんだことがあったが、道路は見えるけど車は見えなくてなんとも言えない不思議な感じを覚えたのを思い出した。
窓の外は次第に雲がかかって来て、眼下の景色が見れなくなって来た。
ハトもようやく眠くなって来た。


ちょっと眠ったと思ったら、そろそろ着陸のようだ。
高度が下がっているらしく、地上の夜景がよく見える。
スペインの夜景だ。
到着を告げる多言語によるアナウンスがあり、少し経つと、灯りが点々と繋がっている海岸線が見えて来た。そして一際明るく大きな光が見える。
バルセロナだ!



しかし…
様子がおかしい。
明らかに同じところを回っている。
海岸線を見るとありえない白波が打ち寄せているのがこの高さからでも見えた。
「現地は嵐」と聞いていたが、これは「嵐」なんてレベルじゃないぞと思う。
そして多言語アナウンスが何度か入る。なんでも強風すぎて着陸を待たされていると。
このアナウンスが繰り返されていくうちに英語とスペイン語だけになった。

最悪、着陸できないかもとも思う。
風に煽られて飛行機の羽がものすごくバタついている。
そうこうするうちに滑走路が見えて来た。
飛行機の羽はもげそうなくらいバタついている。
風に煽られて機体が浮き上がるのがわかる。
ちょっとどころかメチャ怖い。
まさかの「ゴーアラウンド」かと思った時に“足”が着いた軽い衝撃があった。
着地からはそれまでが嘘のようにスムーズなブレーキ。
ハトは「このパイロットは超絶うまい」と思った。

降りる時にはそのパイロット氏もお見送りに出ていた。
「やはりただ事ではなかったのか」と思う。
お見送りは何時もなのかもしれない、が、妄想して楽しんでしまう。
パイロット氏はすごい“イケおじ”だった。



飛行機を降りて、通路を進む。
案内板を見て、「ああ、バルセロナに来たのだ♡」と思う。
表示は上からカタラン語(バルセロナ公用語)、英語、スペイン語。
スペイン語は世界基準の黄色で書いてあるけど、カタラン語が一番上に表示されているて、文字の大きさも大きいのはバルセロナのプライドだ。(という、ウワサ)

bcn名物、3カ国語表示



現地日本人ガイドさんと合流。バスに乗ってホテルに向かう。
バスに乗るためには外へ出なければ。

嵐だ。
しかも半端ない。
日本だったら台風、しかも避難指示が出るレベルのだ。
この嵐が爆弾低気圧だと知ったのは翌日の夜。

バスまでの距離は30メートルも無かったのに、そこまでを歩いただけで風で髪の毛ぼうぼう雨でぐしょ濡れになった。

ホテルに着いたら時刻は23時近かった。予定より2時間以上の遅れ。でも無事に到着したから良しとする。
サンドイッチなどが入った軽食の紙バッグが配られる。
翌日の予定が告げられ、解散。

部屋に入ったら、急にお腹がすいた。
そう言えばヘルシンキ到着前に軽食を食べたきりだった。
ヘルシンキでカフェしようとしていたのと、時間がなくて何も食べ物を買い込め無かったのと、乗り換え便では飲み物しか出て来なかったからだ。

早速軽食を広げる。
サンドイッチ(日本製のより大きく、具も本格的)、サラダ、ジュース、ミネラルウオーター、ポテトチップスの小袋、小さいリンゴ。
軽食とは言えない、充実した内容で思わず「わぁ」と声が出る。

嵐の風と雨が窓ガラスを叩く音を聞きながら、現地テレビを見ながら、軽食を食べる。
テレビでは嵐の実況をやっている。相変わらずカタラン語はわからないけど、雰囲気で伝わってくる。

食事を終えて部屋の家具を使いやすいように動かす。フロアランプも移動。
ここはスペイン。チュックアウト後まで元の位置に戻されることはないだろう。

お洒落だけど使いづらい風呂場に文句つけつつ使い、布団に入る。
瞬殺で眠りに落ちる。

風と雨の音は一晩中続いた。




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