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『プルーフ/証明』:ノートのこと

『プルーフ/証明』映像配信のご視聴ありがとうございました。
短い配信期間でありながら、たくさんの方にご覧いただき、嬉しい感想もたくさんいただき、とても有り難いです。
ドキュメンタリーフィルム『演劇ができるとき』も公開中です。
ぜひチェックしてみてください🌷

今日は、私がいつも舞台出演の準備・稽古期間に書いているノートについてシェアします。
キャラクタービルディングなど、さらに詳しいノートの中身などは、次回限定公開で投稿してみようと思います。

ノートを書くのは新国立劇場演劇研修所の研修生時代から続けていることです。
いろんな先生/演出家の方から教わったことを組み合わせて、自分に合った形に変化させてきました。
作品ごとに毎回新しくノートを作ります。
ノートを用意するのは、私にとって作品に取り組む上での最初の儀式かもしれません。
Bチームの共演者の方にノートを珍しがられ、(あ、ノートって別に書くのが普通ではないんだ)と言う気づきがあり、せっかくなのでnoteにてこだわりなどちょっと紹介してみようと思います。

ノートの種類

・A4サイズの大きいものに限る。
・お気に入りはツバメノート。質感・書き心地・使いやすさ、最高。

何を書くか

【この公演で大切にしたいこと・見たい景色】
一番最初のページになるべく具体的に細かく書いていく。
「〜〜を頑張る」とか「〜〜したい」ではなく、こうなる、という断定系で書くのがコツ。
稽古や本番で自分がどんな経験をすることになるのか、どんな景色を見ていくのか、実際にその様子を見ているかのように描写する感じ。
稽古期間中にときどき読み返します。
大体、自分が描いた通り、もしくはさらにスペシャルな経験ができるので、自分の理想を叶えていくためにこのページを書いてます。

【自分がこの作品を最初に読んだときに面白いと思ったポイント】
稽古が進んでいくと、作品に対する理解は深まっていくけど、はじめに抱いた作品に対する純粋な気持ちは忘れてしまいがち。
稽古で行き詰まりを感じたときにこのページを読み返すと、「そうだそうだ、私はこの作品の〜〜なとこが素敵だと思ってワクワクしてたんだ」ということを思い出せて、じゃあその素敵ポイントがお客様に伝わるようにするために、今何をしたらいいかがわかる。

【やりたいことリスト】
やりたいキャラクタービルディングのワーク、参考にしたい本や映画をリスト化します。
"□〜〜のワーク"
みたいに書いて、やったら□をペンで塗る。
達成感があって楽しい。

【調べ物リスト】
戯曲に出てくる自分が知らない事柄はもちろん、時代背景や土地、衣食住、文化など、調べたいことを書き溜めていきます。
調べ物は、自分が具体的に役を演じるために必要だからやる。
自分がはっきりイメージして演技するために必要なものを調べていく。
調べたこともまたノートにまとめていきます。

【日々の記録】
その日読んだ箇所や、ワークで気がついたこと、稽古について書きます。
日付の書き方はこだわりがあって、
○月○日(曜日) Day ○
としています。
この"Day ○"に積み重なっていく数字が自分の自信になるので。
私の場合、思っただけではあんまり身にならなくて、文章にすることでそれがまた自分に返ってきて理解が一歩進む、という感覚があります。
書きながらまた思いついたり、ひらめいて繋がって、勢いが出て書くのが止まらなくなったりすることも多く、私には楽しい作業です。
そこで出た気づきとかアイデアを演技プランに加えていきます。
一週間前に自分が書いたことですら、我ながら面白いじゃん、てこともあったりして、自分の思考の変化を読み返すのも楽しみの一つです。

あと、確実に日々前進したいので、苦手なところ、しっくりきていないところ、解決しなくてはいけないことはTo Doリストの形式で毎日書いて、毎日消していきます。


ノートの中身の概要はこんな感じです。
具体的に今回の作品ではどんなこと書いていたのか、キャラクタービルディングでどんなことしてたのか、より詳細なことは次の投稿で書きます💖

ちなみに、戯曲読解のためのノートはこれと別にあって、今回は合計で4冊ノートを使いました。
受験生?笑

私にとってノートを書くのは自分の足場を固めていくことです。
自分がしっかり足をかけられるところがあるからこそ、稽古で試したり飛び込んだりできるんだと思います。
感覚で全てできてしまう天才タイプではないので、、、
シンプルに書くことが好きですしね。

それでは、次回の投稿はもっと詳しいこと書くのでお楽しみに。
ぜひ読んでいただけたら嬉しいです✨


麗🐻


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