#16 心電図(12誘導)の読み方 【SR】
肢誘導、胸部誘導の違いも分からなかったわたしの「12誘導★読み方講座」
※YouTube”心電図マイスターチャンネル”さんを参考に勉強させていただいています。マイスターさんのチャンネルは、初心者でもひっじょうにわかりやすい内容となっているので全力でおすすめします!
心電図検定3級に向け、絶賛勉強中のわたし。
現在勤めている病棟は循環器内科(+消化器内科)なので、必然的にⅡ誘導は読めるようになっていました。
(読めるといってもSR、VT、Vf、Afなど、必要最低限のレベルです)
しかし、循環器患者さんは心電図の異常から急変を察知しなければならない場面が多々あります。
=心電図を読めるか読めないか、で患者さんの命が左右されます。
このままじゃ患者さんの急変に気付けない。
その不安感から、わたしは心電図検定を受け合格することで、自信をもって心電図が判読できるようになる(+周囲からの信頼も生まれる)と考え、今年度の心電図検定3級を受験することに決めました。
うちの病院ではありがたいことに、心電図マイスターの資格をお持ちのドクターが直々に心電図の勉強会を開いてくださっています。
そこに参加してベースとなる心電図の読み方、さらにはマニアックな心電図まで教えていただいています。
今回は心電図(12誘導)の基礎的な読み方を、わたし自身のアウトプットを兼ねてシェアしていこうと思います。
SRの読み方
まず、一番初めの基本。正常洞調律(SR:サイナス)の読み方です。読む順番を項目ごとに上げていきます。
①洞調律か(リズム)
・PQRSTとみて、P波→QRS波→T波と反応していることを確認する。
*Ⅱ、V1誘導はP波をみつけやすい。
②HRは50~100bpm/分か(心拍数)
・成人の正常値(大きいマス3~5以内)
③P波は正常か
・Ⅰ、Ⅱ誘導をみて、陽性(凸型P波)であればよい。
④QRS波は正常か(★)
▶肢誘導
・幅0.12秒未満
・異常Q波はないか(Ⅲ~aVFでの異常Q波は正常範囲内として無視してOK)/異常Q波は陳旧性心筋梗塞(OMI)を示す。
・正軸か(Ⅰ、Ⅱ誘導でどちらも陽性であれば、正軸と考えてOK)
▷胸部誘導
・R波激高しているか()
・移行帯(R波が最も高くなる状態。電力が表面(胸部)に近づくほどR波が高くなる)はV3~V4でみられているか(V1~V2でR波が最も高くなっている→反時計回転、V5~V6でR波が最も高くなっている→時計回転)。
・高電位はないか(V5orV6のR波<26㎜、V1のS波+V5orV6のR波<35㎜が正常)
*ちなみに、V5・V6のR波のことを「RV5、RV6」、V1のS波のことを「SV1」と示す。
⑤ST変化はないか
・ST上昇、低下を評価するための基線は、P波始まり~次のP波の始まりの点を結んだ直線とする(P波がわかりにくければ、R波始まり~次のR波の始まりを結んだ直線としてもよい)
・J点(S波終わりからT波始まりの間で最も角度が変わっている部分)でみる。
・ST上昇:J点から+1mV
・ST低下:J点から-0.5mV
*mV(キャリブレーション10㎜/大きいマス2個分)であれば、小さいマス1個が1㎜。
⑥T波の増高や陰転化はないか
・T波をみてR波より高かったり、陰性T波でないことが確認できればOK
*Ⅲ~V1誘導での陰性T波は無視してOK。女性や小児になれば、V3まで許容されることもあり。
⑦QT延長はないか
・T波の終わりがRR間隔の半分を超えていなければ正常。超えていればQT延長(低K血症の可能性)
・QT時間:0.35~0.44秒が正常
簡潔にはこんな感じ!
最低限、ここさえ押さえておけば間違いない!という内容をご紹介させていただきました。ほかにも、P波の形やPR間隔など見なければならない項目は多々あります。
本当に難しいですよね、心電図…とほほ( ;∀;)
わたしもSRすら読めなかったので、いざ勉強を始めたとき「どっから読めばいいねん!」「V1ってなに!」と頭の中がクエスチョンマークの大嵐で、何度も投げ出してやろうと思いました。
しかし、しゃーなしやるかぁくらいの気持ちで勉強を進めていくと、次第に読めるようになってきた自分がいて、「うわ!これAfちゃうん!…やっぱり正解や!」
なんて小さな成長をみつけ、「やっぱわたしできる子やん~」と自分でテンションを上げつつ心電図と仲を深め合っています。
(心電図はよくわたしを不機嫌にさせてくれます。ヤツはこちらに歩み寄る気なし)
日々心電図を読む練習をしていれば、心電図に触れる機会を増やしていけば、必ず読めるようになる日が来ます。わたしもまだまだ不整脈など読めない波形はたっくさん、課題もたっくさんあるのでともに頑張っていきましょう!
異常を知るには、「正常」を知ること。
やはり異常に気付くための大前提として、正常を知っておくことが肝心となります。フィジカルアセスメントにおいても同様のことが言えます。
正常の基礎知識がないと、「あれ?変だな」と違和感を抱くこともないでしょう。
まずは、今回ご紹介したSRの読み方を完ぺきにマスターしていきましょう!
そのあとに不整脈やPQ間隔が延長するのはなぜ?といった疑問を深めていければ、十分です。
心電図検定まで残り47日!1カ月とちょっとですね(やべぇ)汗
検定を受けられる方もそうでない方も、心電図に興味があるそこのあなた!ともに心電図を読めるように、励んでいきましょう!
P.S.いとの余談
終わりに、どーでもいいお話コーナーです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
きっと読者のあなたは心電図に興味がある方、または間違ったこと書いてないかなぁと校閲しにきてくださった心電図マスターですね?!もしくはわたしの文章を楽しんで読んでくださった一般人?(←言い方失礼)
とにもかくにも、読んでくださったことが最大の嬉しみです。ありがとうございます。
わたしはこの余談スペースを楽しむためにnoteを書いているといっても、過言ではありません。お話しているみたいで楽しいんです!ワクワク
まぁどうでもいい話ばかりになるので、あまり長くは書きませんが。
こうしてみなさんに教授するようにSRの読み方を執筆いたしましたが、あくまでわたしの自己満アウトプットでございます。参考にしていただけるのなら幸いですが。
もちろん嘘は書いていません。わたしが学んだ最大の知識を共有させていただいています。心電図検定の勉強を始めてからというもの、なかなか十二誘導の読み方、SRの読み方がわかりやすく記載されいてる教科書に出会えなかったんですよね。”心電図マイスターチャンネル”さんのYouTubeに出会えたのがほんとに奇跡。あの方がいなかったら、わたしは一生SRでつまずいて「もうやーめた!」となっていたのが目にみえます。
モニター心電図の教科書はあるんですが、十二誘導をまとめたものがないんです。十二誘導になると、医師向けの教科書で非常に難しかったりします。
なので今回はわたしなりに、SRの最低限を押さえた項目をリストアップさせていただきました。まだまだ詳細に読むべき項目はあるので、心電図検定までにアウトプットを兼ねて「自己満★いとの十二誘導講座」をさせていただくつもりです。
ぜひ、今回をもってわかりやすい!と思っていただけたら、フォローをして続きをお待ちいただけると幸いです。
必ず有益な情報を発信できるよう、改めてわたしの十二誘導勉強にも気合が入りますし、このまま心電図検定を合格しちゃおうって作戦です。
(もちろん心電図検定合格はするつもりで応募しています)
よし、気合が入りました(最近まったく心電図検定の勉強をしていなかったので。なんなら応募したのに受けなくていっかとさえ思っていました)。
ぜひとも緩んだわたしのお尻を、バシバシしばいていただけるとありがたいです。
あ、ちなみに褒めて伸びるタイプなのでコメントでもいいねでもしていただけたら、うひょうひょ頑張ります。
余談までご視聴いただいた方、本当にありがとうございました!みなさんの貴重な時間をこんな面白い( ̄▽ ̄)話で奪うわけにはいかないので、ここまでとさせていただきます!
では、本日もみなさんにとってステキな一日となりますように!