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知恵と工夫

心に残っている接客。

新宿・京王百貨店 est の店員さん。

来たる30代、少しずつ化粧品も良いものをと思っていた私。
まずはスキンケアに力とお金を注ごう、と新宿に行ったついでに京王百貨店の1階を覗いた。


私は百貨店のコスメフロアが大好き。
買わなくても見ているだけでドキドキするし、なんとなくキラキラした気持ちになる。
たくさんの化粧品の香りが混ざり合ったあの独特の匂いも好き。


いろんなブランドの前をぶらぶらしながら物色していると、est の前でふと店員さんと目が合った。
なんだか話しやすそうな方、という直感。
吸い込まれるように入店した。

たくさん質問をしてくれて、時間をかけて悩みをヒアリング、マイクロスコープで肌状態の測定をしてくれた。

この人は信頼できる。
短時間でそう確信した。

自分の手に届く範囲で、良さそうなものがあれば買っちゃおう!と結果を待ちながら心の中で意気込んでいた。

すると、今の肌状態は特に問題はないですよ、と。

え。

ただ、
化粧水・乳液、こんなふうにつけてませんか?

私のスキンケアのクセをどんどん言い当てるその方。
すごい。
全部当たってる。

その上で、私の今の悩みとそのクセを照らし合わせ、
こういうふうな付け方をしてみてください、
乳液はこれくらいたっぷりの量を使ってあげてください、
と est の素敵な製品を使ってアドバイスしてくださった。

お客様の場合、何を使うかより、どう付けるかです。
もし今の悩みをサポートできるとしたら、
この製品・シリーズがいいと思いますが、
まずは自分の手持ちのもので十分なので、
付け方を変えてみてください。
きっと変わると思います。
その上で、さらに私たちがお手伝いできることがあればまたぜひいらしてください。

と。

その方にとっての接客とは、
商品を勧めたり販売することではなくて、
相手の悩みに寄り添って、一緒に解決することだった。
デパートの入り口をくぐったときにはこんな気持ちになるなんて思っていなかった。

その日は結局、たくさんのサンプルをいただいて何も買わずにお店を出た。

年齢を重ねて、また新しい肌の悩みや要望ができたとき、
今よりリッチになった私が誰かにプレゼントしたいと思ったとき、
私は絶対に est で購入しよう、とそのとき決めた。

信頼されるブランドづくりとは、こういうことなんだ。
だってこの体験は絶対に忘れないから。


店員さんのアドバイスを手持ちの化粧品で実践しはじめてから、肌質は本当に改善された。
すごいね。

美しくありたい、という欲求は私の中にずっとあり続けるものだとは思うけど、
お金をかけなくてもそれは叶うということを、
百貨店でコスメを扱っている方が教えてくれたという感動が私の中でビビッドに残っている。


美輪明宏さんが、
『知恵と工夫で理想の暮らしはいくらでも手に入る』
と仰っていた。

est のあの方を思い出していたら、その言葉が浮かんできた。

私の2025年、
「知恵と工夫」は
楽しく豊かに暮らすための魔法の言葉になりそう。


est 京王百貨店新宿店

est





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