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『プルーフ/証明』:遠足した日


こんばんは。
今日も『プルーフ/証明』裏話を。
今回は楽しかった思い出。


私は、『プルーフ/証明』の台本を何度も読みながら、この作品のイメージにぴったりだなあと思っていた場所がありました。
大学があって、すぐ近くに家があって、季節の移ろいが感じられて、アメリカの大学の雰囲気に近い……。
母校の国際基督教大学(ICU)。

そんなことを同じチームの共演者にぽろっと話したところ、せっかくなら見てみたいと言ってくださり、中田顕史郎さんと阿久津京介くんと一緒にお出かけすることになりました。(お姉ちゃん:原田樹里さんは別作品の本番中。)
私が公演パンフレットで言ってたのはこれです。
あ、パンフレットはAmazonにて電子版も販売しておりますので買いそびれたという方、映像配信を見て気に入ってくださった方、ぜひチェックしてみてください。

学内生の友人にお願いして構内に入れることに。
もともとは公園みたいに近隣の方がお散歩に来るような開けた大学なのですが、今は感染症のこともあるので確認はしっかりと。

夕方から自主稽古の日に、朝早く待ち合わせして、3人でバスに乗って、ICUへ。
このバスに乗ってる時間からすでに楽しかった。
パパのセリフに出てくるから。

とにかく広い構内を3人で歩きまわりながら、生徒と教授の距離感、ロバートの授業の様子、生活エリアの広さなど想像を膨らませてたくさん話しました。

本館:パパが教授として教壇に立っている姿をはっきりイメージできて嬉しかった。キャサリン、教室に潜り込んで一番後ろの席で講義をニヤニヤ聞いてときもあったんじゃないかな。

教授棟:パパのオフィスのイメージ。あそこに生徒たちが論文持って相談しにきたりしてたんだなあ。建物の構造が幾何学的で美しく(ヴォーリズ建築!)、ロバートは絶対気に入ってただろうね、と。

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教授住宅:私がキャサリンたち家族の生活を想像しやすかった一番の理由は多分これで。ICUは構内に教授用住宅があって、ごく一部ではあるけど実際にそこで暮らしている先生方を知っていたので、家の近くに大学がある、生徒が訪ねてくることもできる、家の土地を大学が欲しがっている、といった状況が割とすぐ想像できました。当然敷地内には入らなかったけど、パパとハルと同じイメージを持つことができたのが良かった。パパ:中田顕史郎さんが特に盛り上がってた。笑

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(写真は大学HPより。秋の夕暮れ。)

あとは大学の寮を外から見たり、カフェテリアに入ってみたり、芝生でごろごろしてみたり。最高に気持ちよかった。

あと何より嬉しかったのは、同じ"ラジエーター"をみんなで見たこと。
キャサリンにとって、意味のある大切なものだから。

共演者と同じ体験をして、同じものをみて、イメージを共有すること。
家族の歴史を想像すること。
身体にその感覚を落とし込むと、セリフを言うときの実感が全然違う。
今回の作品作りの過程で、こういうプロセスを共演者の方と踏めたのは本当に豊かだったな、とあらためて思います。
(本当はお姉ちゃんも一緒に行きたかった……!)
こういう経験・体験をもとに、稽古を重ねて、共演者との時間をさらに積んでいくことで、役が体験した時間が自分の中にも流れ出していくような感覚がありました。
本番を観てくださった方から、「父親と過ごしてきた時間が感じられた」と言う感想を頂いたときは本当に嬉しかった……。

最終的にはガラステーブルと鉄製のイス2つだけの舞台美術になっても、人間関係の長さ・深さ・質感を、実感をもって演じることはできるのだなと思いました。

観てくださったお客様にもそれが伝わっていたら嬉しいです。

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(写真は大学HPより)

モデルになりそうな場所があるなら、実際にみんなで行っちゃう。
そんなプロセスも踏みながら、全身全霊で創り上げた『プルーフ/証明』、映像配信がございます!
3月24日までの期間限定での公開です。

Bチームの映像の時間は約1時間50分です。
高音質・高画質、劇場で観る臨場感にこだわって編集していただいた、スペシャルな映像です!
ABC、それぞれ全く違う美しさをもった『プルーフ/証明』、お見逃しなく〜〜!

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今日も読んでくださってありがとうございました。

まだまだ書くぞ〜。


麗🐻

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