今日も虫の声がする

ぼくは兵庫県の丹波市というところに住んでいて、その中でもそこまで密集した住宅地ではなく、いわゆる集落という感じの場所に住んでいる。

一人で住むにはあまりにも大きい古民家は築190年くらいになるらしく、はなれもあって、蔵も二つある。

そして宅地面積の2−3倍くらいの庭があって、果樹園になっていて、思いつくだけでも、クリ、カキ、ウメ、ミカン、サンショウ、スモモ、ザクロ、ブルーベリー、そしてポポーなどと色々な作物が植えてある。


広い庭はちょっと目を離すと草がボーボーになる。今回もうっかり1ヶ月ほど放置してしまったばっかりに、ワンサカと草が生え盛っている。

今年に入っては、あまりにもこの雑草たちの隆盛に業を煮やしたため、本気を見せつけてやらねばならんと思って、代表格であるクズをかなり駆逐してみた。効果は上々で、散り散りになったクズの残党どもはまだまだ元気ではあるものの、昨年に比べればかわいいものである。

とはいえ、彼らは過去に多くの人々を困らせまくった達者なやつらであるから油断は禁物だ。この1ヶ月ちょい放置しただけで、マァ元気・・・・。

そういうわけで、今日もちょっと草刈りをしたけど、しばらく毎日ちょっとずつ続けていかなきゃいけないなと心を改めたのでした。


草刈りはまったく難しいことではなく、誰にでも出来るが、ずっとやり続ける必要があるのが本当に大変だ。だけど最近は少し地道さというものの重要さに気付きつつあるので、これはこれで一つ自分を試されているのだろうし、自分が地道な努力を怠っているのかどうかを見るのに、庭の整備ができているのかどうかというのは非常に良い指標だなと思う。


そんな広い庭だが、草がいっぱい生えているから、日陰がたくさん出来る。するとそこには夏の日差しの避暑をする存在たちがたくさん集まってきて、たくさん住んでいる。だから虫の音がずーっと鳴り止まない。

こんな時間だとめったに車も走らないので、ブーンという音もない。

いまも元嫁さんと子供たちが住んでいる家のように田んぼの近くだと、カエルがクケケケとよく鳴いているが、今の家は虫が色々と奏でている。


ふと気づくと、なんて恵まれた環境で、静けさで、虫の音で日頃を過ごせているのだろうかと思ったのでした。音源を保存してあげたら喜ぶ人もいるのではないかというほど、美しい音がずーっと鳴り響いている。

家は広すぎて大変だし、庭も広すぎて大変だし、村の草刈りもあるし、村会も毎月あったり、今年はコロナで中止が多いけど普段は行事も多いし、なかなか大変ではある。

けどやっぱり自然に囲まれた環境に住んでいるのはとてもいいものだ。

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よこたいたる(お葬式研究家/呼吸の習いごと主宰)
急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。