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「THE F1RST DunGeoN」補足ページ


「第一版」赤・青・緑トークンが代替品であることについて。(2024.11/16更新)

 ゲームマーケット2024秋の「THE F1RST DunGeoN 第一版」において、ご用意させて頂いたトークン(赤・青・緑)について、代替で用意させて頂いたものとなることを先んじてお知らせさせて頂きます。
 これは、事前に注文していたプラスチックトークンが、海外からの輸送遅れによって届かなかった為です。その為、急遽代替品を探しました。結果的にハート型の赤・青・緑に”近い色”のトークンが、それぞれ該当数梱包しております。ゲームをプレイするにおいては問題無いことを確認しておりますので、どうかご容赦頂きたく思います。
 思っていた赤・青・緑では無いと感じた皆様には、謝罪申し上げます。


ダンジョンカード内訳表(2024.11/17更新)

遊び方説明書に掲載できず申し訳ありませんでした。Kimu

※こぼれ話
 こちらの枚数分布は、ダンジョン紀行としてとてもこだわった数字になっています。と言うのも、『ゲーマー歴35年のダンジョン紀行#04『火吹山の魔法使いふたたびを解体する』にて、名作ゲームブックのリスクとリターンのパラグラフの割合を独自に解析したのを参考にした割合に作ったからです。
 懐かしい記事と思って頂けたダンジョン紀行ファンの方がいらしたら嬉しく思います。実際、リスクとリターンの割合が非常に良く、非常に厳しいタイミングや、気持ちよく連鎖していくバランスが絶妙になっています。

 基本的に当ゲームは「運ゲー」ですが、その確率自体を厳選しております。皆様におかれましては、プレイしてうまくいったときは自分たちを称賛し、うまくいかなかったときは運が悪かったと思って頂ければと思います。
 使用するキャラクターカードを色々と使い分けて頂き、名誉点の理論値を追い求めたり、気軽にダンジョンを楽しんだりして頂ければ幸いです。

▼元記事リンク(一部有料記事となっていますご了承ください)



エラッタ:(2024.11/24更新)

・キャラクターカード:神官Lv2 (2024.11/16)
誤「★名誉点計算時、[1,2,3,4]一セットにつき追加で2名誉点を得る。」
正「★名誉点計算時、[4,4,4,4]一セットにつき追加で2名誉点を得る。」

・キャラクターカード:精霊使いLv2(2024.11/24)
誤「★誰かがカードを置く時、持っているカードを、先に配置することができる。」
正「★誰かがカードを置く時、持っているカードを、先に処理することができる。」


補足:(2024.11/28更新)

▼踏破による経験値処理の補足。

ペアボーナス
 2が3枚繋がった場合、ペアボーナスは1セット分で2点の経験値とします。また、3が4枚も1セットで3点、4が5枚も1セットで4点です。これは、ペアボーナスでカウントしたカードは重複してカウントしないことを意味します。

順列ボーナス
 4を起点に「1234321」などとなっていた場合、1234のセットが2セット分で8点の経験値とします。これは、順列ボーナスでカウントしたカードは重複してカウントすることを意味します。つまり、ペアボーナスでカウントしているカードもカウントをします。
 例えば12333等となっていた場合、123の順列ボーナス1セットで3点、333のペアボーナスの3点も獲得します。

※ザファーストダンジョンでは探索をし、1は行き止まり、2は通路、3は丁字路、4は十字路に行き当たったと言うイメージのもとでカードの配置ルールを考えています。つまり、端から端まで探索を済ませるのはダンジョン探索における冒険者の花だと考え、順列ボーナスの方が優先度が高い設定となっています。

▼[階層の準備]で表になったカードの処理の詳細。

経験値の清算(カードを配置した場合と同じです)
┗[1]:
清算時に加算します。
┗[2][3][4]:ペアボーナス・順列ボーナス共に含みます。また、[1,2,3,4][4,4,4,4]の構成に含まれている場合、魔法使いLv2、神官Lv2の名誉点の計算時ボーナスに有効です

アイコンの処理(敵の扱いだけ変わります)
┗敵:
[階層の準備]で”敵5”・"敵6”が表になって、かつ闘士Lv2がいた場合、名誉点の計算時の討伐数に入れません。完全に無視する形になります。
┗宝箱:名誉点の計算時に通常通り加算します。商人Lv2のボーナスに有効です。

▼盗賊Lv2の能力について。

 2枚引いた場合、処理する順番は任意に選べます。そして、2枚のカードを処理するまで手番が続くものとします。
例)1枚目を置いた段階で「踏破」が発生した場合、一旦「踏破」の処理を行います。そして次の階層の準備を行い、盗賊が引き続き2枚目の処理をします。

▼精霊使いLv2の能力について。

「★誰かがカードを引く時、ダンジョンカードを一枚、手元にもつことができる。(その人の手番は終わる)」ですが、ダンジョンカードを引く人の代わりに、そのカードを一枚保持することを意図しています。
・"誰かが"なので、自分の手番でも可能です。
・手元にもつだけなので、「配置」も「スルー」もしたくない場合に保持して握り潰すことが可能であることを意図します。
・ゲーム終了時まで一枚保持していても問題ありません。
・保持することができるカードは一枚であることも指示しています。

「★誰かがカードを置く時、持っているカードを、先に配置(※↑エラッタ)することができる。」ですが、置く時にはカードに描かれたアイコンの処理が発生することを想定しております。つまり、ここで配置したカードも通常通りに各キャラクターの名誉点ボーナスに有効です。
 また、この能力でカードを配置し「踏破」が発生した場合、まず「踏破」の処理を行います。そして次の階層の準備を行い、カードを手番で引いた人が引き続きカードの処理をします。

▼ゲームプレイの感想について。

 当ゲームの感想をSNSで頂けるのは製作者として至高に存じます。
 もしタグと言うものを使って頂けるのであれば
#ザファーストダンジョン
#1stDGN
 上記どちらかを使って頂ければ作者が喜びます。


サイドストーリー

▼「レベル1に大切な物」

 冒険者として初めての依頼を受け、緊張の中、俺たちは”ゴブリンの洞窟”へと踏み込んだ。
 松明の明かりだけを頼りに、曲がり角一つに緊張が走る。心臓が張り裂けそうだ。この道を右に曲がった瞬間、足元から槍が突き出してくるかもしれない。身のこなしの軽い俺ならなんとかなるが、他の奴らだったら……脳裏によぎる血まみれの仲間の姿。我が事でもないのに血の気が引くのは、こいつらだからだろう。

……

 ここに来る半日前。初対面の俺たちは机を囲んで黙っていた。何を話せば良いのか、何を準備すれば良いのか、何一つわからなかったんだ。
 そんな中、戦士のアランが立ち上がった。その一声に、俺たちは緊張がほぐれたのを覚えている。
 アランは良い奴だ。挨拶第一声にこう言ったのだ。
「も、もしもの時は、僕の後ろに隠れて!」
はた目から見ても震える手で、ぴかぴかの胸の板金を叩いていた。
 全員レベル1の駆け出しだ。誰が足を引っ張り、誰が死ぬかもわからない。自分の身を案じて保身に入り、信頼などできないのが常だろう。そんな中、気概だけでも見せるアランの姿。その時に、俺たちはようやく、”初めての冒険”に挑む覚悟ができたのかもしれない。
 神官のリオーネは立ち上がり、アランの手を取った。
「大丈夫、もしもの時は私が回復いたします」
盗賊ギルドから来た俺は、罠や油断で簡単に人が死ぬのを良く知っている。初めての仲間なんてものは、一人や二人、簡単にいなくなることも覚悟してきた……だが、そんな覚悟が何だと言うのだろうか。
 アランの真っすぐな瞳に、俺は斜に構えている自分に気づいたのだ。そうだ、俺は何のために技術を会得したのか。それは、誰も死なないようにするための技術と知識ではないか。
 俺は立ち上がり、アランの肩を叩く。
「俺が前を歩く。先を歩いたら命の保証はできない。いいな?」
そして、最後に立ち上がった商人のミミも、意を決したように力強くこぶしを突き上げてこう言ったのだ。
「絶対、稼ごうね!」
と。

……

「あいつ、またいないぞ」
トラップを避けて振り向くと、ミミの姿がない。一つ前の曲がり角で、もう一つの道があったのを思い出す。
「ぼ、ぼくが探しに行くよ!」
アランが俺の言葉に反応し、すぐ回れ右して歩き始めた。
「おい。離れると危ない――」
と言った矢先から、アランは慌てて剣を抜き、ゴブリンに切りかかる音がした。曲がり角の先でゴブリンが待ち伏せしていたのだろう。
「神のご加護よ!」
しかし、リオーネがすかさず神聖魔法で援護をして、事なきを得る。
「アラン。お前までやめてくれよ」
「ご、ごめん」
――レベル1と言うのはこういうものだ。緊張はしているし、慌てているし、実力も無いし、運も無い。けれど、だからこそ、その一歩を踏み出す勇気が尊いのだ。
 アランにケガが無いことを確認していると、通路の先から間の抜けた声が聞こえてくる。間違いない、ミミの声だ。
「た~~~からっばこ~~~!」
調子の良い声と共に、大きく軋む木の音。(おそらく宝箱が開く音)そして同時に、床が低く唸りをあげて響く音。……間違いない、飛び出し槍のトラップが発動している!
「ミミ! 駆け抜けろ!」
俺は思わず大声を出し、通路の先へ駆け出す。
 松明を前にかざすと、正面から向かってくるミミの姿をぼんやりと映し出した。なんて――なんて足の遅さだ!
「ほら、手を出せ。いや、右の足を、そこに、出すな!!!」
ミミは後生大事に抱えている宝石のせいか、こちらに近づくのもおぼつかない。俺は松明をアランに押し付けると、足元の罠を避けながらミミの首根っこをひっつかんだ。

 (ここから先の冒険は、是非皆様の足で――)

文章:一塚 保 イラスト:くろのもち


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