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地元を離れ津和野で過ごした1年。今、津高生らが本音で語る津和野高校のリアル (前編)
はじめに
中学生が進路を本格的に考え始めるこの時期。進路選択に悩む中学生に向けた現役高校生が津和野高校を選んだ理由、入学し一年間過ごした中で見えてきた津和野高校を、三人でゆるーく雑談しながら話し合いました。
同じ部活で普段から仲が良い自分たちだから話せる津和野のリアルな情報、見えてくる津和野高校の特色をお伝えします。
前編となるこの記事では高校を決めるまでの経緯や高校の特徴的なカリキュラムについてお話します。
■スピーカー自己紹介■
鯉渕有貴 koibuchi yuki
津和野高校2年生 グローカル・ラボ部所属
出身:茨城県桜川市 中学校時代の部活:サッカー部
趣味:キャンプ 音楽鑑賞
村上晴音 murakami haruto
津和野高校2年生 グローカル・ラボ部所属
出身:広島県尾道市 中学校時代の部活:野球部
趣味:ゲーム 外遊び
板垣陽祐 itagaki yosuke
津和野高校2年生 グローカルラボ所属
出身:山口県山口市 中学校時代の部活:野球部
趣味:読書 映画鑑賞
1.かわいい子には旅をさせよ
ー県外生と地域みらい留学ー
板垣:二人はどうやって津和野にきたの?
鯉渕:俺はNHKで隠岐島前の特集があって、その放送を見たときに島根留学について知ったんだよね。親もこういうのどう?って。もともと中1中2のときから親元を離れる話は家族の中であったんだよね。それでちょうど調べてみようと思ったていう感じ。そのまま調べていくうちにーー
村上:地域みらい留学?
鯉渕:そうそれで、地域みらい留学について知ったんだよね。東京でその地域みらい留学フェスタが開催されているから参加したんだよね。俺はそんな感じかな。じゃあ次は…
村上:俺かな。俺は中学時代どこに行くかも決まってなくて、でもその時は親が絶対に巣立たせるって感じの方針だったから県外の高校に行こうって感じだったんだよね。それで悩んでたときに、俺は福岡で開催された地域みらい留学フェスタに親の紹介で行くことになったね。
鯉渕:可愛い子には旅をさせろって言うしね。
村上:まさにそんな感じだったね。話は戻るんだけど地域みらい留学でいろんな学校を見たんだけど、津和野高校はなんというかハッキリとした目標がない人でもいろんな体験を通して、やりたいことを探せるし見つかったら学校全体でサポートしてくれる高校だったからそれでここにある程度は決めたかな。
板垣:やりたいことを探せるってのが津和野高校のテーマだったんだ。
鯉渕:確かにいろんなことできるよな。
村上:そんな感じで津和野にはふらっと行ったんよな〜
ー現地の生徒と津和野高校ー
板垣:最後に俺か。俺は地域みらい留学生ではないんですけどね。
村上:地元生の意見も大事だから多少はね。
板垣:でも俺は地元生でもなく地域みらい留学生でもないけど県外生っていうね。(笑)ギリギリ電車で通えるんよ。
村上:あ、そっか山口の阿東だもんね。
板垣:そんな謎の位置にいる俺の意見も言っておくと、勉強に追われるだけの高校生活は嫌だったんだよね、別にそれもいいと思うけど。
村上:一つの選択肢ではあるよね。
板垣:勉強しないわけではないんだけどね。それを踏まえた上で高校を探したわけなんだけど、それでも膨大な選択肢があった。結局津和野高校にした理由は、自由度が高かったからなんだよね。津高の学習って勉強頑張れる人なら余裕じゃん。
村上:たしかにね。
板垣:俺は勉強頑張りたいと思ってたからね。
鯉渕:あーね。
板垣:それで頭のいい高校の底辺じゃなくて、普通の高校でトップ狙えるのがいいかなって。
鯉渕:なるほどイキリに来たのか。
板垣:まあね、でもめちゃくちゃ迷ったんだけどね。中学まで続けていた野球を続けるかどうかとか。野球に高校3年間を捧げ野球人生を送るのも一つだけど、他のことにも挑戦したいという気持ちもたしかにあった。
鯉渕:結構迷うところではあるよね。
板垣:そ。野球に打ち込んでいていざそれがなくなったとき、どうすればいいかわからなくなったからね。野球という選択肢も残したくて津和野にきました。今は野球はやってないけどね。
2.新たなる体験でみつかる新しい自分
ー中学校と高校ー
板垣:実際、津和野高校に来てどう?どんな変化があった?おれは津和野に来て良かったと思うよ。もともと野球のクラブチームに入っててよく祭りの手伝いとかしてたわけよ。野球のチームの大体は地域の人に応援されるように頑張ろうみたいな感じだから今はそれのさらに発展版をやっている感じ。自分としてもその経験が生きてるしなんかいいなって思った。
鯉渕:中学生時代が自宅からチャリ乗って、学校行って、授業受けて、放課後部活やってって感じじゃん。なんか家と学校の行ったり来たりじゃん。
板垣:おもんないね、おもんない。
鯉渕:普通の高校行っても変わんないじゃん、たいして。津和野にきたら、今年はコロナであんま出れんかったけど地域の活動に携われたりできたし。
村上:確かに地域との関わりはいままでないがしろにしてきた部分ではある。
板垣:田舎に可能性を感じていなかったからね。
村上:地域の活動に参加してこなかったてわけではないけどそこまでガチでやってこなかったからさ。
板垣:中学生の頃大人の人を交えて地域について考えるていうのがあったんよね。俺の地元はくそ田舎やから人口も減ってどんどん衰退していって更地になるんだろうなって。
村上:更地(笑)
板垣:うまくIターンやUターンを使って頑張っていこうって言ってて「大人はすごいなー」って思ってたけどその大人たちがやっていたことを今、津和野高校でやってるような感じ。今ふと思ったけど実際、津和野高校に来て思っていたより勉強厳しくないよね。周りもあんまり勉強している雰囲気じゃないし。
村上:それは否定できない(笑)
鯉渕:そもそも勉強してないと思う。
板垣:え?津和野の人って勉強しようとおもって来てないの?
村上:来てないんじゃない?
鯉渕:俺は勉強しようとは来てないよ(笑)
村上:俺も。
鯉渕:親にお前遊んでこいみたいに言われた。
村上:俺も親に好きにしろって言われた(笑)
板垣:津和野に遊びに来たの君たち(笑)
村上:好きなことしてこいって言われたからなぁ。
鯉渕:そうそう。
板垣:津和野高校勉強するイメージだったからなぁ。始まりこそ簡単に入れるけど、ちゃんとガチでやっている人はちゃんと鍛えてもらっていい大学に入れますよみたいなことを聞いたんよ。勉強を本気でしようとする人は周りもサポートしてくれるし上が狙える環境ではある。
村上:それは間違ってない
板垣:勉強したくない人はしないという選択肢もあるし津高に来て分かったけどなんかいろんな選択肢があるよね、なにやるにしても。
ー津和野高校の特色ー
板垣:津和野高校独自のイベントで代表的なのが「ブリコラージュゼミ」と「トークフォークダンス」だよね。
村上:複数ある講座の中から各々がやりたいことをえらんで受ける授業だよね。
鯉渕:地域の人が主催してくれるよね。
板垣:地域の人が講師になってくれて授業の一コマを持つ感じだね。
村上:意外とキッチリした感じじゃなくて遊びも交えた、レクリエーションみたいだよね。
板垣:社会見学とか職場体験に近い。
村上:どんな授業に参加した?
鯉渕:俺は例えば「マダガスカルの料理と世界」ってのに参加した。日本で言うカレーみたいなやつを作ったね。講師の人が海外生活を経験してた人で話も面白かったよ。
村上:板垣は?
板垣:地域の議会の見学をさせてもらったりした。普通に過ごしてたらその職につかない限り立ち入れないじゃん?すごく貴重だった。あとは‥山を道なき道を通りながら頂上目指したりした。
村上:ルート開発したんだ。
板垣:山ってさ見慣れてるし入ることも少ないじゃん?今の子供とかはなおさら。その山の魅力ってのを肌で感じることができたね。最後村上は?
村上:俺は国際アニメーションについて話そうっていうのがあって、ディズニーだったり中国のアニメだったり…その中で海外のアニメは3D技術が発展してることも分かったし日本は2Dで頑張ってるっていうのも分かった。新しい発見ができてよかったね。
鯉渕:おーいいじゃん。
村上:それをケーキを食べながら話すっていう(笑)
鯉渕:ケーキ!?
村上:講師の先生が暁のヨナが好きって言ってた。親近感湧いたね(笑)あとモデルの方が講師として来てくれて、その講座はみんな私服で受けるんだけど、その私服のどんなとこに気を使ったとか話したり、いいファッションの仕方とか教えてもらったなぁ。
板垣:なるほどね。
村上:あと秀翠園っていうお茶を作っているところで利き茶みたいなことしたり、羊羹たべながら喋ったりしたな。現場の人の話聞けるからいろんなことが学べるよ。職に対しての意識とか。
ブリコラージュゼミの1つ チアダンス入門
村上:次の話になるけどトークフォークダンスも直接地域の人と喋れるよね。
鯉渕:あんなに大勢の地域の人が学校に来ることないもんね。
板垣:俺はトークフォークダンス通していろんなこと相談してそしていろんなこと見えてきたね。来る人の年齢層もバラバラだし、津和野住民もいれば津和野外の人もいたしね。
村上:たしかにいろんな人がいたね。俺が話した中に自転車で日本一周しましたみたいな人もいたよ。自分のしたいことも話せたし自分の中で整理もできてより強固なものになった。
板垣:津和野独自の行事がまじで貴重。
村上:それは確かに。
板垣:なんかありきたりでもないし全然。
村上:珍しいよね。
板垣:グローカルだからさ余計に地域と関わってるけどグローカルじゃなくても全然関われるよね。
鯉渕:そうだね。
板垣:こんなに地域に出る高校だとは思ってなかった。面接のときはこのように地域に関わっている高校はとても良いと思いますって言ったけどそんなこと全然期待してなかったけどそのとおりだった。
トークフォークダンスの様子(コロナ拡大前)
後編に続きます。 最後までお楽しみください。