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世の中は因果応報

今日の言葉

イソップ寓話より引用

296)農夫と助けられた鷺
人から善いことをしてもらったなら善行で報いなければならぬ、善い行いは報われる、ということ。 農夫が罠にかかった鷲を見つけたが、その美しさに感心して、解いて逃がしてやった。驚は恩知らずではなかった。崩れかけた壁の下に農夫が坐っているのを見るや、飛んで行って、頭にかぶった帽子を足でつまみ上げたのだ。農夫が立ち上がって後を追うと、驚は帽子を落とす。それを拾い上げて戻ってみると、先刻まで坐っていた壁の部分が崩れ落ちているではないか。農夫はこの恩返しに感じ入った。

【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

世の中は因果応報

善行は報われる。確かにその通りだと個人的に思う。

しかし、善行の報いは意外とわかりにくい形でやってくることがある。

農夫の帽子を以前助けた鷲が奪った時、農夫は「恩を仇で返す酷い鷲だ」と怒りを感じただろう。

怒った農夫が鷲を追いかけると、すぐに帽子が返された。この時点でも農夫は鷲を「酷い」と思っていたはず。

そして、元の場所に戻り、壁が崩れている光景を目にしたとき、農夫は初めて鷲の恩返しに気づいた。

もし農夫が元の場所に戻らなければ、その恩返しに気づかず、鷲を恨み続けていたかもしれない。

世の中は因果応報.

悪いことをすれば悪いことが起こり、良いことをすれば良いことが起こる。

ただし、その変化はわかりにくいため、気づけないことも多い。

だからこそ、常に良いことを心がける必要がある。

悪いことをすれば、いつかは悪い結果となり、良い心がけを続ければ、やがては良い結果の変化にも気づけるものだから。

イソップ寓話集の「農夫と助けられた鷲」を読んで、そんなことを感じました。

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