ワンピカード OP-01環境最強デッキ 「緑単キッド(超新星)」とその全て
はじめまして。いためし @ita_me_shi です。
ワンピースカードゲームの記事は初めてです。
普段はマジック・ザ・ギャザリングを主にプレイしています。
歴は10年ちょっとで、プレイヤーとしての戦績はGP最高順位 40位代/約3,300人、PPTQ優勝数回、日本選手権出場数回、店舗大会優勝回数はいっぱい。
MTG分からん人はちょっと強いくらいの人だと思っていただければ。
そんな強豪とかってわけではないです。
昔はDiary NoteでMTGの記事を、閉鎖後はブログで映画評論記事とかを書いてました。
普段あまりMTG以外のTCGを触らないのですが、たまたま遊んでみようとなったワンピカードがかなり面白く、競技目線でガチデッキを組んで対戦をするとプールが狭いゆえの面白さがあったので、現時点(2022年8月1週)で自分が環境最強だと思っている「緑単キッド(超新星)」のデッキ紹介を言語化してnoteで書き残しておきます。
(※当記事の”最強”は勝利を保証するものではありません。
また、デッキの起源を主張するものでもありません。狭いカードプールで強いカード上から並べれば誰でも思いつくようなリストなので。あくまで紹介として咀嚼して下さい。)
書いていたら約7500文字になってしまっていた超大作で、本来なら有料でやっても怒られないくらいのクオリティのつもりで作成しましたが、ワンピカードが発売間もない・戦術記事やnoteがそこまで多くない・まだ大きい大会がない・環境の活性化を促進したい等の意図もあり、デッキリスト(国産ゲーだからデッキレシピ?)やカード1枚1枚の解説等含めてすべて無料です。
全て無料ですが、200円を有料部分で設定してあるので、内容が気に入った方は最後に投げ銭してくださるとめちゃくちゃ喜びます。
有料部分の内容はマジで感謝の言葉だけです。
ぜひ今記事を読んでカードを集めて今週末(8/6)より開催のフラッグシップバトルでぜひ使ってみてください!
前置きがかなり長いので、緑単キッドのデッキリストだけ手っ取り早く見たいという方は「デッキ選択その2 緑単キッド(超新星)」へジャンプしてください。
緑単キッドを使うまでに使っていた青単ドフラミンゴを諦めた理由についても触れているので気になる方はぜひ最初から読んでいただけると。
※当記事のカード画像はONE PIECEカードゲーム 公式サイトより引用させていただいております。
はじめに
ワンピカードについて
「このゲーム、MTGより数倍ムズいが……」
最初にスターターで遊んだときの感想。
しかし、それが故にめちゃくちゃ面白い。カード効果もしっかり原作の能力を踏襲しており、正直当初の予想を大幅に超えてきました。
自分のターンだけでもライフ、盤面、ドン!を何枚つけて攻撃するか、どこにアタックするか、誰から順番に攻撃するか。
更に相手の手札(カウンター)枚数、立っているドンでのカウンターの考慮。
キャラTCGにありがちな、大雑把な運要素高めのシステムではなく、計算が要求されまくるガチガチの理のカードゲーム。
基本的に自分のターンでは相手の立ってるマナと1ターン1回だけの戦闘(と今後のプラン等)だけを考慮すれば良かったMTGの数倍頭を使います。
公式大会ではBO1で30分を想定してるようですが、正直ガチでやるとめちゃくちゃ長考が挟まるので絶対40分は必要。
いざ蓋を開けてみたら引き分けからの追加3ターン連発のヤバいことになって改訂になると思うよ。
フラッグシップバトル出る人は制限時間気をつけてね。(キッドミラーは時間切れ濃厚だから最初は麦わら使ったほうが無難かも)
カードゲームバブルヤバすぎワロタ
ブースターパック発売日にカードショップがこぞって掲載したシャンクス20万買取の衝撃が大きく、パックはどこも初日で完売。
カードショップには「ワンピカードまだありますか!?!?」「シングル取り扱いありますか?!?!?」と無限に問い合わせが来たため、各方面から怒られたのか一時的に公式がショップリストを外すほどの売れ行きだったと風のうわさで聞きました。
しかもマジック専門店の晴れる屋に問い合わせが入るレベル。節操なしか???
カードが全然手に入らないが故に、その面白さに反して人口があまり居ないのが今の問題です。多分公式も同じことで悩んでると思う……
まあ公式もこんなに売れるとは思ってなかったんだろうな……ってのが正直なところ。せっかく原作も最終章連載開始+映画公開なのに……
ただ、剥かれまくってシングルカードの流通量が多く、価格も安いのでスターター2個+シングル買いで全然なんとかなります。
問題はその肝心のスターターも売ってねンだわ……😭
ブースターよりもスターターを再販して……
デッキ選択その1 「青単ドフラミンゴ」(失敗)
七武海のスターターで遊んでいたこともあり、ブースターパックが出てから最初に組んだデッキが青単ドフラミンゴでした。
とにかくカードゲームはカードアドバンテージ命。
七武海を捲ってアドバンテージを取れる上にハンコックやモリアも簡単にアドバンテージを取れるカードで、アドがアドを呼びさすがに最強デッキやろ!!!
と組んだのがこんな形。
ペローナの不採用の理由は後述するとして、4コスタワーなことに目を瞑ればかなり強そうなデッキだと思っていました。
(《三日月形砂丘》は弱すぎて《アルビダ》の3・4枚目にしてました)
ですが、ドフラミンゴデッキには色々と欠陥がありました。
・デッキ操作要因の《ペローナ》、《3コス ドフラミンゴ》が弱い
リーダーのドフラミンゴの能力を安定させるためによく入っているこれらの潤滑油カード、めちゃくちゃに弱い。
ペローナはカードを並べ替えるだけで、単体の1コス2000スペックが戦闘に何も関与しないため、そもそも場に出した時点でアド損している。
MTGをやってる人だけに分かりやすく言うと、デルバーデッキに相性いいからって《索引/Index》が入っているようなもん。
5枚積み込んでリーダーのドフラの能力で七武海を出したとしても、1回目でトントン、2回目でようやくアドバンテージが取れる。
自身も七武海ではないため、この枠を七武海にして、なにも積まない状態でドフラの能力を起動したときのヒット率を上げた方がマシ。
3コスドフラは本人が七武海でブロッカーが付いているため多少は仕事をするが、このゲームにおいて4000ブロッカーは本質的に1コスの1000ブロッカーと同じ役割。 戦闘の基本要求ラインが5000なので4000でブロックしても2000カウンターを切る価値がないから犬死にするのみ。
実質1000ブロッカーにデッキトップ操作が付いて3コス必要と考えると重すぎない・・・?
《砂漠の宝刀》は弱くはないが能動的に動けないのでノーカウント
当然、積み込み系のカード入れないと安定しないのでご破産。
3コス5000で3枚で積み込みできるカードが出たらまた使うかも。
・システム的にバウンスが弱い
青のカラーパイ(色の役割)は「バウンス(カードを手札に戻すこと)」、青でデッキを組む以上、バウンスを中心に戦略を組み立てる必要があります。
が、ワンピースカードのバウンスがめちゃくちゃに弱い。
・赤の速攻持ちになんもせん!!!
手札に戻しても出し直してリーダー殴られてあっという間にライフが削られていく。
・緑のCIP(場に出たときの能力)持ちカード戻したくねえ!!
能力を再利用されて相手にアドバンテージを与えてしまう。
他にも、
・システム上毎ターン使えるドンが増えるので、次のターン出し直し+1アクションされるため、テンポが取れているようで取れていない
・多くのカードが手札に戻ってもカウンターとして使えちゃう
などなど特に最後のカウンターとして使えるのが最終的に打点計算する際に致命的すぎて、強いと思っていた7コスドフラミンゴが弱すぎて泣いちゃいました。
デッキ選択その2「緑単キッド(超新星)」
というわけで青単ドフラを諦めて緑単キッドを構築。
参考にしたリストはタイの大会の優勝リスト。
販売週に150人も集まるのすげえ。SCG(海外のMTGの大型大会)かよ。
自分の想定していたリストと似ていたので、細部を変更し、交流会に参加し優勝。
強さに加えて安定感もあり、このリストが個人的に現環境で最強のアーキタイプだと自負しています。
現在のデッキリスト
デッキのコンセプトとしては序盤はライフでダメージを受け、キャラの同士の戦闘を仕掛けて相手の盤面と手札をキレイにしつつ、パワー6000の集団を展開し、《8コス ユースタス・キッド》をプレイ。
相手にリソースを使わせ、ドンをキッドを殴るのに使わせて、イベントカウンターを使えない状況にして3~4ダメージを1ターンに与えてリーサルするのが主な流れのミッドレンジ~コントロールデッキです。
じわじわと盤面を構築しながら1ターンに3~4ダメージで削って勝つのが戦略なため、盤面をちゃぶ台返しをされる《カイドウ》デッキには若干不利ですが、カイドウデッキが現状の最多勢力の麦わらに弱く、数を減らしているため、現時点での環境最強デッキだと考えています。
ただ、このデッキが流行るとカイドウが増えるのでメタが回る可能性もあり。
カイドウが増えるようならそもそも麦わらを使ったほうがいいんですが、緑単としてもプロモカードの《3コス ユースタス・キッド》を採用するのもアリかなと思います。
カードごとの解説
4《カポネ・ベッジ》・4《2コス キラー》
軽量ブロッカー枠
相手の攻めのテンポをずらして盤面を守る役割。
強すぎてとくに語ることなし。
ワンピカード共通で言えることですが、ブロッカーは基本的に終盤ライフを守る以外は基本的にレストのキャラを守ることを目的にブロックをしましょう。
4《ジュエリー・ボニー》
安定性向上パーツ
《ナミ》《光月モモの助》らのとりあえず入れとけ枠。
だいたい1枚目の《8コス ユースタス・キッド》を持ってきます。
候補に無い場合や既に手札にキッドがある場合は《5コス X・ドレーク》やブロッカーの《5コス トラファルガー・ロー》など、相手が麦わらで序盤の場合は《3コス キラー》も強力。2000カウンターの《スクラッチメン・アプー》拾ってもよいのでほんと強い。
起動に1ドン必要ですが、CIPの赤の《ナミ》と異なり後述のブロッカーの《5コス トラファルガー・ロー》を経由して複数回起動も可能であり、このデッキが一番強くこの枠を運用できます。
放っておくと無限のアドバンテージを生むため、麦わらのデッキでもレスト状態のボニーを殴らざるを得ず、実質的に《8コス ユースタス・キッド》の攻撃を吸う効果も持っているのがすごい。
4《スクラッチメン・アプー》・4《イゾウ》・4《ベポ》
2000カウンター枠
このゲームは基本的にキャラの展開を優先したいのでドンを立たせてイベントカウンターを使っている余裕は無いです。
3コストのキャラを出して2ドンを構えるより5コストのキャラを出したほうが強いです。
イベントカウンターが余裕を持って使えるのは基本的に10ドン使えるようになる5ターン目以降。
それってドン2枚付けて+2000して殴ったほうが強くね?
そもそも8コスキッドを守るために使いたいが、出したターンにドンは構えられない。
となると、重要なのが1000カウンター2枚分で実質手札2枚分の役割の2000カウンター。
入れられるだけ入れましょう。
イゾウは普通に出しても擬似的な除去として使えるほか、最後まで抱えておいて、最後の最後でイゾウを出してブロッカーをレストさせリーサルという流れもかなり強いので意識しましょう。
ブロッカーの《5コス トラファルガー・ロー》で戻して出して再びCIP能力を使ったり、他のキャラを出して2000カウンターとして運用する動きも強くて至れり尽くせり。
《スクラッチメン・アプー》は《ジュエリー・ボニー》からサーチ可能。《ベポ》は場に出してもなにもしないので後者2種を優先的に使っていきましょう。
イベントカウンターを入れる場合は《桃源白滝》は後続がアクティブにしたキャラにアタックできなくなるほか、ブロッカーを再利用できたりと1コスと軽い上に唯一無二の動きをするため、2枚程度なら採用を検討しても良いカードだと思います。トリガーも強いし。
4《お菊》
アタッカー兼ブロッカー排除兼除去
マルチタスクをこなす"侍"
初手に欲しいカードNo.1
3コス5000でスペックが強いのはもちろんのこと、ドンを1枚つけることでブロッカーをレストにして機能不全にする、レストにしたキャラを後続で殴って除去、レストにしたキャラを《3コス キラー》・《5コス X・ドレーク》のCIP能力で除去とめちゃくちゃに役割が多い。
タイのリストでは4コスのドレークになっていた枠でしたが、正直緑のデッキでこのカードが入っていないのは考えられないほど強カードです。
《ジュエリー・ボニー》でサーチが出来ないが、超新星デッキだからって入れないのはマジで勿体ない。
SRなら多分ゾロと同じくらいの値段でしてもおかしくないレベルですが、Rなため1枚200円以下で買えてしまう!4枚買え!!!!
4《3コス キラー》
除去
(相手が麦わらの場合)初手に欲しいカードNo.1
前述のお菊でレストさせたブロッカーや、麦わらの低コストアタッカーたちを処理する除去枠。バウンスじゃなく除去なのが本当に強い。
紫の《黒炭せみ丸》と《黒炭ひぐらし》の不死コンボにも触れるのも強み。
本体のスペックは3コス3000でそこまで強くないので麦わらデッキが減ってきたら枚数を減らしても良さそう。
効果が強いので手札に抱えておきたくなっちゃうが、賞味期限が短いので中盤以降はカウンターとして思い切って捨ててOK。
4《雷ぞう》
潤滑油枠
3コス4000と多少非力ですが、他に1体レストのキャラが居ると攻撃時にカードを1枚引ける強力なカード。カードを引ける効果のカードは現段階だと数が少なく、序盤のアクションとしてかなりのプレッシャーを与えることができます。
ドンを付けなくて良いので燃費がよく、《ジュエリー・ボニー》同様、相手もレスト状態のこのキャラを殴らざるをえない。キラーと同様賞味期限が短いので中盤以降はカウンターとして使ってOK。
4《5コス X・ドレーク》
除去兼アタッカー
カードの効果としては範囲の広がった《3コス キラー》
できれば複数枚引きたいかなり強いカード
パワーが6000というのはこのゲームに於いてコスパが一番良いアタッカー。
リーダーのパワー帯の5000にアタックをする際に、相手は守るために1000カウンター2枚or2000カウンター1枚を差し出す必要があり、アタックするだけでアドバンテージを稼いでくれます。
他のカードでアタックする際も相手のパワー+1000を意識してリソースをトレードしていきましょう。
4《5コス トラファルガー・ロー》(OP-01)
アタッカー兼ブロッカー兼アドバンテージ源
ブロッカーのロー。
緑のデッキでこのカードが入っていないのは考えられないほど強カード その2
まず6000ブロッカーが強い。5000のリーダーへの攻撃に6000にするために相手にドンを1枚使わせられる上に、カウンターの要求が1000減ると考えると存在が実質1ドローのようなもの。8000とか無理やり作ってアタックしてきたらスルーするのもよし。隣の1000ブロッカーでブロックするもよし。
アクティブで戦場にいるだけで相手の戦闘がめちゃくちゃ複雑になる。
また、イゾウの章で述べた通り、CIP能力を使いまわしたり、アクティブにすることでキャラへの攻撃を防いだりと登場時の能力も強い。
このデッキを支える屋台骨。
2《7コス ユースタス・キッド》
アタッカー兼ブロッカー
パワーが高いブロッカーが強いのはローのところで書いた通り。
ドンを1枚つけるだけで8000でアタックしながらブロックもこなせるセラの天使。
7コスと重く、カウンターが無いため重ね引くリスクも加味して2枚。
4《8コス ユースタス・キッド》
フィニッシャー
このデッキの核。
9ドンある状態でこのカードを着地させることを目指す。
8コスと重く、カウンターも無いため重ね引くとぎこちなくなるが、絶対に1枚は引きたいため4枚。
レスト状態でドンが1枚付いていれば以後の相手のすべての攻撃に8000を要求するバケモンカード。
しかも出たターンに自分でレストできる自己完結。
赤では《お玉》+《ゴムゴムのJET砲》の組み合わせで除去ができる可能性がありますが、青・緑では基本的に戦闘以外では除去できず、ひたすらキッドへの攻撃にカウンターを投げているだけで全ての攻撃を止められます。 相手がやっとの思いで作った8000のアタックをキッドの能力で出した低コストブロッカーで止めるのもまた外道レベルの強さ。
キッドを突破するために相手は大量のドンを使わないといけないため、イベントカウンターを構える余裕がなくなり、返しのリーサルの計算がめちゃくちゃ楽になります。
リーダーのキッドの能力も絡めつつライフを刈り取れば勝利。
全てのデッキはこのカードを突破or着地する前にライフを0にする策を考える必要があります。
ワンピカード第1弾の最強カードだから1000枚買え!!!!今安すぎ!!!
おわりに
以上、「緑単キッド(超新星)」の解説でした。
この記事をきっかけにワンピースカードの環境の活性化、競技人口の拡大、戦略記事・noteでの考察がより広まってくれたら嬉しいです。
面白かった・参考になったという方はぜひシェアボタンやRT等でシェアお願いします。
カードの取捨選択理由から内容への反論、ワンピの好きなキャラ・原作の好きな章まで、質問があればぜひコメント欄でもTwitter(@ita_me_shi)でもどうぞ。
公開してからしばらくは定期的にコメントを返信する予定です。
8パックを開けてデッキを組んで戦うシールド戦という遊び方も紹介しているので興味がある方はそちらも是非。
以上!
ここから先は
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?