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【決算シーズン】2024Q3の第5週目について

アメリカ株の決算シーズン(2024Q3)も決算発表数のボリュームゾーンのピークに入り、先日はその第5週目を終えました。

多くの決算発表とアメリカ大統領選挙日、おまけにFOMCまで重なってかなり忙しい週となりましたが、振り返って行きたいと思います。

各社の決算・企業業績について


ALAB(アステララボ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。来期の売上高はコンセンサスを大幅にBEATした数字を提示しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+206.2%、前四半期比で+47%でした。Non-GAAP gross marginは77.8%で、前年同期は76.1%でした。Non-GAAP operating incomeは33.6M$で、前年同期は0.7M$でした。Non-GAAP operating marginは32.4%で、前年同期は2.0%でした。

PLTR(パランティア・テクノロジーズ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。来期の売上高ガイダンスを上方修正しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+30.0%。コマーシャル部門 売上高は687M$で、前年同期比+50%でした。米国政府事業の売上高は前年比同期比で40%、前四半期比で15%の成長となりました。Adjusted Operating Marginは38%で、前年同期は29%でした。オペレーティング・キャッシュフローは420Mドルで、マージンは51%でした。調整後フリー・キャッシュフローは435Mドルで、マージンは60%でした。


HIMS(ヒムズ&ハーズ・ヘルス)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。今年通年の売上高のガイダンスを上方修正しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+77.1%。加入者数は2.04(百万人)で、前年同期比+44%でした。1加入者あたりの平均月間オンライン収益は67$で、前年同期比+24%でした。純注文数は2.66(百万件)で、前年同期比+20%でした。AOV(平均注文額) は147$で、前年同期比+48%でした。Gross margin(粗利益率)は79%で、前年同期は83%でした。



APP(アップラヴィン)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。来期の売上高のガイダンスを大幅にBeatした数字が提示されました⬆️売上高成長率は、前年同期比+38.7%。ソフトウェア・プラットフォームの売上高は835M$で、前年同期比+65.6%でした。Adjusted EBITDAは722M$で、前年同期比+72.2% でした。Net incomeは434M$で、前年同期比+300%でした。オペレーティング・キャッシュフローは551M$で、前年同期比+177%でした。フリーキャッシュフローは545M$で、前年同期比+182%でした。


DOCS(ドクシミティ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。来期の売上高のガイダンスを上方修正しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+20.4%。Non-GAAP net incomeは61.1M$で、前年同期比+34.0%でした。Adjusted EBITDA marginsは55.7%で、前年同期は47.7%でした。Non-GAAP gross marginは91.9%で、前年同期は90.9%でした。


UPST(アップスタート)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。来期の売上高のガイダンスを大幅にBeatした数字が提示されました⬆️売上高成長率は、前年同期比+20.5%。Transaction Volume(総取引件数)は143,900 のローン組成で前年同期比+30%、前期比では+43%でした。Conversion on rate(金利変更要請に対する転換率)は16.3%で、前年同期比+9.5%でした。(ちなみに来期の売上高成長率は前年同期比+33.3%を見込んでいます)


AXON(アクソン・エンタープライズ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。今年通年の売上高のガイダンスを上方修正しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+31.6%。Net Income(純利益)は137M$で、前年同期比+67%でした。Axon Cloud and Services 売上高は202.5M$で、前年同期比+35.9%でした。Axon Cloud and Services Adjusted gross marginは75.2%で、前年同期比+150bpでした。Annual recurring revenue(ARR)は885M$で、前年同期比+35.7%でした。ネット・レベニュー・リテンションは123%でした。


ADMA(ADMA・バイオロジクス)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア。今年通年と来年通年の売上高のガイダンスを上方修正しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+78.1%。Net Incomeは35.9M$で、前年同期比+1300%でした。Adjusted EBITDAは45.4M$で、前年同期比+256%でした。Gross marginは50%で、前年同期は37%でした。


その他にも言語学習プラットフォームのDUOL(デュオリンゴ)やバイ・ナウ・ペイ・レーターのAFRM(アファーム)、ライドシェア・サービスのLYFT(リフト)、トリカフタ(嚢胞性線維症の治療薬)を中心に扱うバイオテクノロジー企業であるVRTX(ヴァ―テックス)など多くの企業が好決算を報告しています。


カンファレンスコールの一部


大手ライドシェア・配車サービス企業の一つであるUBER(ウーバー・テクノロジーズ)のカンファレンスコールでは、消費者の購買意欲について『一般的に、消費者の需要は引き続き強いと思います。サービスに対する支出はまだそれほど大きくありません。例えば、ブッキング・ドットコムは昨晩、かなり好調な決算を発表したと思います。ですから、あらゆるサービス・プロバイダーがこの状況を楽しんでいます。また、私たちにとっても、過去最高の視聴者数、過去最高の利用頻度、過去数四半期と同様にモビリティとデリバリーの両方で消費者の維持率が世界的に前年同期を上回っています。デリバリーについては、下降の兆候は見られません。つまり、消費者の意欲は強いということです。また、米国とモビリティを見ると、例えば米国ではグロス・ブッキングが17%伸びており、これは非常に堅調な数字です。』と述べられていました。

また同業他社であるLYFT(リフト)のカンファレンスコールでは、『私たちは消費者のセンチメントを気に入っています。本当にそう思います。私たちは、みんながそうであるように、消費者心理を見て、何か異常なことがあるかどうかを見極めようとしています。ハロウィーンのデータを見たところ、今年のハロウィーンはまさにモンスターで、過去最高でした。前年比で大きく伸びたということです。』と述べられていました。


ここまでのSP500全体の企業業績について(FACTSETより)


全体として、S&P500構成企業の91%が2024年第3四半期の決算を発表しています。このうち75%の企業が予想EPSを上回り、5年平均の77%を下回ったが、10年平均の75%と一致します。

売上高に関しては、S&P500構成企業の60%が予想売上高を上回ったと報告しており、これは5年平均の69%、10年平均の64%を下回っています。

9月30日以降、ヘルスケア・セクターの企業によるポジティブ・サプライズは、エネルギー・セクターの企業による収益予想の下方修正とネガティブ・サプライズによって一部相殺されましたが、この期間の指数全体の収益成長率の上昇に最も貢献しました。

その結果、第3四半期の混合収益成長率は、先週の収益成長率5.3%、第3四半期末(9月30日)の収益成長率4.7%に対し、本日は5.5%となりました。
仮に前述の5.5%が第3四半期の実際の増収率であれば、16四半期連続の増収となります。また、2022年第3四半期(11.0%)以来の高い増収率となります。

今後の見通しとして、アナリストは2024年第4四半期、2025年第1四半期、2025年第2四半期の(前年同期比)利益成長率をそれぞれ12.2%、12.7%、11.9%と予想しています。CY2024については、アナリストは(前年比)9.4%の利益成長を予想している。CY2025については、アナリストは(前年比)14.8%の利益成長を予想しています。

12ヵ月先のフォワードPERは22.2倍で、5年平均(19.6倍)、10年平均(18.1倍)を上回っています。このPERは、第3四半期末(9月30日)時点でのフォワードPER 21.6も上回っています。

FACTSETのURL:https://insight.factset.com/sp-500-earnings-season-update-november-8-2024

今週に決算が予定されている企業の一部

・MNDY
・SHOP
・HD
・CHGG
・AZN
・ONON
・CART
・CAVA
・CSCO
・NU
・CYBR
・DIS
・AMAT
・M


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