やらかし。
一本の電話がかかった。
不用品回収をしていて、お客さんからお金を取ることはない。服でも皿で家電でもなんでも買い取る。買取金額が気に入らなければ断ってくれても良い。優しそうなおばあさんがそう説明してくれた。
丁度服を買取に出そうと思っていた私はお金がかからないのなら良いかと思い頼んでしまった。
電話を切り、待てよ?わざわざ来てくれるのにお金がかからないなんて出来すぎていないか?そんな疑問が浮かんだ。
着信履歴を確認。スマホで検索。口コミが載っているサイトに無事ヒット。現代の技術に感謝。
口コミを見てため息。
約束の時間に来なかっただの、家の中を見たいと言われるだの、逆ギレされるだの良い口コミが見当たらなかった。
やらかした。予約入れてしまった。
とりあえずキャンセルの電話を入れるしかない。
電話に出ない、、!!
何度か掛けてようやく繋がった。
「はい、もしもし」
???
大体最初は会社名を名乗るものでは?
私は予約していた事、その予約をキャンセルしたい旨を伝えた。
引き取ってもらおうと思っていた服がなかったという意味のわからない嘘を吐いて。
「本当になにもないのですか?お皿一枚でもいいんですよ」
電話の向こうのおばあさんはそう言った。
お皿一枚の為に来るのか、尚更怪しいではないか。
どうしても断りたい私は「家にお皿はありません」と断ってしまった。
もう少し良い嘘を吐けなかったのか。
それを聞いたおばあさんは、そうですか、また次の機会に。と言って電話を切った。
よくわからない話には乗ってはいけない。
今日はやらかし日記。