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気づかないもの、知らないモノばかりで嫌になるね。

だけども、それを発見と言えたなら。
楽しいと思えたなら、幸せなことだね。

陽が落ちて星が打ちあがる。
路上に散らばった誰かの花束が
死骸のように踏まれていく。
たった、それだけの価値だと言うように。

木漏れ日ひしめく影が幼い僕らを写す。
記憶ばかりが陽の傾く公園で跳ね返ってる。
崩れ落ちたパズルのピースを拾い上げ損ねた。
届かないんだと、しょうもなく泣いていたのはいつだったか。
皮膚から漏れ出る細胞液の行方を捜している。
跡になってからでは遅いのだと、ようやっと気づくも今はむかし。
終着点のない電車に乗ろう、きっと遠くまで行けるはずさ。
いつか駆けた土と草のにおいを思い出す。
唐草の先の空を見上げた。
振ってきそうな青に見とれた。
君の頬に雨がつたう、
それを拭いたいと思うのはわがままだろうか。
光を湛えた君の瞳が眩しい。

血と肉と骨でできている私たちは。
死して骨さえ残らない僕らは。

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