【決算シーズン】2024Q3の第4週目について①
アメリカ株の決算シーズン2024Q3が始まり、先日その第四週目を終えました。
先週はGOOG、META、MSFT、AMZN、AAPLなど大手ハイテク企業の決算が発表されました。
GOOG(アルファベット)の決算は、売上高とEPSともにクリア【⭕】しました。
注目されたグーグル・クラウド売上高は11,353M$ で、前年同期比+35.0%成長でした。ちなみに、前期は+28.8%成長だったので今期は大きく加速しました。
META(メタ)の決算は、売上高とEPS、ガイダンスともにクリア【⭕】しました。
Operating Marginは43%で、前年同期は40%と改善しました。またアプリ内で配信される広告のインプレッション数は前年同期比+7%で、Average price per ad (広告単価)は前年同期比+11%を記録しました。
MSFT(マイクロソフト)の決算は、売上高とEPSはクリア【⭕】。ガイダンスの売上高が未達【❌】でした。
インテリジェント・クラウド 部門の売上高は 24.1B$ で、前年同期比+20%でした。その中で注目されたアジュール (Azure) の売上高成長率は前年同期比+33%でした。ちなみに前期のアジュール売上高は+34%の成長率で、前年同期は+31%でした。加えて来期のアジュール の売上高成長率ガイダンスは+31%~+32%が提示されました。
AMZN(アマゾン)の決算は、売上高とEPSはクリア【⭕】。ガイダンスの売上高が若干ですが未達【❌】でした。
注目されたAWSの売上高は27.5B$で、前年同期比+19.1%でした。ちなみに前期のAWSの売上高成長率は+18.7%でした。AWSの営業マージンは 38.1%で、前年同期は30.3%と改善しました。また前期のAWSの営業マージンは35.5%でした。
AAPL(アップル)の決算は、売上高とEPSはクリア【⭕】。ガイダンスの売上高が未達【❌】でした。
iPhoneの売上高は46.2B$で、前年同期比+5.5%でした。サービス売上高は24.97B$で、前年同期比+11.9%でした。グロスマージンは46.2%で、前年同期は45.2%でした。
ハイパースケーラー(AMZN、GOOG、META、MSFT)の設備投資額の推移(過去5四半期)。
ハイパースケーラーとその他各社の今期とこれからの設備投資について。
●アマゾンのCEO(アンディ・ジャシー):
『年初来の設備投資額は519億ドルでした。私たちは2024年通年で、約750億ドルの設備投資を見込んでいます(来期の設備投資額は231億ドルを見込む)。2025年にはそれ以上の投資額になると思います。その大部分はAWSのためのもので、特にジェネレーティブ AIによって増加します。』
●アルファベットのCFO(アナト・アシュケナージ):
『第3四半期の設備投資額は130億ドルでした。これは、技術インフラへの投資を反映したもので、その大半はサーバーへの投資で、次いでデータセンターとネットワーク機器への投資となっています。第 4 四半期の設備投資は第 3 四半期と同水準になると予想していますが、現金支払いのタイミングにより四半期の設備投資額に変動が生じる可能性があることを念頭に置いています。第 3 四半期だけで、70 億ドルを超えるデータ センター投資計画を発表しており、そのうち 60 億ドル近くが米国向けです。2025年について考えると、増加が見込まれます。詳細については次回の電話会議でお伝えします。2023年から2024年にかけて見られたのと同じような割合ではないかもしれませんが、さらなる増加になるでしょう。』
●メタのCFO(スーザン・リー):
『2024年通年の設備投資は380億~400億ドルの範囲になると見込んでおり、これは以前の370億~400億ドルの範囲から更新されます。2025年の設備投資は引き続き大幅に増加すると予想しています。』
●マイクロソフトのCFO(エイミー・フッド):
『今期のファイナンス・リースを含む設備投資額(capital expenditures)は200億ドルで、予想通りでした。そのうちPP&E(有形固定資産)に支払った現金は149億ドルでした。 クラウドとAI関連の支出の約半分は、今後15年以降の収益化を支える長寿命資産に対するものです。 残りのクラウドとAI関連の支出は、主に需要シグナルに基づいて顧客にサービスを提供するためのサーバー(CPUとGPUの両方)です。今後について、クラウドとAIの需要シグナルから、設備投資額(capital expenditures)は前四半期比で増加すると予想しています。前四半期にも申し上げましたが、私たちは常に足並みを揃え、必要であれば目に見える需要シグナルに合わせて調整していきます。注意点として、クラウドインフラの構築やファイナンス・リースの引渡しのタイミングにより、四半期ごとに支出が変動する可能性があります。』
●テスラのCFO(ヴァイバフ・タネジャ):
『設備投資額に関しては、当四半期は約35億ドルでしたが、これは主にAIコンピュートへの投資によるもので、前四半期比で増加しました。通期の設備投資額は110億ドルを超える見込みです。』
●オラクルのCEO(サフラ・カッツ):
『今期は設備投資に23億ドルを費やしましたが、RPOの成長に見られる需要や、パイプラインにある追加需要を考えると、2025会計年度の設備投資は2024会計年度の2倍になると予想しています。これまでと同様、予約動向に合わせて適切な投資ペースを維持するよう注意しています。』