コミュニケーションの天才
国語の単元に「こんなところが同じだね」というものがある。友達との共通点や相違点を見つけていくという内容だ。
このように書くと味気のない単元のように感じる方もいるだろう。しかし内容はビジネス本に書いてある,話し方や表情,話題の振り方等のコミュニケーションスキルをフル活用していくものである。そして,大人が真剣に本から学ぼうとしている(私はそうしている)このスキルを,子供たちはごく自然に発揮していた。
例えば,「相手に質問する前に自分から話す」「え,どうして?」「それって,どういうこと?」等,相手の話にのめりこんで聞いていく。「ああ,そういうことか。僕も同じだよ。」と笑顔で返す。
このようなことを子供たちは,当たり前にやっているのだ。その当たり前に教師は気付かないことがある。味気ない単元だなという先入観。指導書通りこなしておけばいいんでしょというような教材観。これらが原因としてあげられる。
教師は「どうして相手のことを知りたいのに自分から話したの?」や,「質問してもらって,どんな気持ちになった?」などと問うことで,子供たちの「当たり前」が価値あるものになっていく。子供たちはコミュニケーションの天才なのである。
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