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ラボで素材開発「モールスキン」

服飾学校や美大のテキスタイルの授業で、入門的に登場するのが織物の3つの基礎組織(「平」「綾」「朱子」)。これらベース組織に応用を加えて、テキスタイルは複雑かつ最適化されていく。

(出典元 : https://www.pref.yamanashi.jp/kaiki/kaiki_museum/kaiki-museum/kaiki-yougo.htm)

秋口から街でもよく見かけるようになる「モールスキン」は三原組織である「朱子」を横にした「よこしゅす」という織組織の生地。モールスキンと聞くと、"スーッ"という肌触りの良さがパッと浮かぶけど、モールスキンの生地の最大の特徴は生地の表面にタテ糸が多く出ること。トップの画像でたくさん浮かんでいる糸がタテ糸。

産地の学校」のラボで浜松に遠征する中で、新しく生まれたのがこのモールスキン。モールスキンプロジェクトとも言える。このモールスキンは春夏向けだけど、今度はゴツゴツのモールスキンが試織中だから。リサーチをして世の中にないであろうこだわり領域に到達できるよう追求したテキスタイル。実験的アウトプット。今の製造業にはやっぱり実験が足りないと思っている。だから僕らみたいな人間が予算と時間をかけて、コミュニケーションを重ねて実験をする必要があるとも思っている。

ヨコ糸(60/2・72/2)を1インチ(2.54cm)に208本も打ち込んだ高密度。高密度であるというよりバランス、糸のチョイス、仕上げ、このあたりの諸々が集大成となり想像以上のものを納品していただいた時に、やっぱり、日本でものづくりをする意味と強みを改めて実感した。


ここから少しずつデザイナーさんにも見てもらう。三川さんがロンドンに持って行ってくれた。僕も来週のパリに持って行ってみようかな。
「生地みたい!」と思ってくれた方は、今月末(2/22-24)遠州のテキスタイルの販売会をするので、そこに来ていただいて、裏メニューをオーダーしてください。モールスキン、店頭には並びませんので。

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