フランスといばマルシェという自動発想
Vol.030
深夜到着だったにも関わらず、良い塩梅の時差ぼけも重なって6時には起床する。
フランスに1週間滞在するわけなので、まずは食料確保から。
パリでとんでもない物価に驚いたのを教訓に、無駄遣いはしない計画を立てる。
全世界インフレと言われつつ、そのパーセンテージは日本のインフレ率と対して実は変わらないのかもしれない。
変わるのは実際にはレートの方で、1ユーロが143円を行ったり来たりする事情はやはりお財布に厳しい。
まずはスーパーマーケットに赴く前に、食材の購入をマルシェで物色しようと思う。
マルシェは市場だ
マルシェという響きがオシャレな感じがするが、日本語だと市場である。
よく「マルシェを見に行くの楽しいよね!」とか、「欧州へ行ったらマルシェへ!」なんていうコピーを見かけるが、マルシェはフランス語で市場だ。
イタリア語になるとメルカートになる。
英語だとマーケット。
なので、「欧州へ行ったらマルシェへ!」というのは、ちょっと違う。
「フランス(もしくはベルギー)へ行ったらマルシェへ!」というのなら、ちょっとわかる。
しかしマルシェという響きがおしゃれで、メルカートという響きになるとちょっとダサい。
マーケットとなると、またちょっと違うニュアンス。
言語的偏見?!
やっぱりマルシェの響きがオシャレな感じがする。
なぜフランス語はオシャレに聞こえるのに、フランス語を学習したい人は少ないのだろうかと思ってしまう。
マルシェでお買い物
まずは野菜を物色し、卵を買ってという。
買い物はごく普通に行う。
今回はどうしてもキャベツを手に入れたかったので、各スタンドの価格をチェックする。
3.99ユーロもあれば、1.99ユーロもあるので、よく物色する。
帆立貝が牡蠣より高いフランス
マルシェを歩きながら、季節の商品などを見て、何を食べようか、何を作ろうか想像する。
するとちょうど旬なのか、牡蠣を販売するスタンドが出てきた。
なかなかメルカートというかイタリアでは遭遇しない。
少なくとも山間のピエモンテのトリノのメルカートでは遭遇しない。
悩んだ。
買うか悩んだ。
そしてその横に帆立貝も殻付きで売られていた。
イタリアでは入手困難な帆立貝。
大好物なこともあって買おうとしたが、牡蠣より高い!
実際にレストランに帆立貝のメニューが書かれていたが、ダントツに高い。
そして牡蠣はフランス語でHuître(ユイートル)。
一方、帆立貝はフランス語でSaint-Jacques(サンジャック)となる。
聖なるジャックだ!
もう名前からして高貴である。
実はイギリスとフランスでは毎度と帆立貝戦争が行われているほどなので、欧州で帆立貝は高級食材に近い存在である。
早く日本に帰ってホタテ三昧したい。
それこそ、青森の漁港の市場でホタテを漁りたい。
これもまたマルシェになるのだろうか。