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「病気や痛みの治癒には、四択あり」


動物が病気になったり、怪我をした時、如何に対処するだろうか。自然に治すか本能や群れ同士の伝達によるのか解らないが、薬効のありそうな液体や地の恵みに辿り着くかの、どちらかしかない。人間の場合は、自然治癒、民間療法、医師の診察による薬の投与か手術が一般的だ。しかし、最近は、先ず医院や病院に駆け込む人が多く、しかも、直ぐに別のところで診察を受けるので、何処でも患者が溢れてる。大きな病院は、医師の紹介状がないと受け入れないところも多い。厚生労働省が、大病院等による診察の必要性があるかどうかの判断基準にする行政指導なのであろうか。もっとも、医薬部外品のサプリメントや健康食品の様に次々試されてはかなわない。保険診療が可能で、比較的安価の支払いの為、老いも若きも、せっせと通うのが当然と心得ているのだろうか。それが又、医療費に対する国家と国民の負担を増大させている。これも、社会福祉の一環で致し方ない事なのか。

私が、一定の病院に通い出したのは、75過ぎからだろうか。そこと決めたからには、尊重して、医師の指示に従うのは当然である。しかし、その前に、自然治癒の可能性を試してみる。最近も、左、手の平、手首の下の部分をぶつけ、濃い紫色に変色し,大きく広がってしまった。爺ちゃんだし、直らない懸念があったが、思い切って経過を見守った。復元しようとする自然治癒力と食欲不全から回復し、必要な栄養が患部に届いた事により何とかなったのだろう。1ヶ月ほどで、元通りになった。更に、過去、少々の打ち身、切り傷等、腫れ物の類も、そのまま放置し、治れと願いながらウオッチイングしてきたが、結果はOKだった。

二番めの措置として、昔から効き目が言い伝えられている食品を試してみたり、市販薬を利用する手もある。これも、馬鹿に出来ない。そういうものを飲んだり食べたりすれば、予防になり快方に向かうことがある。現に、私は、知りうる限りの情報は利用した。それなりの効果があり、今でも生かされている。市販薬パブロンには、お世話になった。風邪などの症状には、即効あり。何年かは、様さまで助けられた。しかし、体が慣れすぎて反応しなくなったか、強力で新たなウイルスには、抵抗できなかったのだろうか、役目を終えた。

三番目の医師の診断は、重要である。素人判断の付け焼き刃でなく、どんな病で、何故こうなったか、又、どうやったら快方に向かうか、どういう治療方法があるか等を教示してくれるからである。しかし、全面的に委ねるのは無理かもしれない。多くの患者を抱え、個々の症例の経過を精細に検討し、完全治癒に至る時間を費やすことは、不可能な筈。肉体も精神もボロボロで、しかも高齢者ならいざ知らず、医師から示唆を与えられているのだから、自分の意思で、治療方を選択すると同時に、新たに四番目の選択として、自らの身体を見つめ直すことが肝要ではないだろうか。

福島県立会津医療センター医師の診察を何回か受け、四番目の選択の必要性を益々感じる様になった。総合内科におられ、患者の話をよく聞いてくださり、職掌柄もあるが、多角的に病根を考え、適切なを科を紹介していただいた。薬と手術だけでない自助努力も促していただいた様な気がする。過去に、頭部の表皮にできた血痕の数々を、丁寧に指圧することにより、病巣らしきものを除去したことがあった。長いこと治らなかったり、何か思いついた時には、素人療治を試している。現在、通っている二件の医療機関で、それぞれ医療機器を装着する事を勧められているが、一件は、使い続けないと一生苦しむと言われたが断り、投薬と自己管理で小康状態を保っている。他方、その機器を作ってもらったが、待つ事約10日の間、痛むところを逆に攻めて、ほぼ、快癒した。いわば、自家治癒みたいな事が可能になったのだ。今、挑戦しようと思っていることがある。奇病・難病ではないが、何十年と抱えている持病に対し、医療機関では原因と治療方法を提示できなかった。しかも今では、「高齢で機能が衰えているから仕方がない」の診断である。一つの方法として、自分の体内で、機能不全に陥ってる箇所に刺激を与え、蘇らせる事ができないかと考えている。はかばかしくなくても、諦めずに、克服する事が、我が人生の課題の一つと心得て、向き合っていくつもり。

人間は、医療機関に頼りすぎてはいないだろうか。高齢で精神と肉体のバランスを維持できない人や幼子の場合は、致し方ないが、一般患者は、長いこと付き合ってきたのだから、自分の体については、誰よりも詳しいはず。医師によって原因と治療法を示唆され、動物にはない知恵を駆使して、自分も治療に参加する意気込みで、アシストできそうな事を試みる価値はあるはずだ。しかも、患者が無知だと軽んじられる事もある。手に負えない生意気な患者にならぬ様、医師にある程度頼り、自分が選択し、協調していこうと思う。それにしても、年寄りとて暇なんてない。自業自得かも知れないが、仕事、実生活、病気等で、いっぱい一杯であるが、大半の人も同じく坦々とこなしているのだから、自分も弱音は吐けない。

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