マルチリンガルの私の外国語学習法(を書き記しておく意義)
外国語を身につけるにはかなりの時間が必要なので、いろんな学習法を試すわけにはいかない。
「私はこの方法で◯◯語を身につけました」といった場合、その人にとっては良かったかも知れないが他の人にはよろしくない可能性も大きい。その人にとっても、もっと良い学習法がある可能性もある。
いろんな学習法を試している場合には、昔の学習法の効果を排除して評価することは難しい。「学校英語は役に立たなかったけどこの学習法でうまく行った」という場合でも、学校英語で学んだ内容を一旦全て忘れ去ることができない限りは学習法を切り取って評価することは難しい。
私もかつては『万人に効果のある外国語学習法』があるものだと考えて、語学学習法の本を300冊以上読んだ(その書評メルマガとかもやった)し、日本通訳翻訳学会に入ってプロのノウハウを学ぼうともしてみた。語学学習法のブログも書いていた。
が、全て止めてしまった。
理由のひとつは「外国語を学ぶことの必要性について脳が納得していなければ、どんなに効率的・効果的な勉強法を用いても定着しない」という脳科学の先生のコメントをどこかで見かけたこと。
もうひとつは、それまでの生活環境や性格やこれまでの学習履歴がバラバラな中で、「これが最高!」という勉強法は存在し得ないと思ったこと。
教育・学習は時間がかかるので実験も難しいし、倫理的な問題もあるし、大変であろう。
教育の現場で学習法・教授法を試そうとするならば、例えば『A組では最新の期待大の教授法を、B組ではこれまで通りの教授法を使います」と宣言したら、B組の生徒の親御さんから文句が出るだろうし、最新の教授法が失敗だと後で分かった時にも文句が殺到するであろう。
結局のところ、学習者の数だけ学習法(学習スタイル)があるのだろう。とは言え、いろいろな学習法のパーツの中から、どれを選んで、どのような力配分でやるかということかも知れない。
これからのAIの時代に期待しているのは、いくつかの質問に答えるとその人にぴったりの学習法(学習スタイル)を教えてくれるサービスが出てくること。
そのためにはAIの学習対象として多くの人が自分の学習法を開示し、併せて自分の人となりを語っておく意義があるのではないかと思う。というわけで今後も「どこかの誰かのお役に立つかも知れない」と思いながら、自分の学習法について垂れ流して行こうと思っている。
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