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制作日記No.92〈松村沙友理篇 解説その①〉
2021年7月15日(木)
お疲れ様です。いたがきブログです。
乃木坂46メンバーの卒業後をテーマに、僕の妄想を短篇小説集にしようと企んでいます。
タイトルは短篇小説集『振り向けば青春 ~あの後の彼女たち~』です!
(略して #短篇小説集ふりはる )
ようやくその第一作目となる松村沙友理篇が完成しました! 無料で公開しています。
昨日の制作日記で話したオーディオコメンタリーをさっそく録りました。
さらにその音源をグーグルドキュメントで音声入力して、喋った内容を文字起こししたものを今日の記事に貼ろうと思っていますが、、、
▼昨日の日記はコチラ
制作日記No.91〈オーディオコメンタリー?〉
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▼オーディオコメンタリー①
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いきなりどーん、はいこんな感じに仕上がりました。
この動画はチャプター1までの解説動画なんですが、なんと50分あります!
(#しゃべること止まらんかった)
ここから良さげなとこをいくつか切り抜いて、Twitter用の1分程度の動画も作ろうかなと思っています。
チャプター2以降のオーディオコメンタリーも順次公開していきます!
さて、
調べてみると、グーグルドキュメントの音声入力が自動的に文字起こししてくれるらしいということで、試しに使ってみました。
ところが、50分もしゃべったせいで文量がエグい。
音声入力の精度も高くないので、意味わかんないくらいぐちゃぐちゃなとこもけっこうあります。
文字起こし記事として成立させるのはだいぶ骨が折れそうです。
とりあえず、本日は途中まで修正してめんどくさくなったものをそのまま貼ります。
チャプター2以降のオーディオコメンタリーは文字起こし無しにしようと思います。
(2021年7月22日追記)
文字起こし記事の修正が完了しました。音源を聞きながら1個ずつ手動で修正しました。めっちゃ時間かかった。
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▼文字起こし①
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短篇小説集『ふりはる』松村沙友理篇ということでね、まずこの画面一番上のヘッダー画像。これがなぜ赤一色なのかっていうのはこの短篇小説集『ふりはる』の第2作目、第3作目と進んでいくとまあお分かりいただけるかなと思います。意味はちゃんとあります。
そしてまず短篇小説集『ふりはる』の概要ですね。…特にこの「あの後の彼女たち」の部分がねえ、もうアホみたいに言いづらいので、もっぱら短篇小説集『ふりはる』と略して呼んでます。
ええ、まあそんなこんなで第一作目の松村沙友理篇ですと。目次があって、チャプターが1から4まであります。で、234をそれぞれ前半と後半で途中の三角で仕切られてると、でいちばん下に「制作の過程を綴った日記も更新中」、そういうページです。
いちばん上に物語がフィクションであることを伝えるね、ドラマとかだとあの最後に出てくるような一文を、いちばん頭に持ってきたんですけど。まあちょっと内容が内容なのでね、誤解を生まないように、これは全然フィクションですよと。ただ、ただ、ただただフィクションじゃなくて「我々が生きている世界線のそれらとは関係ありませんよ」みたいなちょっと、遊びも入れてみたりして、これを一番うえに置いて。
で、チャプター1ですね。小説をね、書こうと思うようになってから僕は小説を読むようになったんですよ。もともと本もあんまり読まなかったような人間だし小説なんてほとんど読んでこなかったような人間なんですけど、なんかこの妄想を短篇小説という形にしてみたいと思うようになってから、勉強も兼ねて小説というものに触れるようになって。最初に思ったのが、小説ってけっこう最初、いちばん最初の方はちょっとさ、読んでてきつくないですか? なんか、その作者の文章のリズムとチューニングを合わせる、すり合わせる作業みたいなのを最初の方はしなくちゃいけなくって。それが合ってくるとスラスラいいテンポで読めるようになっていくんだけど、その最初のすり合わせが結構きつくて、そこがまあ小説の面白さでもあるんだろうけど、普段ネットで他のコンテンツに触れているような人たちからするとちょっとその最初の所はストレスになっちゃうのかなと。そこがまあなんか、活字離れの一因なのかななんて思って。なんで、とにかく最初はね、ビジュアライズできる、パッと鮮明にイメージできるような映像的にインパクトのあるシーンをとにかく最初に持って来ようっていうことで、ちょっとこういう感じのオープニング、いちばん最初のシーンにしてみたんですよ。最初は、もうちょっとなんか、〈男性〉の心情というか思ってることをもうちょっと細かく書いたんですけど、推敲の段階でだいぶ削って、とにかく映像的に美しくイメージできる部分だけを残してこの最初のシーンというのはこの形に最終的になったんですよ。
このねえ光沢のある薄ピンクのパジャマとか、後ろでゆるく結ばれた髪とかは、2020年の乃木坂46時間テレビでさゆりんごが着てたあのパジャマを結構参考にしましたね。パジャマとあの時の髪型を。
このサンセットライトというね、わざわざこんな言葉を使っているのはライトっていう単語をどうしても入れたくて。この「サンセットライトの眩しさに過ぎた時代を重ねているかのようにその背中からは懐かしさと寂しさが感じられた」と。このライトっていう言葉を使うことによって、ステージライトとかスポットライトみたいなそういうライトを連想してもらえば、このシーンがより何を伝えたいのかがはっきりわかるかなと思って。夕日とか斜陽とかそういう言葉じゃなくてわざわざサンセットライトって言葉をここには置いてみたんですよ。
この辺もあれですね、第一稿から推敲の段階で結構細かい修正というかテンポを良くするために細かい語尾の感じとか色々変えてみたんですよね。だから第一稿とちょっと見比べてみるのも面白いかもしれません。制作日記を毎日つけてて、どっかの制作日記で、第一稿の文章を PDF 化してあの公開してますので、サイゼリアの間違い探しみたいな感じでこの完成稿と第一稿のちょっとした違いみたいなのも見比べてもらえたら面白いかもしれません。
「なに」とか「いま」とか、そういう言葉をこの文章の中で全部ひらがなにしてるんですよね。これはあのnoteでスマホでね、この文章を見た時にあまり漢字が多すぎると読みづらいなっていうことで、最初はひらがなと漢字が入り乱れてたんですけど、推敲っていうのかな校正っていうのかな、まあ最終段階で表記ゆれを直す時に結構いろんな言葉、「すべて」とかもだし「なに」とか「いま」とかこの辺は全部もうひらがなに統一しましたね。なんかこう、ひらがなと漢字をいい塩梅でまぜるっていうのはあの、理論社から出てる星新一のショートショートセレクション、あれの雰囲気を結構参考にしたかもしれません。…あの理論社の星新一のショートショートセレクションはすごくいいですよね、全巻読みました。まあ本当に読書好きな人はあんなもん小学校中学校の図書室で全部読んじゃうんだろうけど、僕は19,20ぐらいでようやく星新一デビューしました。面白いですね。ちょっとあの星新一の雰囲気もなんかあるようなちょっと大人の童話みたいな不思議なファンタジーの感じもこれからこの後の短篇小説集『ふりはる』の第2作目3作目以降なんかで出してみたいなと思って。今回はちょっと内容的にちょっとそれとは違うなっていう感じだったんですけど、星新一っぽいあの雰囲気も是非書いてみたい、書けるものなら。
「咄嗟」は漢字にしました、なんか可愛いから。
この「胸のざわめきと安堵感の振り子の音を聞きながらいつのまにか寝てしまっていた」これはもう最初に思いついてそのまま残しました最後まで。
「ここには何のドラマもありはしない」これは結構何か思いついた時にああいいなって、自画自賛、我ながら思いましたね。さっきの夕日のシーンはドラマのワンシーンと見まごうような夕日だったけど、やっぱりここには何のドラマもありはしないんだと、そのさっきの夕日と今の対比にもなってるし、それと同時にこれからこの作品で展開されるドラマの最初にふさわしくないですか? ドラマの第1話の最初で、僕の人生にはドラマなんてないんだと、何のドラマもないまま僕は死ぬんだって言ってる男がいたら、そいつのドラマがこれからぜったい展開されるじゃないですか。…それを暗示しているようなね…
「ところで、何かが、こっちを見ている気がする」っていうのですね、松村こっちみんなリスペクトです。「こっちを見ている気がする」から〈サユリさん〉との会話がはじまっていくというね。
「私お昼過ぎからずっといたのに、〇〇さん一度も起きませんでしたね」、この〇〇さんというのがですね、だいぶ悩みました。なんか、2次創作とかだと〇〇さんみたいな感じであえて名前を書かないキャラっていうのはあったりするじゃないですか。でも一般的な小説とかだとみんな登場人物には名前があると。ただなんか僕はなんかこの作品をですね、完全な一個の完成品としてなんか完成はさせたくないっていうか、こだわりというかエゴがありまして。この作品に出てくる主要な登場人物が3人いてそのうちの一人は〈サユリさん〉、まあ松村沙友理なんですけど、それを取り巻く二人の男、この病院の〈男性〉ともう一人〈沙友理の夫〉という人物、この二人のどっちにも自分を重ねられる、いたがきブログも重ねられるしこれを読んだ人たちもその2人にどっちにも感情を重ねられるようになんかこの二人にはね、名前をなんかつけたくないなーっていうのはずっと思ってて最初から。でも名前をつけないまま物語を進めるってどうやるのって思って、なんかそれで『四畳半神話大系』とかね、『涼宮ハルヒの憂鬱』とか、勉強も兼ねて読んでみたんですけど、あれは名前出てこなくて四畳半神話大系は結構強引なやり方で、「私」があの自分の名前を叫ぶセリフがあるんですがそこがもうむにゃむにゃになってるっていう強引なやり方でね、ま四畳半神話大系の世界観だから許されるんだろうけど。で、涼宮ハルヒの憂鬱の方は周りからはあだ名で呼ばれているから、あの本のですね主人公のキョンはみんなからキョンっていうあだ名で呼ばれてるから本名を明かさなくても物語が進んでいくっていう。色んなパターンがあって、物語の中で名前を出さない方法っていうのは。それで言うと〇〇さんっていうのは結構強引なやり方で、なんかここにに引っかかってイマイチ作品に感情移入できなくなる危険性もあるなぁと思ったんですけど、いちおうこれも二次創作に含まれるだろうから〇〇さんでもいいかなっていうことで、この〇〇さんを採用しました。ぜひあの自分の名前に置き換えて読んでみてください。
口を尖らせるとか、下唇をぷいと突き出すみたいな、結構そういう顔をしてる時のさゆりんごがね、可愛いから、それも入れてみたりして。
で、藤代さんですね。藤代さんは最初は登場する予定のなかったキャラなんですけど。この〇〇さん、〈男性〉ですね、チャプター1は〈男性〉主観で物語が進んでいくけど、この〈男性〉にどうしても隣のベッドにいる女性、松村沙友理なんですけどそれを松村沙友理だとは気づかないまま〈サユリさん〉ていうふうに呼ばせたくて物語の中で、そのためにどうすればいいかなーってなった時に、藤代さんという看護師を登場させて、まずこの藤代さんに隣のベットの女性のことを〈サユリさん〉と呼んでもらってね、二人の会話の中で。それを聞いた男性が「あ、隣のベッドの女性は〈サユリさん〉というのか」というところから〈サユリさん〉とその男性も呼び始めるっていうそういう物語展開にすれば無理なくつなげられるなということで。最初はね、それの役割として投入されたキャラが藤代さんなんですけど、いいですよね僕けっこう好きなんですよね自分で作っておきながらこの藤代さんのキャラクター。白衣の重戦士。藤代さんけっこういいキャラだよね。全然あの、短編なのでね、なんかこう病院での詳しい描写っていうか会話みたいなのは書いてないけど、きっと色々あるんでしょうね藤代さん。ちょくちょく登場するしこのあとも。藤代さん自体は登場しないけど、誰かしらの会話の中に藤代さんがどんどん登場してくるのでね、けっこういいキャラですよね。
配膳車ねえ、調べてみたんですよ。病院の配膳車ってあれ、配膳車っていうか病院の食事ってどうやって各病室に運んでるんだろうなーと思って調べてみたら、どでかーい配膳車、何十人分もの食事がトレイに乗ってそれが収納されてる配膳車みたいな。それを押して、で病室の中に入れないぐらいのデカさだから、そっからまあ元気な患者は自分で持ってったり、なかなか動けないような人は看護師さんが代わりにそのベッドのところまで持って行ったりして。最初はなんかこう、学校給食のあの配膳者のイメージで、病室まで配膳車をまず入れて、そっからそれぞれ配るようなイメージだったですけども、調べてみたらね病院の配膳車ってのはどデカいんですよ。あれ一回ちょっと押してみたいなって思う。あったかいのと冷たいのを分けられるようになってるんですよね、配膳者の中で。まあ配膳者の話はそんな別にいいんですけど。
まあこの辺の両手で口を押さえてとか、この辺もちょっとなんか細かいですけど、松村沙友理さんっぽい表現、仕草みたいなものもちょっとずつ入れましたね。必死に頭の中でイメージして、もう僕が実際に病院のベッドにいて隣に松村沙友理さんがいるイメージで。この状況だったらさゆりんごはどういう風に動くのかな、どんなこと言うのかなというのもひたすらイメージして一個ずつ書きましたね。その辺も楽しんでもらえたら、どれぐらいうまくかけたのかわかんない、自分ではどれくらい書けたのかわからないけど、あこれ、さゆりんごっぽいなっていうふうに読んで思ってもらえたら嬉しいねこの辺は。頑張って書いたよ、全部頑張って書いたけどね。
ほんとにこの男性は女々しいというか繊細で臆病なやつですよね。ほんと僕そのまま、僕の性格そのまんまみたいなやつ。
「絶対お腹空くやん」「お腹すいて寝れへん」は言ってほしいですよね。言って欲しいなあと思いながら書いたわこの辺。
ここではじめて30年前という言葉が出てくるのか。30年前です。その30年前ってのが今ですね、2021年。なのでこれは2051年から2052年ぐらいの時代設定のお話なんですよ、というのがここではじめて唐突に出てきて。どうなんでしょうね、僕からするとずっとそのイメージで書いてたので別に違和感ないですけど、ここまで読んできた人がいきなり30年前に推していたアイドルの名前って言われたら、「え、どういう事」ってなるのかな。まあでもこっからだから30年前の回想シーンにちょっと入ってくる。
で、「灰色の分厚い雲を割って世界の美しさを教えてくれた光だった」、これはね、何でしょうね、スラスラ書いて、けっこうすぐに思いついて書いたんですけど、こう書いた後で読み返してみたら完全にこの辺はなんか『君の名は希望』の歌詞にインスパイアを受けた感じになってますよね。なんかけっこう作中でなんか曲の歌詞とかにインスパイアされたと言うか、ちょっとリスペクトを込めて書いた表現みたいなのがいくつか出てくるんですけど、なんか無理やりそれを入れるために寄せたというよりは、それがもうその歌詞のその表現が僕はもうすごい大好きで、きっとそっからインスパイアを受けてこの作品を発想するに至ったから、当然のようにその部分にはその歌詞の一部とかをトレースしたと言うかインスパイアされたような表現が出るのも当然の話であって。だからそれに寄せたというよりはね、そっから始まったみたいなもんなので、結構そういう部分がね作中で何箇所か出てくるのでその辺も探してもらえたら面白いかなと思うんですけど。
で、この回想シーンはほぼ僕が感じてたことですね。この辺の「絶妙な距離微妙な距離感を保ったまま何年か経ったがとあるお正月バラエティ特番をきっかけに乃木坂関連の動画を次から次へと見まくった」と、この完全にあの僕の話をしちゃってますね。『格付けチェック』であの、生田無双を起こしてたのをねたまたま見ちゃったんですよね。でなんだこの人は!と思って、いくちゃん自体は知ってたんですけどね、ピアノの女の子っていうことしか知らなかった。もう何年も前にMステで見た『何度目の青空か?』でピアノ弾いてたから、なんかこうザ・お嬢様なピアノの女の子ってイメージだったのが、ダウンタウンの浜ちゃんMCの正月特番で暴れ散らかしてて、この人は一体何なんだと思って。もうそっからYouTubeで色々動画を見始めて生田IH件とか、画伯とか、とにかくなんかね、面白いなと思ってね。調べたらいくちゃん以外にももう面白い人たちがいっぱいいるなって、そこがけっこう入口でしたよね。っていうふうなのをそのまんま入れちゃいましたこの辺は。でも結構多いですよねバラエティから興味持って入るってやっぱ多いと思うんですよ。だからいわゆる外番組とか外仕事って新規ファン獲得には大事なんですね。参考にします、勉強になります。
「関西弁は至高だということを知った」、関西弁はやっぱ至高ですよね。この辺はけっこうでも、「松村沙友理が笑うと水はキラキラ輝いた」とか、「松村沙友理が話すと空は青く澄み渡り」とかちょっと大げさかもしんないけど、なんかこう心情風景です。実際の風景と心情風景を重ねて、けっこうダイナミックで世界が開けて色づいて行く感じを何か表現したいなと思って。ストレートに、あんまり凝った表現じゃなくてもっとふわっと広がっていくような感じで書きたいなと思ってこの辺を書いてましたね。
「松村沙友理に照らされて僕は世界を見つけた」、世界を見つけた。「僕を動かす希望そのものだった」ってもう完全に『君の名は希望』ですけど。本当『君の名は希望』はなんか僕のアイデンティティみたいな曲なのでね、あの曲を聞いていただければなんか、だいたい僕はこんな人間ですっていう。あ、それいいかもな、僕はこんな人間ですっていうのをなんか説明するために、なんか名刺にSpotifyかなんかで『君の名は希望』のURLを貼っつけるって面白いかもな。これを聞いていただければ僕のなんとなくの人間性は分かりますと。面白いかもな。
「寿命を浪費するために寿命を浪費した」、小泉語録みたいになってるけど、何かこういう言い回し結構好きなのかもしんないんですよね。これはあの間違えてる訳じゃなくてわざとこういうふうにしました。
で、「肺がんのステージ4」と、「脳への転移もあり余命は1年」と。肺がんというのはけっこう進行が早いらしいんですよね。だから体調に異変を感じて病院に行く頃にはだいぶ進行してしまってるってケースが結構多くて。あと喫煙とか飲酒とかも結構直接的な要因としてあるから、肺がんが一番リアリティがあるかなと思って肺がんにしたんですよね。がんのことは結構調べました。制作日記で色々書いてますその辺は。
ちょっと日が経って、サユリさんが入院してきて4日目ぐらいですねこれは。この「ニッと微笑んで」ってけっこうね悩んだんですよ。最初「ニコッ」と微笑んでにしてたんですけど、ニコッと微笑んではちょっと違うなと思って。なんだろうな、ひらがなで「にこっ」とか、あるいは「ニカッ」の方が近いのかなとか思って、色々試して。自分でも実際に言いながら顔を作ったりしてみてね、やってたんですけど。あ、この「ニッ」って言った時のこの感じがたぶんいちばん僕のイメージしてる「お帰りなさい」の時のさゆりんごかなと思って、それでこうなりました。
「跡形もない人生」、「まだ自分の生涯に無意味の烙印を押せていない」、これもなんかこう、いかにも僕らしい言い回しですよね。わかんない、面白いのかはわかんない。ただ僕の中でなんか結構「自分の生涯に無意味の烙印を押せていない」ってけっこうなんか、僕の中であんま面白いというよりは、ありがち、僕はこんなこと言いそう。
なんか言葉遊びが好きなんですよねたぶん。まだまだ全然そのレベルはね、全然低いと言うか洗練されてなくて、幼稚ですけど。なんかこう言葉遊びって楽しくないですか? 何かついつい誰かが言ってた面白い響きだなとか、何か面白い言い回しだなと思ったことをオウム返しと言うか、自分でも何かこう口に出しちゃう癖みたいなのがあって。それでなんか一回ね、むかし小学校低学年ぐらいの頃に図書館ってかなんか児童館みたいなとこに行って、階段を降りてたら、階段の下の方から誰かの会話が聞こえてきて。なんかそんなかのふいに誰か言った言葉が面白くて、ついそこでその場で同じこと口ずさんじゃったんですよ。そしたらこう降りてったら階段の下で喋ってた人達が待ち構えてて僕のことを。え、なんだろうと思ったら、「パクんじゃねえよ」みたいなこと言われて。1個か2個ぐらい学年が上の人たちが会話してたんですよそれが。その会話の中の何かたまたまワンフレーズを僕が階段の上で口ずさんじゃって、それが聞こえたらしくて、「パクんじゃねーよ」って脅されたって言うちょっと怖い経験があるんですけど。何か面白い言い回しとかがあるとついつい何か言いたくなっちゃうんですよね。探したくもなっちゃうし。ディーンフジオカのことをなんかディジオカて呼んでみたり、モネ白石とかモカ白石とか言ってみたり。なんかもうほんとに悪意は何にもなく、ただただ何か面白い言い回しを探して言いたくなっちゃうんですよね。
「学校へ行くために毎朝のぼった坂道」っていうのはこれは高校の通学路の話ですね。「その時聞いていた乃木坂46の曲と一緒に思い出されてノスタルジックな気持ちになる」って言うのはまさに、なんかね高3の時に一時期、朝起きたら乃木坂の曲のプレイリストを再生して、でその1曲目がね『私、起きる。』っていう曲で、その曲を寝起きで聞くところから始まるプレイリストで。だからシャッフルプレイじゃなくて毎日同じ順番のプレイリストを聞いてた時期があって、だいたいなんとなく朝の準備とか、最寄り駅までの徒歩の時間とか電車乗る時間ってだいたい一緒じゃないですか毎日。で聞いてる曲順も一緒だから、だいたいその最寄り駅まで歩く途中で聞く曲、電車に乗ってる時に聞くこの曲からこの曲みたいなのがなんかだいたい固定されてた時期があって。ちょうどそれでね、高校の最寄り駅で降りてそっから高校まで行く途中に坂道があって、そこそこ長くて急なその坂道を上がってる時にちょうどねえ、なんかいつも『ロマンスのスタート』が流れがちで、だから今でもあの坂道を思い出すと『ロマンスのスタート』が一緒に思い出されるんですよ。そういう場所と曲が結びついてるのって結構あるじゃないですか。それのうちの一個です。
で、毎朝登った坂道ってのは本当にあるけど、放課後によく一人でたそがれた河川敷っていうのはないです。高校どこ行こうかな?って探す時に、河川敷があるとこがいいなって一瞬思ったんですけど、結局、河川敷が近くにない高校を選んでしまったので。ただまあ、一人で黄昏れた河川敷ってのはちょっと別のエピソードで。あの、センター試験の一日目が終わった後に、二子玉川駅で一回降りて、そこであの一人で河川敷で黄昏れたことがあって。センター試験一日目だからね、次の日もあるんですけど、ただなんかお恥ずかしい話、全然受験勉強というものに身が入らなくて、全然燃えてなくて、もうホント圧倒的な準備不足のままセンター試験当日を迎えたから、もう一日目終わった時点でこれはもうなんか第一志望で書いてる大学には絶対受かんないなと。明日もあるけどもうセンター試験は無理だな。僕はいったいこれからどこへ向かうんだろうなっていう、それをなんかこう考えてたらなんか河川敷に行きたくなっちゃって、それで二子玉川の河川敷、あの田園都市線が走ってる橋のすぐ近くに座ってそこで『制服のマネキン』をね、聞いてたんですよね。『制服のマネキン』を聴きながら、大人たちに支配されたくないって今まで言ってきたけど、そういうような人間だったけど、じゃあ実際お前のやりたいことは何なんだって自分に問いかけたら、別にやりたいことはないよなと、支配されたくねえって言いながらやりたいこともない。僕は一体どこへ向かうんだろうなぁなんていうのを悩んでね。まあ答えは結局出なかったですけどそん時は。そういう思い出もぶち込みました。放課後ではないけど、センター試験一日目終了後にひとりでたそがれた河川敷です。そこで流れてた『制服のマネキン』
あ!ここ「蘇ってくる」ってこれ漢字これでいいのかな? これ1回死んだものが、終わったやつがよみがえってくる方の漢字だな。「よみがえる」って2種類の漢字があって、いっこはあのリインカーネーションの方の、死者蘇生の方の「蘇る」で、もう一個は、過去のこと、昔のことがよみがえってくる方の「甦る」で、これ時間の方の「甦る」じゃないといけないけど、これ死者蘇生の方の「蘇る」になっちゃってるな。後で直さなきゃ。後で直します。
この配信番組の映像っていうのはですね、本当に僕も思い出せないことなんですよ。松村沙友理さんが卒業を発表する本当に何年も前、まだだから全然べつに卒業なんて言ってなかった時代の、なんかの配信番組をリアルタイムで見たのか、後から見たのかわかんないんですけど。なんかそこで自身の卒業についてなんか思い描いてるビジョンみたいのはあるの?みたいに聞かれたら、その松村沙友理さんが30歳か46歳か、その辺をちょっと忘れちゃったんですけど、何歳かまではまずアイドルをやって、その後60歳になったら可愛いおばあちゃんアイドルとしてもう1回アイドルやりたいんですみたいなのをね、どっかで言ってた記憶がすごい残ってるんですよ。でもどこで言ってたか思い出せないし、Google検索とかでいろんなキーワード変えて検索してみても全然出てこない、1個もヒットしなくって、でも確実に何かそのシーンを見たような気がするんですよ。思い出せないんだけど見たっていうことに今はしといて、そういう発言があったっていうのがまあこの世界線ではあって、この作品、物語の中では。でまあその60歳で再デビューするという松村沙友理の発言がね、まあこのあといろいろ物語を生んでいくんですけど。
〈サユリさん〉が入院してきて一週間が経ったと。この辺のねえ、がん治療に関することも、がんの情報についても図書館で本読んだり、ネットの結構あの信頼できるとされているがんの情報のサイトとかで色々調べて。後はまあ『象の背中』とか読んだりして。あとhiroさんっていうね、肺がんで、もう亡くなっちゃったんですけど、がんの宣告を受けた時から亡くなるまでの闘病記みたいなのをブログに綴ってた方がいらっしゃって。そのブログをがんと余命を宣告されるところからダーッと全部読んで色んなこう、がん患者さんはこういうことを思うんだなとか、治療っていうのはこういう風に進んでいくんだなとか、そういうの結構ね、勉強しました。それを結構、取り込んだ情報を咀嚼して、物語に合うように配置して、結構調べましたね。でもまあ二人に一人は癌になると言われてますからね、知っといて損はないでしょ。だから癌の勉強のつもりでもこの作品を読んでくださいよ!
〈サユリさん〉に喋った時のこの〈サユリさん〉の反応をね、どういう反応にしよっかなっていうのはね。最初思ってたのは、一時期松村さんが元気がなくて、精神的にも追い詰められて番組とかでもあんまり笑顔がない、元気がないあの時期のちょっとうつむいた感じの顔、あの表情をここの反応に持ってこようかなーっていう風に思っていたんですけど、ちょっとそれを変えて、最初はすごく驚くんだけど、でもまあその後で〈サユリさん〉の中で咀嚼して、うまく感情に整理をつけてプラスに変えていくっていうかこうパッと切り替えられる、そういう展開にしましたね。なんかこう完全に食らってうつむいてるって言うのはちょっとなんか違うなと思って。
「僕はまたこの過ちを犯したのか」と。「内側の人間と外側の人間」というのは本当に僕の一番書きたかったテーマの一つ。この内側の人間と外側の人間って言うのはね、まあ事あるごとに感じてて、『悲しみの忘れ方』っていう映画を見た時もすごく感じたし。あと松村さんのお姉さんが『新婚さんいらっしゃい』に出た時の映像をね、まあなんかYouTubeとかでちらっと見た時に、やっぱ似てらっしゃるんですよねお二人。ああ、この人はあれだ、松村沙友理と血が繋がっている人なんだなっていうのを感じた時に、強烈な内側の人間じゃないですかもうザ・内側のっていう、その時になんかそれを見て色々感じている僕は一体何者なんだと。お前は何だ? 何のためにいるんだ?と。そういうなんていうか内側と外側を隔てる壁を目の当たりにした時に、孤独感とか無力感、あるいは自己嫌悪みたいなものがグサグサ自分に向かって突き刺さってきて、それを一言でまとめると絶望っていう風になると。まあそれがこの物語の中での絶望の正体だし、僕も実際『新婚さんいらっしゃい』とか見た時、あるいは『悲しみの忘れ方』を見た時とか感じましたね。だからその辺の思いを作品に込めましたねこの辺は。
「この時間がずっと続けばいいのに、そんなことを思った」これはなんかちょっと〈男性〉の心の変化を表すいっこ印象的な言葉ですよね。なのでちょっと改行して、この一文だけポンと下に置いてみたんですけど。最初はもっと全体的にね、文章をギッチギチに詰めてたんですよ。作文するときの、段落を変えるときは改行して一マスあけるみたいな、そういう感じでどんどん書いてたんですけど、このスマホでね、それを見た時にものすごく読みづらい。スマホで横書きの文字をひたすら読んでいくって結構なんか苦痛、きつい。だからどんどん最初はギチギチだったものをどんどんスペースを空けていって、改行の最小単位を段落を1個ずらしてスペースを空けるにして、でさらにそっから時間的な空きとか文脈の幅がある時はさらにスペースの量を増やして、結構スマホで読んだ時に読みやすくなるように最後の方でどんどん改良を加えましたね。
この辺も大変だったなぁ。〈男性〉が病気が悪化していくというか進行していく過程と、〈男性〉が昔のことを思い出してちょっとずつ何かこう心に変化が現れていく過程。それを〈サユリさん〉の入院がまあ10日間ぐらい実際あって、その10日間の入院の中で〈男性〉のその2つの矢印のグラフの変動みたいなのをこの10日間の幅の中でどう表現していくかっていうのは結構悩みました。なかなか書き始められなかった。ちょっと調整というか組み合わせなきゃいけない要素が多すぎて、この辺は結構なんか最後でしたね書いたの。続きを先に書いて、ラストシーンも書けた後でここのこの辺の男性の病状の悪化と心情の変化みたいな部分をね、最後に書き上げましたこの辺。
これでチャプター1が最後、〈男性〉が松村沙友理が30年前の配信番組で言ったことを、60歳で再デビューするって言ったのを思い出すと、それを隣のベッドの〈サユリさん〉に伝えなきゃと思ったけどもう〈サユリさん〉はもう10日経って退院してしまった、でチャプター1が終わると。
ええ、50分を越える長尺トークになったので一回切ります。続き、チャプター2また是非見てください。
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さゆりんごの写真集が今日届いたのですが、まだ見ていません。
明日の深夜ラジオかぶれ配信は、フリートーク無しで写真集鑑賞スペシャルにしてやろうと思っています。
▼コチラで作業風景をライブ配信しています
【執筆中のPC画面】https://0000.studio/itagakiblog
※アーカイブもあります!
【執筆風景】https://www.showroom-live.com/room/profile?room_id=354242
※毎週金曜日21:00~「深夜ラジオかぶれ配信」もやってます!
では、また後ほどお会いしましょう。
頂いたお金は全て、次の記事のために使っています。