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乃木坂46の楽曲を一日一曲語る。58日目『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』

_______【この記事の構成】_______
▼今日のこばなし
本題の伏線になる時とならない時がある雑談

▼『○○』の基本データ
作編曲、歌唱メンバー、MV等の情報

▼『○○』を語る
愛と飛躍に溢れた考察

▼おわりに
総括とキメ台詞


▼今日のこばなし

「チョコチップスナック」

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菓子パンの定番、チョコチップスナック。
筆者も昔からよく買っている。

ところが、この前買った商品についていた「はじめしゃちょーが紹介しました!」という広告には違和感を覚えた。(写真左上)

国内トップYouTuberの宣伝効果は言うまでもない。
が、YouTuber×チョコチップスナックの相性の悪さが気になる。
「新しさ・面白さ」を求めてYouTuberを応援する層と、「安心・安定」のブランド商品を求める層がズレている。
新商品や期間限定の商品との掛け算のほうが、YouTuberの特性をフルに活かせると思うのだ。

じゃあチョコチップスナックとの掛け算で最大値が出るのは何かと言うと、「老舗洋菓子店のパティシエ(orパン屋の職人)のお墨付き」というのはどうだろうか。
ふだん食べているパンがその道のプロにも認められていると知れば、「やっぱり美味しいよね」というブランドの再証明になる。

影響力あるタレントを使ってれば良いってもんでもないみたい。


▼『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』の基本データ

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▼収録 / 発売日
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10thシングル『何度目の青空か?』Type-C / 2014年10月8日

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▼作詞 / 作曲 / 編曲
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秋元康 / 三輪智也 / 京田誠一

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▼歌唱メンバー
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1期生:伊藤万理華、井上小百合、川後陽菜、川村真洋、齋藤飛鳥、斉藤優里、永島聖羅、中田花奈、中元日芽香、能條愛未、畠中清羅、樋口日奈、大和里菜、和田まあや
2期生:伊藤かりん、北野日奈子、新内眞衣

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▼センター
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井上小百合

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▼MV(ミュージックビデオ)
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監督:湯浅弘章

▼『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』を語る

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・どんな嘘か...

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『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』というタイトルを聞くと、「どんな嘘をついたの?」という疑問を当然のように持つと思う。
ところが、歌いだしで早々にその疑問は無意味だと分かる。

あの日 僕は咄嗟に
嘘をついたんだ
どんな嘘か
今は覚えていない

- 出典:『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』/ 作詞:秋元康 作曲:三輪智也

どんな嘘か今は覚えていない、つまり嘘の内容は大事ではないらしい。

この曲のテーマは「どんな嘘をついたか」ではなく、「嘘をついたことの後遺症」である。
自分を守るためについた嘘が、こころに残す傷の深さを詩的に表現しているのが『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』という曲である。


・後遺症

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それは大人になっても
心のどこかに
苦い液を
滲ませているようだ

- 出典:『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』/ 作詞:秋元康 作曲:三輪智也

「どんな嘘をついたか」の記憶ではなく、「嘘をついたこと」それ自体が感覚としてかなりイヤーな感じで心に残っているようだ。

やさしさを勘違いして
本当の気持ちを捨てた
遠くで九月の蝉が鳴いた

- 出典:『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』/ 作詞:秋元康 作曲:三輪智也

「九月の蝉」は一個の時間の終わりを暗示しているように思う。

あの日、「君」へのやさしさのつもりで言った嘘が、本当はやさしさなんかじゃないことに今の「僕」は気づいている。

不確かな愛のせいで
傷つけることを怖れた
思いは夕立みたいだった

- 出典:『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』/ 作詞:秋元康 作曲:三輪智也

それは相手へのやさしさなどではなく、自分のせいで相手が傷ついてしまうことを怖れ、保身のためについた嘘だったのだろう。

そしてそれが一瞬で空を覆う夕立の如く、弱さに飲み込まれた心で咄嗟についてしまった嘘であったことが、その後の「僕」をさらに苦しめているのだ。

何故かこれでよかったと
今では思えてしまう
だって心の片隅に
こんな痛みがあるから
もしも正直だったら
痛みも何もないまま
僕はもっとズルい人になってた

- 出典:『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』/ 作詞:秋元康 作曲:三輪智也

「嘘をついたこと」を引きずっている一方で、これで良かったと思っている「僕」もいる。
なぜならこの心の痛みと引き換えに、今も「君」と一緒にいられているから。
もしあの日、正直に話していたら「僕」は「ズルい人」のレッテルを貼られていたことだろう。


・時を戻そう

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もしもやり直せるなら
どこまで巻き戻そうか
君と初めて出逢った日
それとも好きになった日
たった一つの秘密
作ってしまっただけで
君と僕は
違う空を見ている

- 出典:『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』/ 作詞:秋元康 作曲:三輪智也

あの日に戻ってやり直しても、「痛みが残る」or「ズルい人と思われる」の2択である。
ならばもっと前まで巻き戻すべきか、出逢った日か、恋に落ちた日か?
いや、いずれにせよどこかで同じ壁にぶち当たる気がしてならない。

その上で「嘘をついたこと」の一番の後遺症は、「君」と同じ景色が二度と見れなくなってしまったことなのだろう。
秘密を抱えながら「僕」が見ている空は、純粋な「君」の瞳に映る空とは違うものなのだろうという、呪縛のようなものである。

保身のために咄嗟についた嘘が呪縛となって心に残り続けるというどこか教訓めいた、しかし全くもって他人事ではない世界観がこの曲の魅力である。


▼おわりに

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歌詞がどうこうとか抜きにしても、サビがカッコいいよね。

『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』のMVは1990年公開の映画『櫻の園』のオマージュになっているらしい。
おいおいそんなこと言われると、『櫻の園』が観たくなってくるじゃねーか。

では、また明日 stay tuned!



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