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長女が風邪をこじらせる

幼稚園の新年度が始まりちょうど1ヶ月。
長女は今年で年中の歳。
去年はほぼほぼ風邪ぎみで三分の一は休んでいたんじゃないかというくらいだった。

風邪をひくとまず疑わなければならないのがコロナ。
コロナの症状が風邪の症状に似ていることからイタリアではまず抗原検査をする。
検査キットはもうどこでも手に入る状態でスーパーや薬局などで4€程で売られている。
うちも常に3つ検査キットの予備を持っている。
イタリアは唾液の検査は主流ではなく販売されている検査キットは鼻スワブ式でのものが多い。

長女の風邪の症状は、38〜39度の熱が4日間続いている、夜眠れない程の咳、食欲低下。
ぐったりはしていない、食欲も少ないが食べてくれる。

まずは検査キットでコロナ抗原検査。陰性。
信じられずもう一度。またもや陰性。

普段は熱が出たくらいじゃ医者にかからない私たちだが
今回はさすがに長引く熱と咳が心配でかかりつけ医に電話した。
31回目の電話でやっと出た受付の対応は本当に酷いものだ。
前回私が電話した時は私のイタリア語が流暢でないことから受付の人にため息をつかれ、さらに強い口調で早口で言い返された。
心配した旦那が今回は電話してくれたのだが今回も中々な態度。
診察はせず、状況を電話越しで聞くと「何もせずにそのまま様子を見て」と言われた。

翌日も高熱が出続けたため、もう一度小児科に電話。
「言われた通り様子を見ていたが一向に良くならない」と言うと
「この時間に来て」と診察の予約を取ってくれた。
やればできるじゃん、小児科先生よ。
診察を受けやっと薬が処方される。


ここまでのプロセスの要領の悪さが伝わるだろうか。
先生はきちんと仕事をする人だが、受付やシステムがうまく回っていない。
大事な時にかかれない医者なんて意味がない。

イタリアでは14歳になるまでかかりつけ小児科医が決まっていて、風邪などなにか問題があった時はこの担当医に相談するような制度になっている。
診察代は無料、処方箋をもらった場合の負担額は1割程度で済む。

担当医を変えたい場合は役所に行って手続きを行わなければならない。
しかし役所は混んでいるし、希望の先生が抱えている患者がいっぱいだとその先生には変更できない。


私たちのように見て欲しいのに中々見てもらえない、担当医が好きじゃないと言った場合はプライベートのドクターもいる。
一回の診察で70〜100€取る。
この金額を出せばそれはそれは丁寧な対応をしてくれる。が、ただの風邪で毎回こんな額なんて払ってられないのが本音だ。

診察の自由がないのはなんとも不便だし、
このシステムがうまく回ってないなら方法を変えるべきだ。
もう何十年もシステムが変わってないのも不思議な話。

今は生活する分にはイタリア語は困らない。
しかしこの先、家族が病気になったら?と万が一のことを考えると不安な気持ちは隠せない。
医療用語なんてハテナだらけ。

…そう考えるとよく妊婦健診、出産、入院を私一人でこなしたな。
人生どうにかなるんだな。

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