大きな鳥籠のなかで離婚を考えた話
「離婚するの」
先日久しぶりにお茶をした友人のカホからサプライズ報告をうけた。
私は常々そのご主人が隠れ亭主関白だろうなと思っていたのでそう驚かなかったのだが、驚かずにそれを納得した私に対しカホは「他の子はみんなあんないい旦那さんなのに!?」と言われるのにさすが商売人だわと感心しきりだった。
何度も書いた離婚届
最初の子供が3歳の時は「いまは子供が小さいから」
次は子供が10歳の時「私ががまんすればいいし、子供から父親を取り上げるなんて」とか自分を説得しながらここまで来たらしい。
そして今子供は18歳、高校3年。3度目は1年半前に書いたそうだ。
数年前に自営を始めたことがきっかけでとうとう我慢の限界を迎えた。
そもそもカホが主になって営んで、旦那は本業で稼いでもらおうと思っていたのにいつの間にか旦那が主になっていた。
四六時中一緒にいるようになり意見の食い違いが増え、その度に自分が折れてきた。
我慢の限界をむかえ「バリンって音がした」そうだ。
意識の操作
そもそも彼女と彼は遠距離で最初は彼女の住む仙台へ彼が行ってもいいから結婚しようという話になり、てっきりそのつもりで
「いつこっちへ来てくれるの?」と問うと
「俺が10年勤めた会社を辞めて来てくれってことだよね?」と言われ
「あっ…そっかそうだよね、私が行くね」となったところからもう彼の上手さが出ている。
なにかこちらが意見を言っても、ひとまずはそれを受けて、上手く自分の意見に持っていく、そして決断は相手にさせるという風だ。
彼女はずっと自分で決めてきた事だから、と思っていたらしい。何事も。
でもその実、すべて彼の思い通りに進んできたというのだ。
話し合いといううわべの、意識のすり替え。
そして周りの人は声を揃えいうのだ。
「いい旦那さんだね、仲良しで羨ましい」
ワタシ達夫婦はこの2人がうまくやっているのは
ひとえに奥さんが亭主関白な旦那さんに上手く付き合ってるんだろうな
と思っていた。
めっちゃ大きな鳥籠のなかで離されてただけだった。
カホの言い分を、そんな旦那が「はいそうですか」とすんなり納得できるはずもなく、全くとりあってくれなかったらしい。
納得できない旦那と別れるためにしたこと
旦那のご飯だけ作らない
旦那と喋らない
旦那との接触をとことん避ける
キッチンドランカーになる
(これはこれでどうなのかとも思うけどね)
向こうから愛想を尽かしてもらおうと考えたらしい。なんとも斬新な手口だ。
まぁそんなこんなで、作戦は成功。
とりあえず旦那に離婚届にサインをさせて後は出すだけなのだが、名義変更など諸々の手続きもしたいし、まず慰謝料もくれないから金銭的に厳しいこともあってまだ家に住んでいるし、届けも出してないらしい。
旦那からはすぐに出て行って、といわれたので
「出ていくにはお金が要るから300万慰謝料ちょうだい、そしたら今すぐ出てく」と言ったら
「何でお前に払う必要があるのか、そんな金ない。俺が貰うべきだ」となり
【じゃあ生活資金が貯まるまではいてもいい】と言うことに。
なんだそれ、顔も見たくないんじゃなかったの。というワタシのツッコミは飲み込んでおいた。
「平屋で30,000円くらいの家賃の家見つけたら教えてね!」
ええ〜いくら田舎でもそれは…。
彼女の今後に注目。進展があればまたご報告することとして。
とりあえずまずは車の名義変更をするのをお勧めしておいた。
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