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乃木坂46の楽曲を一日一曲語る。3日目『乃木坂の詩』

_______【この記事の構成】_______
▼今日のこばなし

本題の伏線になる時とならない時がある雑談

▼『○○』の基本データ
作編曲、歌唱メンバー、MV等の情報

▼『○○』を語る
愛と飛躍に溢れた考察

▼おわりに
総括とキメ台詞



▼今日のこばなし 

「ツバメがこわい」

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筆者は鳥が全般的に苦手である。

西野七瀬は過去に『乃木坂ってどこ?』で「太った鳩を見るのが好き」と発言していたが((※1))、筆者には理解できない。

太った鳩

なぁちゃんは可愛いし、なぁちゃんに焼きそばパン買って来いと言われたら買ってくるが、これだけは譲れない。太った鳩なんて想像するだけでこわい。

そしてこれからの時期に最も筆者を苦しめるもの、それがツバメである。

なんでそんな低いとこ飛ぶねん!

なんでそんないきなり背後から来んねん!!

なんでこんなに巣いっぱいあんねん!!!

ついついエセ関西弁を披露してしまうほど、本当に、死ぬほど怖いのだ。


高校受験のときに読んだ評論ではツバメについて、

「稲作が生活の中心だった時代、スズメはイネを食べる害鳥なので駆除の対象だった。一方、ツバメはイネについた虫を食べる益鳥なので手厚く保護された。」

と説明されていた。その名残で日本人は今でもツバメを大事にするんだとさ。なんてこったい!


▼『乃木坂の詩』の基本データ

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▼収録 / 発売日
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1stシングル『ぐるぐるカーテン』Type‐A / 2012年2月22日

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▼作詞 / 作曲 / 編曲
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秋元康 / 井手コウジ

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▼歌唱メンバー
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安藤美雲、生田絵梨花、生駒里奈、市來玲奈、伊藤寧々、伊藤万理華、井上小百合、岩瀬佑美子、衛藤美彩、柏幸奈、川後陽菜、川村真洋、齋藤飛鳥、斎藤ちはる、斉藤優里、桜井玲香、白石麻衣、高山一実、中田花奈、中元日芽香、永島聖羅、西野七瀬、能條愛未、橋本奈々未、畠中清羅、樋口日奈、深川麻衣、星野みなみ、松村沙友理、宮澤成良、大和里菜、若月佑美、和田まあや

休業中だった秋元真夏をのぞく発売当時の全メンバーである。

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▼センター
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生駒里奈

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▼MV(ミュージックビデオ)
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監督:南流石

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▼振り付け
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両手にサイリウムを持って行う振り付けが特徴的で、ライブではアンコールで披露するのが定番となっている。

公式が振り付け動画をアップ(現在は公開していない。非公式だが動画自体はYou Tubeで見れる)しているので、サイリウムを持っている人は色を紫×紫にして、サイリウムを持っていない人は割り箸でやってみよう!((※2))

箸くん


▼『乃木坂の詩』を語る

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・アンセム

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『乃木坂の詩』はタイトルの通り、乃木坂46のシンボルになることを意図して作られたアンセム的な楽曲である。((※3))


・「アイドル」と「自己実現」

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乃木坂がどこにあるかなんて
僕らは何も知らずに来たんだ
あやふやな夢を探してただけ

-出典:『乃木坂の詩』/作詞:秋元 康 作曲:井手 コウジ

 彼女たちが乃木坂46に入った理由は本当にバラバラである。例えばこんな理由。

白石麻衣→かねてより東京に憧れを抱いていた。アイドルに興味はなかったが専門学校の担任の先生に強く勧められたためオーディションに応募。

橋本奈々未→生活に困窮していて、ロケ弁が出るという理由でオーディションに応募。

西野七瀬・生駒里奈etc.→家族に勧められて、または家族が応募。

「あやふやな夢」は将来なりたい仕事という意味だけではない。

「自分を変えたい」
「こんな人になりたい」

といった、現状からの脱出や内面的な目標も含まれている。

さらに言えば、アイドルという言葉の原義が「偶像」であるように、何をもって「アイドルになった」と言えるのかについてハッキリした定義はない。
100人いれば100通りのアイドル像がある。

それぞれの人にそれぞれの正解があるという意味で「自己実現」と「アイドル」にはとても近い性質があり、『あやふやな夢』という詞はそのことを的確に捉えた見事な表現である。 


・好きだから超える。

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そこに行ったら見つかると
前を歩いてた誰かに聞いて
気づいた時には坂を登ってた

-出典:『乃木坂の詩』/作詞:秋元 康 作曲:井手 コウジ

 「前を歩いてた誰か」とは、当時絶大な人気を誇っていたAKB48ではなかろうか。

2012年1月19日の朝日新聞に掲載された『ぐるぐるカーテン』の全面広告は、「拝啓 AKB48 様」で始まる乃木坂46からAKB48への手紙という形式になっている。
『乃木坂の詩』を聞くといつも、その手紙の中の「好きだから 超える。」という言葉を思い出して胸が熱くなる。


・証明問題

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さて、ここからは証明問題を解いていこう。
高校受験では数学の証明問題を“捨て問”にしていた筆者だが、今回ばかりは自信がある。

四期生の『4番目の光』と三期生の『三番目の風』、二期生は少し異なるが『ボーダー』がそれに近いだろう。
この3曲には2つの共通点がある。

①その期のメンバー全員で歌唱している。

②乃木坂46のメンバーとして船出するにあたり、自分たちの立場と決意を表明する曲である。

では一期生でこれにあたる曲は何だろうか?

筆者は『乃木坂の詩』だと確信している。


①その期のメンバー全員で歌唱している?
『乃木坂の詩』のオリジナル(CD収録時)の歌唱メンバーは、学業のために活動休止していた秋元真夏をのぞく当時の全メンバーである。すなわち一期生全員だ。

ただしこの曲は一期生の曲という位置づけではない。ライブのときは二、三、四期も合わせて全員で歌う。
これは第一次世界大戦と同じことだ。第一次世界大戦が“第一次”世界大戦と呼ばれるようになったのは、“第二次”世界大戦が起きてからである。

発売当時に“一期生曲”という概念が無かっただけで、この曲に「乃木坂46としてメジャーデビューするメンバー全員で歌わせる」という意図があったことは明らかである。


②乃木坂46のメンバーとして船出するにあたり、自分たちの立場と決意を表明する曲である?

これに関しては、ここまでに述べたことを総合すれば自ずと見えてくる。
まとめると、『乃木坂の詩』の歌詞は以下のような立場と決意の表明になっている。

突然課せられたAKB48の公式ライバルという立場。
それぞれがあやふやな夢を探して運命的に集まり、同じ坂を登り始めた私たち。
これから私たちはただ正面だけを見つめてこの坂をがむしゃらに登って行きます。


はいQ.E.D.

一つだけ断っておくと、一期生には『against』という一期生曲がある。
これも確かに上の①と②を満たしているが、筆者の中で『against』は『乃木坂の詩』の“第二章”あるいは“アンサーソング”という位置づけである。ここから先は『against』のときに語ることにしよう。

 
▼おわりに

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①と②を満たす二期生全員で歌っている曲があれば、もっと良かったのにと思ってしまう。って、こんなこと今更言ってもしょうがないか。ごめんアナスターシャ。

では、また明日。stay tuned!


((脚注))

※1)『乃木坂ってどこ?』#31 はじめてのエピソードトークで爆笑連発

※2)『乃木坂工事中』#34 若月佑美の脱マジメ化計画 で爆誕した伝説のネタ『箸くん』を披露する若月佑美。彼女はこのあと、良くも悪くも『箸くん』と長く付き合っていくことになる。

※3)アンセムとは元々は聖公会の教会音楽の一種。 聖歌、交唱賛美歌。 特定の集団のシンボルとしての賛歌、祝いの歌、祝曲。-Wikipediaより引用

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