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あまのじゃく

聞いてほしいけど、聞いてほしくない。
もし聞くのであれば、起こっている事実だけじゃなくて、感情や思考もぜんぶ聞いてほしい。
そんなあまのじゃくな私が出てきている最近です。

退職届を出した週の週末、愛宕神社にお参りに行った。
出世の石段で有名な愛宕神社は会社からほど近く、仕事運UPに良いらしい。
「今選考が進んでいる企業のどこかに受かりますように」
その2日後には、お祈りメールが届いていた。

某R社転職サービスから37社。自分でエントリーした1社。
こんなに受けてたらどこかしら受かるだろうと思ってた。
選考を受ける中で自分にぴったりなところが見つかると思ってた。
「私ってどこからも必要とされていないんだ」と悲しくなった。

ちょっと一旦お休みしようと思い、退職までは仕事に専念し、
卒業旅行と称してヨーロッパに行き、帰ってきてしっかりインフル発症。
気を張っていたイベントが終わると体調崩しがち。

最終出社日とか、退職しましたとか、そういうことは報告したいタイプで、
自分の頑張ったことをアルバムのように残しておきたいし、
あわよくば、お疲れ様、と近しい人たちに労ってもらいたい。
「仕事楽しそうだったからびっくり!次はどこ行くの!?」
とたくさんの人に言われた。
そうだよね、堂々と報告しているんだから聞かれるのは想定内。
だけど、「まだ決まってなくて!4月からはニートだよ(笑)」
とおちゃらけて言うたびに心が泣いていた。

最終出社日の投稿に、ひとりの同期がコメントをくれた。
彼の友達が転職活動の支援をしているそうで、遠慮なく言ってね!と。
見ている業界も違うし、タダほど怖いものはないと怪しんでいたけど、
彼と仲の良い別の同期も支援してもらって転職したとのことで、
めちゃめちゃ怪しみながらお手伝いしてもらうことにした。

そうして作成されたLINEグループで、
初めましての1発目で1画面には収まらない経歴を送ってきたお友達。
第一印象は「うわ〜苦手なタイプだ」と思った。
2回目くらいの面談でCELINEのキャップをかぶってたので
セリーヌくんと呼ぶことにします。

セリーヌくんにはエントリー先の選定、職務経歴書の添削、面接対策、
転職活動の全てをまるっとお任せした。
退職理由としては、
・事業が落ち込む一方で、今後の方向性が見えない
・昇級昇格がなく、ステップアップが見えない
・どこに出ても通用する力をつけたい
(・GWや年末年始など世間のお休みは休みたい)
というのが主な理由だった。

職務経歴書は今まで書いたものとガラッと変わった。
今までは自分を大きく見せて採用されても入社後がきついので、
実力の8割くらいで書いていたように思う。
こういう経験があります、頑張りますので雇ってください。。という感じ。
セリーヌくんに添削してもらって実力の3割増くらいになった。
こういう実績作ってきたんで御社でも活躍しますよ?という感じ(笑)

エントリー先を決めるのには、人材会社を2社紹介してもらった。
ひとりは、体育会出身ゴリラタイプの方(失礼)
もうひとりは、話の長い昭和の営業マン(もっと失礼)
自社サービスがあり、これから伸びていくフェーズにあること、
裁量権が大きく意思決定の経験を積めることを重視し、
職種を問わずに紹介してもらった。

セリーヌくんには私の不安や悩みをぶつけまくった。

・大手で知名度のある企業がいい
→保守的な考え方が多く、分業が進んでいる。
 新たにスキルを積めずその先の転職は難しくなるけどいい?
・自分の能力に自信がないから大手の看板に隠れていたい
→自信をつけるための転職活動です!笑
・コンサルって私に合うと思う?
→リサーチが多い。意思決定は相手にある。それでもいい?
・会社の将来性判断するのにどんな情報見てる?
→うんたらかんたら〜〜〜〜
・〇〇業務は苦手意識あります
→やったことないからでは?変に自信のない感じで面接受けない方がいい!
・求人見すぎて迷子になりました
→かなり密に話しているので、私さんに合わない企業を選ぶことはない!

今までの人生で、キャリアに悩んだタイミングには
必ず助けてくれる人がいる、強運で恵まれている私。

最初は疑っていたセリーヌくんをいつしか信頼するようになっていて、
信頼ってどこから生まれるんだろう?と疑問が生まれた。
毎日のようにこまめにやりとりをし、意見は言い切ること。
懸念や選択肢を提示した上で私自身に決めさせること。
この辺が信頼につながっているのかな〜と思う。
これだけ向き合ってくれているセリーヌくんに結果で返したいと思う。
※セリーヌくんが上司だったら怖すぎるので絶対に嫌

面接対策では、キャリアプランはなんですか?の質問につまづいた。
視座は高く、目の前のお客様だけじゃなく市場の課題解決に貢献したいけど
出世欲もないし大きな責任を持って大きなチャレンジはしたくない。
と馬鹿正直に伝えると、面接は戦略です!と。
今の私さんの考えていることは数年後には変わるかもしれないと。
わかるんだよ、意欲的で高みを目指す方が採ってもらえることも。
実際成長できないことへの不安に駆られて転職を決めたわけだし、
仕事が少しずつできるようになればその先を目指したいと思うかも。
でも、面接官の受け取り方と本当の私にギャップが生まれたら
それはそれで入社後に苦労するんじゃないのかな〜とも思ってしまった。

このやりとりで、いつから挑戦を怖がるようになったんだろうと思った。
今までは自分にできないことがあることが許せなくて、
人より劣っていると思うことほど克服するようにしてきたのに。
でも最近は、自分の実力以上のことに挑戦するのが怖い。
求められることができなくて、動けなくなった経験があるから。
期待してほしいけど、あまり期待しすぎるのはやめてほしい。
ここでもやっぱりあまのじゃくが出ている。

転職活動を通して、自分に自信が持てたらいいなと思う。
1社目入社当時は根拠のない自信で溢れていた。
本社に異動してからいかに低レベルだったか痛感し、
自信は一気に0になり、毎日すみませんと謝っていた気がする。
でも逃げるのは絶対に嫌だったから必死にしがみついた。
チームが変わり仕事を任せてもらう機会も増え、少し回復した。

私それ得意なので任せてください!と言えるような領域を見つけて、
力をつけて、どこでも活躍できるような人材になりたい。
(ほんとは結婚して子ども産んで8割くらいの力で働きたい)
辛く先が見えない転職活動を経験する中で、
自分のことをわかってくれて、助言をくれるメンターのような人が
近くにいてくれたら、どれだけ安心するだろうと思った。

先が見えなすぎて不安だけど、セリーヌくんを信じて、
自分を信じて、頑張ろうと思います。


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