【決算シーズン】2024Q3の第6週目について
アメリカ株の決算シーズン(2024Q3)も決算発表数のボリュームゾーンのピークが過ぎ、先日はその第6週目を終えました。
アメリカ企業による決算発表の数は今週あたりから減少して、徐々に閑散期に入っていくのですがまだ注目の企業の決算も残っているので引き続き振り返って行きたいと思います。
各社の決算・企業業績について
CAVA(カヴァ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア💯今年通年の各種ガイダンスを上方修正しました⬆️今期の売上高成長率は、前年同期比+38.9%でした。既存店売上高の成長率は前年同期比+18.1%でした。CAVA AUV(平均ユニット売上高)は2.78M$で、前年同期は2.6M$でした。CAVA Restaurant-Level Profit(レストランレベルの利益)は61.8M$で、前年同期比+41.9%でした。CAVA Restaurant-Level Profit Margin(レストランレベルの利益率)は25.6%で、前年同期は25.1%でした。CAVA Group Net Incomeは18.0M$で、前年同期比+164.7%でした。Adjusted EBITDA(調整後・税引き前利益)は34.5M$で、前年同期比+69.2%でした。
MNDY(マンデイドットコム)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア💯今年通年の売上高ガイダンスを上方修正しました⬆️今期の売上高成長率は、前年同期比+32.7%でした。10ユーザー以上の有料顧客数は前年同期比で13%増加しました。ARRが50,000ドル以上の有料顧客数は前年同期比で40%増加しました。ARRが10万ドル以上の有料顧客数は前年同期比で44%増加しました。ネット・ダラー・リテンションレート(NDR)は111%でした。Non-GAAP gross marginは90.0%で、前年同期は89.0%でした。Non-GAAP operating marginは13%で、前年同期は13%でした。
SHOP(ショピファイ)の決算は、EPSは明記なし。売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】来期の売上高のガイダンスを上方修正しました⬆️今期の売上高成長率は、前年同期比+26.1%でした。サブスクリプション・ソリューション売上高は610M$で、前年同期比+25.5%でした。マーチャント・ソリューション売上高は1.55B$、前年同期比+26.4%でした。月次リカーリング・レベニュー(MRR)は175M$で、前年同期比+27.7%でした。GMV(Gross Marchandise Volume・流通取引総額)は69.7B$で、前年同期比+24%でした。
RKLB(ロケットラボ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア💯今期の売上高成長率は、前年同期比+54.9%でした。同社は2024年第3四半期に、総額55Mドルのロケット(エレクトロン)の打上げ契約を新たに数件締結しました。なお11月と12月には米国では年間2番目に打ち上げ回数が多いロケットであるエレクトロンの打上げが予定されています。Non-GAAP Gross marginは31.3%で前年同期は29.5%でした。総受注残は1,048M$で、前年同期比+80%でした。
CYBR(サイバーアーク)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア💯今年通年の売上高のガイダンスを上方修正しました⬆️売上高成長率は、前年同期比+25.6%でした。サブスクリプション売上高は175.6M$で、前年同期比+43%でした。Total ARR(アニュアルリカーリングレベニュー)は926M$で、前年同期比+31%でした。サブスクリプション部分におけるARRは735M$で、前年同期比+45%でした。
DIS(ウォルトディズニー)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】、ガイダンス【⭕】ともにオールクリア💯売上高成長率は、前年同期比+6.3%でした。エンターテインメント部門売上高は10.8B$(+14%)でした。地域別のサブスクライバー数は、ディズニー+の米国・カナダが56.0 Millionで、前年同期比+2%でした。ディズニー+の海外は66.7 Millionで、前年同期比+5%でした。営業キャッシュフローは5.52B$で、前年同期比+15%でした。フリー・キャッシュフローは4.03B$で、前年同期比+18%でした。なお、カンファレンスコールでCEOのボブ・アイガー氏は『2026年度と2027年度のEPSは2桁台の成長へと加速させることができると考えている』と述べていました。
AMAT(アプライド・マテリアルズ)の決算は、EPS【⭕】と売上高【⭕】はクリア、ガイダンスの売上高が未達でした【❌】売上高成長率は、前年同期比+4.8%でした。Non-GAAP adjusted gross marginは47.5%で、前年同期は47.3%でした。Non-GAAP adjusted operating marginは29.3%で、前年同期は29.5%でした。地域別に関して、アメリカの売上高は全体の16% で、売上高成長率は前年同期比+43.5%でした。韓国の売上高は全体の17%で、売上高成長率は+57.3%でした。東南アジアの売上高は全体の5%で、売上高成長率は+86.9%でした。中国の売上高は全体の30%で、売上高成長率は-27.9%でした。(前期は、中国の売上高が全体に占める割合は32%でした。)
その他にも世界的な製薬・バイオテクノロジー企業であるAZN(アストラゼネカ)や住宅リフォーム・建設資材・サービスの小売チェーンのHD(ホーム・デポ)、世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社のCSCO(シスコ・システムズ)、遺伝子検査サービスを提供するバイオテクノロジー企業であるNTRA(ナテラ)、音声認識技術とAI技術を専門とする、音声AI企業であるSOUN(サウンドハウンドAI)などの企業が好決算を報告しています。
カンファレンスコールの一部
世界的なエンターテイメント企業であるDIS(ウォルトディズニー)のカンファレンスコールでは消費者に動向について『国内では、消費者が強くなっていると感じています。先ほど申し上げたように、国内の駐車場は明らかに伸びており、非常にポジティブに感じています。今後、消費者が徐々に強くなっていくことを期待しています。』と述べられていました。
また、eコマースプラットフォームを提供する企業の一つであるSHOP(ショピファイ)のカンファレンスコールでは、AIの活用について『正直なところ、サポート・エンジニアリング、営業、財務など、社内のあらゆる部署が、より効率的で生産性の高い仕事をするために、何らかの形でAIを活用しています。また、マーチャントの観点からは、Shopifyの製品全体にわたってツールを構築し、AIを構築することで、マーチャントが最も重要なことに集中できるようになり、仕事が非常に楽になるという事実についてもお話ししました。また、返信の提案やShopify Inboxについても触れましたが、これは大したことではないと思われるかもしれませんが、加盟店がより多くの時間を商品開発など、集中すべきことに費やすことができるようになるという意味で、非常に大きなことなのです。』と述べられていました。
その他にも、地中海料理を提供するファスト・カジュアル・レストランチェーンであるCAVA(カヴァ)のカンファレンスコールでは、『当社のチームを支援し、レストランの運営をより容易にするという方針に沿って、複数年にわたる「コネクテッドキッチン」イニシアティブの推進を継続しています。当社の生成型AIビデオ技術は、レストランの調理ライン上の食材がどれくらいの速さで消費されているかを監視し、仕込みと調理のバッチ量をリアルタイムでチームに通知します。AIビデオのパイロット版のテストと学習段階は完了し、現在4つのレストランで運用中です。さらに、新しいキッチンディスプレイ画面のテストを25店舗に拡大しました。このテストでは、2つ目の調理ラインに新しい改良型のデジタル注文管理機能を導入し、生産性と注文の正確性を向上させています。両方の取り組みはまだ初期段階ですが、品質と一貫性を改善し、注文の正確性を高め、サービススピードを向上させ、準備と計画を簡素化できると考えています。』と述べられていました。
ここまでのSP500全体の企業業績について(FACTSETより)
今週に決算が予定されている企業の一部
・AZEK
・LOW
・WMT
・SNOW
・PANW
・TJX
・NVDA
・TGT
・INTU
・CPRT
・NTAP
・BKE