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「人生は35歳から。それまではみんな赤ん坊」占い師・大清水高山

思い付きから始まった「みんなの35歳」。2人目は前回の関さんがきっかけで出会った「高円寺の父」こと、占い師の大清水高山(おおしみずこうざん)先生です。
高円寺駅南口のエトアール通り商店会にあるスナック「美星(ビスター)」が先生のお店。昼夜悩みを抱えた人が先生を訪ねます。先生の占いは未来を占うというよりは、人の本質を言い当てて導いてくれる感覚に近く、おしゃべりしてたら目標がはっきり見えてくる。先生の存在自体もなんだか縁起が良いので、私は5年前から定期的に会いに行ってます。そんな会いに行きたくなる占い師・大清水高山先生の35歳に迫りました。

画像3こちらが「美星(ビスター)」

マギー:本日はよろしくお願いいたします!さっそくですが、先週先生に占ってもらったときに「人間は35歳からが本番」と言われたのが気になってます。(占いついでに取材依頼した図々しい私)

大清水高山先生(以下大清水):35歳というのは、干支がちょうど3回まわったタイミングですよね。36年を中心に人の運気は節目を迎えます。人生で言うと赤ちゃんからやっと大人になってくるのが35歳くらい。不思議なもので、人間関係も清算する時期で迷っていると足を引っ張られるから注意が必要。良くも悪くもない五分五分なモノや縁は切り捨てていい時期なんです。

マギー:とりあえず持っておこうとか繋がっておこうとか思いがちです…。

大清水:35歳ってのは自分だけで生きられる年齢なので“とりあえず”という保険をかけてはいけない。言い換えればあまり情報を聞いて振り回されはいけないんです。自分がニュートラルな状態であればプラスの情報が入ってくけど、過去を引きずりながら生きていると変な情報や縁が入ってくるので、必要かどうかをきちんと考えて要らないものは切り捨てる。そして何を重きにして生きていくか切り替えるタイミングが35という歳です。

マギー:なるほど。では、35歳までの人生はどう影響を与えるのでしょうか?

大清水:人は死ぬ間際に天井を見ながら「私の人生ってこうだったな」て思うものであって、35歳のときに振り返ってもまだ先は長い。なので、思い切ってそれまでの自分とは切り離して考えていい時期なんです。

マギー:へー!じゃあ生まれ変わるのにいいタイミングということですか?

大清水:そういうことになります。女性だと35歳あたりは厄年や殺界と言いますよね。引っ越し、結婚、転職など縁起が悪いからしない方がいいと言われてるけど、その年に生まれた約130万人の女性が全て同じ運勢の訳ない。人生で考えると生まれ変われるいいタイミングなので、勇気を出して行動してみるのがいいと思います。

様々な視点から自分を見つめた30代

マギー:先生は35歳のときは何をしていましたか?

大清水:35歳の時は、45回目の転職した時期だったかな。

マギー:え~!?めちゃくちゃ多いですね!

画像5※撮影のため特別にマスクを外しています。

大清水:僕は24歳で警察を辞めてから50回転職したんです。警察の制服を抜いで自分という人間に戻るため一度アメリカへ行き、空っぽになって帰ってきました。それで、今まで警察官の目でしか人や物事を見ていなかったので、ほかの職種の人がどういう人達なんだろうと思って色々な仕事をすることにしました。例えばですが、泥棒から見ると警察官って悪い人たちですよね。逆の立場から僕を見るとどう見えるのかを知りたかった

マギー:例えばどんな仕事をしたんですか?

大清水:まず、日本にある約3万種の仕事を50系統に分けました。それから、葬儀屋、結婚式の司会、芸能プロダクションの経営、不動産、ビルメンテナンス、旅行業、車の輸入代行、歌手の付き人、焼き肉屋、弁護士事務所の事務局長などありとあらゆる仕事をしました。

マギー:業種もさまざまですね。転職活動では苦労しなかったんですか?

大清水:面接の時に「売り上げが取れなかったら給料は要らない」と言ってました。完全歩合制の契約なので、会社側にもデメリットがないし、「元警視庁・柔道4段・英語が話せる」という人材を断る会社もなかったんです。ただ自分がラッパ吹いた以上は結果を出さなくてはいけないので、がむしゃらに働いて成績は優秀。そして、何カ月か働いて業界のことが分かってきた時点で退職し、別の業種へを繰り返してました。

マギー︰それは会社にとっては惜しい存在ですね。その経験を経て、なぜ占い師になったんですか?

大清水:占い自体は小学生からやっていました。子どものころから正義感が強かったので警察官に就きましたが、警視庁時代は取り調べをすると犯人の行動や気持ちが何となくわかるので、犯罪検挙数がトップでした。今の言葉で言うと、プロファイリングが出来ていたんですね。人と話すと相手がかけて欲しい言葉が分かるので、それを伝えていただけ。今していることと変わらないんです。
50種の仕事を経験して、世の中の人がどんな考えをしているのか大体わかったので、40歳の時に占い一本でやっていこうと決意。今度は自分が動くんじゃなくて会いに来てもらおうと思い拠点を作りました。

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マギー:それが今の「美星(ビスター)」に繋がるわけですね。ここで占いを始めて25年ということですが、占い師になるための修行はしたんですか?

大清水:してないです。高円寺の北口の本屋で手相の本を10分立ち読みして線の呼び方だけ学びました(笑)。

マギー:え!?衝撃の事実(笑)!

大清水:手相は線を間違えちゃいけないからね(笑)。僕の占いは相手と話して感じたことを話しています。話していると300通りくらいの言葉が下りてきて、その人の周波数に合わせて言葉を選んで話してる。だから常に自分は無の状態なんです。

マギー:そうか、先生に言われる言葉が心にスッと入ってくる理由がわかりました。

お金やモノ以外の価値を伝えるのが役目

大清水:色々な仕事を経験して、いざ自分でお金を稼ごうと思ったときに、「お金という物質にどれだけ価値があるのだろうか」という疑問を抱きました。
世の中モノや情報に振り回されている人が多い。いわゆる”普通”から少しでもはみ出したら劣っていると考える人が多い。さらに、モノやお金に拘って、獲得できなくなった時に自分がダメなんだと落ち込む。僕に言わせればその思考回路が愚の骨頂。そんな社会に疲れたときに、ここに立ち寄ってもらって「別の角度から物事を見てみた方がいいよ」と教えてあげるのが僕の仕事なのかなと思っています。

マギー:今は多様性の時代と言われて徐々に個人の価値観の自由が認められていますが、先生はずっと前からその必要性に気付いてメッセージを伝えていたんですね。
お話しを聞いていると自分で道を切り開いていく力強さを感じました。

大清水:それはね自分で自分の運の強さを信じているからですね。

マギー:うーん。どうやったら自分は運が強いって思えるようになれますか?

大清水:運の強さを信じるためには、まず自分の立っている時点から横に180度線を引いて、自分よりはるか後ろを見る。世の中には生きていることを許されない人が何十億人もいますよね。前ばかり見て比べるのではなくて、負を見て自分が恵まれていることを知れば、おのずと運がいいと思えます。

マギー:確かに上ばかり見たらキリがないですよね。負を見るとは新しい視点でした。

画像4なんだかご利益がありそうな先生の手

マギー:先生がもし35歳の時の自分に声をかけるなら何を言いますか?

大清水:僕は外見にウルトラコンプレックスを抱いてるんですが、もし35歳の自分に会えるなら「お前は十分いけてるぞ!ブイブイ言わせて遊びまくれ!」と言いたいですね(笑)。

マギー:あははは(爆笑)!いいですね!

大清水:100億円借金しても100億円貯金しても人間は裸で生まれ無で死んでいくんでね。恥をかいても結局みんな同じなんです(笑)。

マギー:ははー、そう考えると小さいこと気にしているのがバカみたいですね。では最後にこれから35歳になる人たちに向けてメッセージをお願いします。

大清水:人間は1歳で死んでも100歳で死んでも、宇宙のスピードから見たら同じスピードなんですね。そう考えた時に、過去を振り返ってはダメなんです。今が順風満帆だったらいいけど、負の感情があるんだったらすべて切り捨てるべき。今から未来しか生きられないんですから、今日は笑ってれば明日も笑っているはず。「ド不幸を見よ」と伝えたいです。

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見た目から只者ではない貫録を醸し出している先生ですが、まさかこんな面白い話が聞けるとは思ってもいませんでした。やはり人の人生にこそドラマがあると再認識しました。占いに抵抗がある方でも、人生相談に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

【お話しを聞いた人】

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大清水高山先生
占い師。姓名判断、手相、人相、オーラで鑑定。的中力の高い鑑定と豊富な人生経験からくるアドバイスには定評が。著書に電子書籍『大清水高山が生まれてしまった』。占いは事前に電話予約を。詳細は下記ホームページで確認ください。
大清水高山ホームページ 

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