【いわなだれ】バクーダ:ポケモントレーナーなら全てのポケモンについて語れる説 その2
ポケモントレーナーなら全てのポケモンについて語れる説、第二回はバクーダです。
僕はダイパキッズだったのでバクーダというとハードマウンテンで捕まえられる、シンオウ図鑑には載ってない不思議な不思議な全国図鑑ポケモンの一体、という印象がすごく強い。更にそのタイプがあからさまに水に弱いけど同じ山にいるマグカルゴとかヒードランに対しては強いタイプだということもすごく印象深い。
「ふんか」より「いわなだれ」
「ふんかポケモン」の名前の通り、レベル技で「ふんか」を覚えることが大きな特徴…とも言えなくもないのだが、それ以上にレベル技(33…つまり進化時の手土産)として「いわなだれ」を覚えるのが大きな特徴…だと思う。何しろルビー・サファイアの初登場時点でそういうキャラ付をされている。はがね/いわタイプのボスゴドラ系列が何一つ岩技をレベルアップで覚えず全国の少年少女が「がんせきふうじ」のわざマシンを使うかどうかに小一時間葛藤したとされるあのルビサファの時点で。ルビサファ以前ではウソッキー、マグカルゴ、バンギラスと言う金銀の限られた岩ポケモンのみが自力習得した「いわなだれ」をまだ誰も初代の岩タイプが自力習得させてもらえない状況であったにもかかわらず。サンムーンからは進化時に覚える技としてレベル技とは若干違う扱い(それ以上のレベルで進化しても覚えようとする枠)で「いわなだれ」が入っており、ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパールでも同様でいる程度にはゲーフリ側も「バクーダ=いわなだれ」の印象を継続して持っているらしい。なお、BDSPに至るまでレベルアップでは「いわなだれ」以外の岩技は一切覚えないという謎の一貫したこだわりもあるようである。増えはしないんだ…(ちなみにさっき出てきたボスゴドラは「うちおとす」や「いわなだれ」をORASでもらった。まあいわタイプなので当然というかそれ以前が若干おかしかっただけのような気もするが…)因みにドンメルの時点ではレベルアップで「いわなだれ」は覚えないが、教え技やわざマシンでは覚えるため、キャラ付的な側面が強い。なんでそこに気を利かせておきながらコドラたちに岩技がなかったんだほんとに。そもそも火砕流とかを「いわなだれ」で表現したかったのなら、分類も「ふんかポケモン」から「かざんポケモン」に改めた方が良かったのでは?バクフーンはまだしもエンテイと同じなのは嫌?そう…ちなみにバクフーンもエンテイも別に地面技も岩技も自力習得はしませんね…
「いわなだれ」アイデンティティ消滅の危機
しかし鈍足特殊寄り(5だけ種族値が高い)アタッカーであるのに代名詞が先制しないと追加効果が発動の判定すらされない不一致技でいいのだろうか…という葛藤があったのは不明だが、BWでは進化レベルで覚える技が「ふんえん」に変更されている。遅くない?既に素早さが低いほど先制できる「トリックルーム」という技がダイヤモンド・パールの時点で登場しているわけで、むしろルビサファ時点からは想像できないほどにバクーダの「いわなだれ」は使いやすくなっているはずである。というか今更ルビサファ初出のポケモンのアイデンティティ変えてどうする気だ。たしかに追加効果のないいわなだれはどちらかと言えばルビサファより赤緑のネタという気もしなくもないが…そしてバクーダがイッシュ図鑑に掲載されたBW2ではまた「いわなだれ」に戻っている。なんで?おそらくはBW2でレベル技を見直す会議をするにあたって、一度進化時に覚える技から外した「いわなだれ」を再びその位置に戻すにあたって「ふんえん」派と激しい口論がされたことは想像に難くない。「ほのお・じめんなんだから一致技を覚えさせるべきなのでは!?」「だからって「ふんえん」をドンメルより早いレベルで覚えるのは流石におかしいですよ(ドンメルは当時Lv35でふんえん習得)」…みたいな。
隠れ特性とメガシンカも「いわなだれ」を応援しています
BWで新登場した隠れ特性は「いかりのつぼ」であり、これは自分が急所に被弾すると攻撃が6段階上がるというものである。「ふんか」との相性は良くない。「いわなだれ」や「じしん」との相性が良い。ちなみにバクーダが覚える炎物理技は2022年現在でも相性最悪の「ニトロチャージ(攻撃後10割で素早さが上がる追加効果)」のみである。…「ふんえん」派と「いわなだれ」派の抗争がBW時点で始まっていたことが伺える一幕である。
ORASではメガシンカを獲得。どう考えてもマグマ団で酷使されていたことからの縁故獲得ではあったが、これにより特攻にさらに磨きがかかった(+40)。ついでに攻撃も上がった(+20)。…と、ここにきて物理技(攻撃依存)の「いわなだれ」を見捨ててようやく「ふんかポケモン」の名前通り特殊技(特攻依存)「ふんか」を連打するポケモンとしてのアイデンティティに芽生えだした…と思いきや特性が「ちからずく(追加効果がある技の追加効果が発動しない代わりに威力1.3倍)」なので、「ふんか」は特性の範囲外、むしろ「いわなだれ」はバリバリ対象技という現象が発生。しかも「トリックルーム」を発動していない場合は大体「いわなだれ」の追加効果は発動するかどうかまでいかないので、実質ノーリスクで1.3倍の恩恵だけを受けられることが多いというおまけつき。「ふんか」のためなのか「いわなだれ」のためなのかどっちつかずな仕様となってしまったが、つまるところ「ふんえん」大勝利である(実際のところは「だいちのちから」が念頭に置かれているものと思われる)。
マグマ団も「いわなだれ」をそこそこ応援しています
ポケットモンスタールビー・エメラルド・オメガルビーに登場する悪の組織「マグマ団」。サファイアバージョンの悪役である「アクア団」の割を食ってなぜか海上にアジトを置いてあることもままある不憫な団体である。大地を増やすことを目的に伝説のポケモン「グラードン」に倣うようにじめんタイプのポケモンを多く使用しており、当然じめんタイプが含まれるバクーダも多く使われているのだが、この点についてアニポケやポケスペでは「ほのおタイプを多く使っている」と解釈され初登場からホウエン図鑑に存在しないヘルガーを使ってきていたりしたことで有名。こうなった原因はじめんタイプの割にほのおタイプ部分の主張が見た目や分類に激しすぎるほど出ているバクーダなのは間違いないのだが、リメイク版のオメガルビーではグラードン側が折れてほのおタイプを付加することで一応の決着を見た。伝説のポケモンのタイプさえ変えてしまった恐ろしい力を持つポケモン、それがバクーダなのである。
そんなマグマ団であるが、幹部のホムラ、カガリ、そしてリーダーのマツブサが時たまバクーダを繰り出してくることがある。特にリメイク版のマツブサとカガリはバクーダをメガシンカさせてくることがあり、しかもカガリは手持ちがバクーダ一匹というバクーダがあまりにも好きすぎる人の様相を呈している。そんなバクーダ愛に溢れるカガリだが、オメガルビーでの全戦闘5回中4回バクーダに「いわなだれ」を覚えさせている。では残り一回は何故覚えていないのか?というとこれは単に進化レベル未満のバクーダを使用しているのでバクーダがまだ「いわなだれ」を覚えるレベルに到達していないという敵CPU特有の世知辛い事情によるものである。ちなみにルビサファの敵組織が使うポケモンは全員レベルで覚える技のみで構成されているために、リーダーのマツブサが使うバクーダは全作品ともに最終戦でほのお技を差し置いて「いわなだれ」を覚えた謎の構成となっている(ルビー・エメラルドではじしんはある)他、オメガルビーの最終戦ではタイプ一致技を何も覚えていない中「いわなだれ」は覚えているという状況になっている。初戦だと「ふんえん」も「だいちのちから」も覚えている強敵だったにもかかわらず、どうしてこうなってしまったのか…
まあストーリー中のマグマ団なんて基本「なみのり」で一掃するので、何を覚えていようが正直関係ないというところもあるんですが…
因みに対戦ではトリックルーム下から「ねっぷう」「ふんか」などで攻撃するアタッカーとしての運用が主流ですが、トリプルWikiによると「いわなだれ」の採用率は8.9%との事。
トリプルトリルですら「いわなだれ」採用されないんだ…
次は「(みてい)」です。