【ルームシェア】話聞いて欲しそうにしてくる【かまってほしい】
2023/07/30
話を聞いて欲しそうにしていた君を
無視してしまっていたのは僕だ。
見て見ぬふりをしていたのは僕だ。
助けてあげられなかったのは
僕だ。
声っていうのは一方通行で
どちらかの声が進んでいる時
どちらかの声は止まっている。
今更、僕の気持ちを君に聞いて欲しいなんて
虫のいい話があるわけない。
だから僕のこれもまた独り言で
無視されていい話なのかもしれない。
二人ともが喋ろうとしてしまった時は
二人ともが自分の言葉だけを聞いてもらおうとした時は
どちはの言葉も向こう岸まで届かずに
流れの緩やかな川の奥に落ちていってしまう。
間にある川が緩やかだからこそ
まるで何もないかのように
なんの問題も起きていないかのように
届かない言葉のラリーに気がつくこともなく
緩やかに終わりに向かって過ごしてしまう。
気がついた時には
僕たちの間にあった綺麗な川は
その足では渡れないほどに濁ってしまっているのだ。
君が投げかけて言葉を
服が濡れてでも取りに行くべきだったのに
今は頬が濡れることも構わずに濁った川で大切なものを探している。
拾い上げた言葉も今ではなんの意味があるのか解読すらできずに
君が隣にいれば わからないことを二人で考えられたかもしれないのに
誰もいない向こう岸に向かって叫び続けることしか
もう出来ないのに
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