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#Black Lives Matterから考えたこと

目次
▷ジョージフロイドさんの事件
▷トランプ大統領の発言/フロイドさんの弟の行動
▷#Black Out Tuesdayの動き
▷アメリカでの黒人の歴史と文化
▷Black Lives Matterから考えたこと

ジョージフロイドさんの事件

5月25日、黒人であるジョージ・フロイドさんは、偽造した20ドル札を使った容疑で警察に拘束されました。白人警察官に8分以上も首を押さえつけられ、身動きできない状態に。逮捕時に居合わせた人が撮影した動画には、フロイドさんが警官に何度も「息ができない」「お願いだ」と訴えている様子が映っていました。

この様子が拡散されソーシャル・メディアで拡散。人種差別と警察の暴力に対する抗議が活発化しました。デモはNYCやLAなど140の都市で発生し、一部のデモは暴力的になり、21の州で国家警備隊の発動を促しました。

トランプ大統領の発言

トランプ大統領は一連の抗議活動に対して力で押さえつけようとする姿勢を見せます。「都市や州が抗議活動を制御できない場合、軍を派遣する」「国家警備隊を配備することを強く勧める」といった発言に加え、「もし都市や州が必要な行動を取らなかったら、米軍を配備し問題を迅速に解決する」と軍の介入を強調するようにも受け取れます。

フロイドさんの弟の行動

一方で、フロイドさんの弟は兄が亡くなった現場を訪れ、人々に対し平和的な抗議活動と投票を呼びかけました。「暴力的な抗議活動や破壊行為を繰り返しても何も変わらない。」と語りかけ、別の手段を取ろうと呼びかけました。「自ら学んで誰に投票すべきか考えよう。そうやって切り替えよう。」

Blackout Tuesdayの動き

フロイドさんの事件を機に、音楽業界を筆頭に”Blackout Tuesday”という活動が起こりました。“The Show Must Be Paused(ショーを止めなければならない)”というスローガンを掲げ、6月2日(火)は業務をストップし、黒人コミュニティについて考え、行動することを提案しています。

Spotifyは6月2日のポッドキャストとして、8分46秒間の無音トラックを配信しました。これはフロイドさんが窒息していた時間の長さを表すものです。
Apple Musicでは一部機能が非表示にされ、"For Us, By Us"という黒人アーティーストによるプレイリストに案内しています。他にも、Sony MusicやWarner Recordsなども活動に参加し、コメントを出しています。

アメリカでの黒人の歴史と文化

アメリカは、ヨーロッパ諸国と多くの黒人奴隷により開拓されました。リンカーン大統領の「奴隷解放宣言(1863年)」は南部の黒人奴隷達に対して自由を保障したものでしたが、その後も人種差別が続きました。キング牧師が"I Have a Dream"スピーチ(1963年)など生涯人種の平等を説き続け、1964年にようやく法律上の差別は全て撤廃されました。

そんな状況下で、無数のストリート・ギャングが結成され、その動きはニューヨーク市全体に広まりました。ブラックスぺイズと呼ばれるギャングに参加したアフリカ・バンバーターという人物は、HIPHOPの教祖と言われています。

彼は、HIPHOPがPeace・Love・Unity・HavingFunとなることを願いました。また、HIPHOPによって人々がストリートにはびこる問題 (ギャングによる暴力、薬物乱用、自己嫌悪、アフリカ系とイタリア系のあいだでの抗争) から遠ざかることができるよう願いました。こうして人々は、街角での暴力の代わりに音楽やダンスに興味を持つようになりました。

黒人差別の歴史、それに対抗して生まれたHIPHOPの文化などの背景から、音楽業界が進んでBlack Out Tuesday運動に参加したのではないかと考えています。

Black Lives Matterから考えたこと

ここで、ようやく本題の#Black Lives Matterについて私が考えていることを書きたいと思います。

Black Lives Matter(黒人の命を大切に)という運動に対して、All Lives  matter(すべての命を大切に)という運動も出てきています。"All"の考え方に賛成しますが、人種によって扱いが平等ではないから”Black”に注目が集まるのではないかと思っています。そこで出会ったのが”All Lives can't matter until Black lives matter”という言葉です。私はこれを「すべての命を大切にするために、まずは黒人から」と読み取りました。

Livesは命・生活を意味しますが、黒人はそれらが大切にされていません。白人の当たり前が黒人には適用されなかったりします。制度上では差別はなくなったのに、実際に黒人に対する悲しい事件が起きているのは、「負の感情の引継ぎ」や「周りからの刷り込み」があるからだと思います。

私は日本に過ごしてきて差別を受けたことはありません。だけど、今回のことを他人事と思わず、情報に惑わされず、自分の意見を持つことが大事なのだと思います。「親の教え」や「周りがこうしてるから」ということは参考程度にとどめ、自分の頭で考えていきたいというのが率直な想いです。

どんなルーツを持つ人も、みんな尊重される社会になりますように。


参考:
George Floydの死とBlack Lives Matter、そして音楽業界で広がる〈The Show Must Be Paused〉および〈Blackout Tuesday〉について | Mikiki
https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/25290?page=2
アメリカンヒップホップ | エミネムのすべて~ラップ&ヒップホップ
http://www.eminemfans.info/contents/americanhiphop.htm

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