「どうぶつの森」における動物食について
「どうぶつの森」というゲームがある。擬人化された動物たちと同じ村や島で共同生活をするという内容であるが、随所にブラックジョークが仕込まれていることでも有名である。
このゲームにおける「住人」と呼ばれるキャラクターたちはブタやウサギなど実在する動物などがデフォルメされた姿に…
と、ここまでの内容ならこの記事に書いてあることの方がよっぽど詳しいのではないかという気がする。
問題になってくるのは(うおまさと)割と前に追加されたアップデートである。
まず括弧にいれたうおまさだが、このキャラクターは「あつまれ」以前のどうぶつの森において釣り大会を主催していたキャラクターである。プレイヤーはこのキャラクターに釣った魚を渡すことで、その大きさを
当時魚は売るか飾るかだったところにただ一人だけ「食べる」という行動を取っていたインパクトは大きく、またそのビジュアルもあって非常に人気が
低かった。
なんでや。
ブタやタコなど明らかに畜産動物が多い動物たちからそうした要素を排除するという姿勢を貫いていたように見えたこのシリーズだが、ついに平然と「とんこつラーメン」を料理の一種としてお出ししてくるようになった。
さらに釣った魚たちをキッチンなどの上で捌きカルパッチョやアクアパッツァにする要素まで追加され、どうぶつの森世界においても殺生は平然と行われるものであり、そこに良心の呵責を覚えるような余地はない、現実がそうなのだから。という強いメッセージをこちらに向かって訴えてくる。
ただしこの姿勢が徹底しているかどうかが微妙なところがある。たとえば屋台や縁日といったテーマは存在するのにたこ焼きは料理としては存在していない。なんならタコ自体も魚としても海の幸としても登場しない(「おいでよ」などでは登場していたが)。どちらにしろあの世界は魚にだけやたら厳しいがタコにだけは優しい。
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