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【決算シーズン】2024Q4の第6週目までの振り返り
アメリカ株の決算シーズン2024Q4が始まり、先日その第6週目を終えました。
先週はAPP(アップラビン)、RDDT(レディット)といった注目のグロース株の決算が多くあり、加えて誰もが知っている清涼飲料水メーカーであるKO(コカ・コーラ)などの決算もありましので、振り返って行きたいと思います。
各社の決算・企業業績について
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APP(アップラビン)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】来期の売上高のガイダンス【⭕】💯EPSの成長率は前年同期比+253.1%で、売上高成長率は+44.0%でした。【各セグメント売上高と成長率(前年同期比ベース)】広告事業の売上高は999.5M$(+73.4%)でした。アプリ事業の売上高は373.3M$(-1%)でした。Adjusted EBITDA マージン(調整後・税引き前利益率)は62%で、前年同期は50%でした。うち広告事業のマージンは78%で、前年同期は73%でした。月間アクティブ支払者一人当たりの平均収入は52$で、前年同期は47$でした。Net income(純利益)は599.2M$で、前年同期比+247.9%でした。オペレーティング・キャッシュフローは701.0M$で、前年同期比+103.8%でした。フリーキャッシュフローは695.2M$で、前年同期比+104.6%でした。
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UPST(アップスタート)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】来期と来年通年の売上高のガイダンス【⭕】💯今期の売上高成長率は前年同期比+56.1%でした。Transaction Volume(総取引件数)は245,633 件 のローンが実行され、前年同期比+68%、前四半期比+33%でした。Adjusted EBITDA(調整後・税引き前利益)は38.8M$で、前年同期は0.6Mでした。Adjusted EBITDA Margin(調整後・税引き前利益率)は18%で、前年同期は0%でした。
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ALAB(アステララボ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】来期の売上高のガイダンス【⭕】💯今期のEPS成長率は前年同期比+60.9%で、売上高成長率は+179.3%でした。Non-GAAP gross margin(粗利益率)は74.1%で、前年同期は77.3%でした。Non-GAAP operating income(営業利益)は48.4M$で、前年同期比+292.6%でした。Non-GAAP operating margin(営業利益率)は34.3%で、前年同期は24.4%でした。Non-GAAP net income(純利益)は66.5M$で、前年同期比+277.3%でした。オペレーティング・キャッシュフローは136.7M$で、前年同期は-12.7M$でした。
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RDDT(レディット)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】来期の売上高のガイダンス【⭕】💯今期の売上高成長率は前年同期比+71.2%でした。GAAP Gross Margin(粗利益率)は92.6%で、前年同期は88.4%でした。
Adjusted EBITDA(調整後・税引き前利益)は154.3M$で、前年同期は23.2M$でした。Adjusted EBITDA margin(調整後・税引き前利益率)は36.1%で、前年同期は9.3%でした。グローバルなデイリー・アクティブユーザー数は101.7(百万人)で、前年同期比+39%でした。グローバルな週間アクティブユーザー数は379.4(百万人)で、前年同期比+42%でした。グローバルなARPU(1ユーザーあたりの平均収益)は4.21$で、前年同期比+23%でした。
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HOOD(ロビンフッド)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】💯 今期の売上高成長率は、前年同期比+115.3%でした。取引ベースの収益は672M$(+200%)でした。うち暗号資産の売上高は358M$(+700%)でした。オプション収益は222M$(+83%)でした。株式部門の売上高は61M$(+144%)でした。ユーザー1人当たりの平均収益(ARPU)は164$で、前年同期比+102%でした。ロビンフッド ・ゴールドカードの契約者数は260万人で、前年同期比+86%でした。
CFLT(コンフルーエント)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】来期と来年通年の売上高のガイダンス【⭕】💯今期の売上高成長率は、前年同期比+22.5%でした。Confluent クラウド 売上高は138M$で、前年同期比+38%でした。サブスクリプション売上高は250.6M$で、前年同期比+23.6%でした。
Non-GAAP total gross margin(粗利益率)は78.9%で、前年同期は77.5%でした。Non-GAAP Operating Margin(営業利益率)は5.2%で、前年同期は5.3%でした。
KO(コカ・コーラ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、来年通年のEPSのガイダンス【⭕】💯今期の売上高成長率は前年同期比+6.4%でした。全体の既存事業売上高の成長率は前年同期比+14%でした。全体のケースボリュームの成長率は前年同期比+2%でした。
BROS(ダッチブロス)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、来年通値ののガイダンス【⭕】💯今期の売上高成長率は前年同期比+34.9%でした。・11の州で、直営店25店舗を含む32店舗を新規オープンしました。前年同期と比較して、システム全体の既存店売上高および取引件数はそれぞれ6.9%および2.3%増加しました。また直営店の既存店売上高および取引件数は、前年同期と比較してそれぞれ9.5%および5.2%増加しました。Net income(純利益)は66.5M$で、前年同期比+565%でした。Adjusted EBITDA(調整後・税引き前利益)は230.3M$で、前年同期比+43.9%でした。
その他にも業務管理などのソフトウェアを提供しているMNDY(マンデードットコム)や半導体検査装置のCAMT(カムテック)、配送サービスの DASH(ドアダッシュ)、サイバーセキュリティのCYBR(サイバーアーク)やPANW(パロアルトネットワークス)、大手暗号資産取引所である COIN(コインベース)、スポーツベッティングのDKNG(ドラフトキングス)などが好決算を出しました。
カンファレンスコールの一部
ABNB(エアビーアンドビー)のCEO ブライアン・チェスキー:
『AIの活用について、私たちは実際、まったく異なるアプローチを選択しています。それは、カスタマーサービスから始めるというものです。そこで、今年の後半に、夏のリリースとして、AIによるカスタマーサポートを展開する予定です。
ご想像の通り、私たちは毎年何百万件もの問い合わせを受けています。AIは素晴らしいカスタマーサービスを提供できます。24時間365日、あらゆる言語に対応できます。何千ページもの文書を読み取ることができます。
そこで、まずはカスタマーサポートから始めます。今後数年間で、AIによるカスタマーサービスエージェントをAirbnbの検索機能に導入し、最終的には旅行や生活のコンシェルジュに進化させる予定です。この分野は今、本当にエキサイティングな時期を迎えていると思います。DeepSeekのような事例や、モデルの競争相手が増えていることからも分かるように、モデルはより安価になり、ほぼ無料になり、より高速で、よりインテリジェントになっています。そして、これらの目的のために、モデルは商品化され始めています。
つまり、多くの価値がプラットフォームに集約されていくということだと思います。そして最終的には、最高のプラットフォーム、最高のアプリケーションとは、AIから最も多くの価値を集約できるものになると思います。そして、旅行や生活に関するものこそが、それにあたるだろうと考えています。』
ここまでのSP500全体の企業業績について(FACTSETより)
全体として、S&P 500 構成企業の 77% が第 4 四半期の実績をこれまでに報告しています。これらの企業のうち、76% が予想を上回る実際の EPS を報告しており、これは 5 年間の平均である 77% には及びませんが、10 年間の平均である 75% を上回っています。
指数は本日、先週末および四半期末と比較して、第4四半期の利益増加を報告しています。第4四半期のEPS成長率(報告済みの企業の実績と未報告の企業の予測を合わせたもの)は、本日時点で16.9%となっています。これは、先週の16.4%と第4四半期(12月31日)末時点の11.8%というEPS成長率と比較すると、高い数値です。
11セクターのうち9セクターが第4四半期の前年比増益を報告しています。この9セクターのうち6セクターは2桁成長を報告しており、金融、通信サービス、消費者裁量、情報技術、ヘルスケア、公益事業となっています。一方、2セクターは第4四半期の前年比減益を報告しています。この3セクターのうち2桁減益を報告しているのはエネルギーセクターのみです。
売上高に関しては、S&P 500 企業の 62% が予想を上回る実際の収益を報告しており、これは過去 5 年間の平均である 69% および過去 10 年間の平均である 64% を下回る結果となっています。
今後については、アナリストは2025年第1四半期と第2四半期の(前年同期比)収益成長率をそれぞれ8.1%と9.9%と予想しています。2025年通年については、アナリストは(前年比)収益成長率を12.7%と予測しています。
12ヶ月先の予想PERは22.2で、これは5年平均(19.8)および10年平均(18.3)を上回っています。このPERは、第4四半期(12月31日)末に記録された21.5という先物PERをも上回っています。
今週に決算が予定されている企業の一部
・RIG
・ANET
・AXSM
・HALO
・CDNS
・CRK
・KVYO
・RELY
・TOST
・FVRR
・PSN
・WING
・NU
・U
・XYZ
・SHAK
・NBIS
・MELI
・LYV
・BKNG
・WMT
・TMDX
・UTHR
・FIX