[あたらぼの海外ワーケーション・参加者インタビュー]タイへ越境EC商材を探しに行ったくすくす(kuscs)さん
新しい働き方LAB研究員制度(通称:あたらぼ)に、海外ワーケーションを実行する指定企画があります。
今回は、その海外ワーケーション企画に参加しているくすくす(kuscs)さん(以下、くすくすさん)にインタビューをしました。
くすくすさんは、主にクラウド型ECサービスのコンサルタントや運用のお仕事をされています。
今回、初めての海外ワーケーションを8月末に実行されました。
好奇心にかられて歩き回ったことや、日本から海外へ越境ECできる可能性を見つけたお話を聞きました。
(くすくすさんの「海外ワーケーションの最終報告」が充実した内容だったので、最後に追記として加えました! 2023年12月20日 )
企画に応募したのは、いろいろ見てみたいと思った「出来心」から
くすくすさんの「働き方実験の計画書」によると、ワーケーションの目的は越境EC用のお宝探しだとのこと。
副業で取り組んでいるECを軌道に乗せるため、魅力的な商品やサービスを探していたくすくすさん。ちょうどそこへ、新しい働き方LABが海外ワーケーションの参加者を募集していたので応募されたとのこと。
「参加しようと思ったきっかけは“出来心”です。いろいろ見てみたいなという。」
そう少し照れながらお話されるくすくすさん。
海外へは新婚旅行以来行っていなかったそうで、今回の渡航先に選んだタイへは初めてだったとのこと。
「初めはベトナムの方が(ワーケーションの行き先に)いいかなと思っていたんです。商材を探すときに大事なのは価格だと思っていたので、物価が安く日本人に考え方が近いと聞いていたベトナムを考えていました。
しかし、ちょうど姉夫婦がタイにいたことと、海外ワーケーション企画の運営をしている方もタイにいたので、今回はいい機会だからとタイにしました。」
どんなものがあるか見てくるだけでもワーケーション
“ワーク”と“バケーション”を組み合わせた造語であるワーケーション、観光地やリゾート地で休暇をとりながら働くことですが、その定義は人それぞれです。
くすくすさんが考えているワーケーションとはどのようなものなのでしょうか。まずは、そのお話を聞きました。
「商材を探しに行くのが目的でしたので、いいなと思うものを見つけて、日本に持って帰ってくることができたら120点でした。でも、この短い期間で全く知らない場所に行き、それができるとは思っていなかったので、タイにどんなものがあるのかを見てこられれば、ワーケーションとして充分でした。
そういう意味で言うと、いろいろ見ることはできたけど、時間がまだまだ足りなかったのが実感としてありますね。
例えば、街を歩くじゃないですか。その後、ホテルで見てきた結果を整理する時間をとって発信する、もしくは下書きくらいまで作っておけたら僕的には100点だったろうなと思っています。
そこまでできなかったのがすごく残念です。
好奇心が先走ってしまい、現地を直で見たくて歩いたので、余計に時間がかかってしまいました。それでまとめきれなかった感じです。
でも、次はここに行きたいなというのがある程度は見えました。また、行けたら行こうかなと思っています。」
インタビューをお願いした時、ワーケーション的なことをしないでうろついていただけと謙遜していたくすくすさん。しかし、商材を探す目的を持って現地を歩くのは、立派なワーケーションではないでしょうか。
くすくすさんと3つの課題
インタビュー前にくすくすさんにお聞きしたところ、今回のワーケーションに向けて3つの課題を持っていたそうです。
それらをどうやって克服しようとしたのか、実際はどうだったのでしょうか。
課題1:5日間という短い期間を有意義に使いたい
「詰め込みすぎなぐらいスケジュールを入れていたのですが、やっぱり忙しすぎて楽しめず、余裕がなかったです。たとえば、ご飯をパパッと食べてしまったり、もったいなかったなと思っています。
まずは余裕を持ってスケジュールを立てることが大事だと思います。
それと、ホテルは目的地の近くに取っておくなど、下調べが足りなかったとも思っています。」
課題2:歩きやすくするため荷物は軽くする
「今回、すごく歩きました。毎日が遠足状態でした。
車や交通機関に乗ると目的地だけ行くことになるけど、歩くと雰囲気が見えるじゃないですか。生活が見えるというか。大きな道ではなく路地裏に入って歩きたかったんです。
準備段階では荷物を軽くする工夫として、重くなる撮影機器を減らし、衣類も3日分だけを持って行こうと考えていました。でも、ワーケーションの途中で撮影機器と貴重品以外はホテルに置いていけると気づき、最小限の荷物だけショルダーバッグに入れて、さらに歩きやすくなりました。」
課題3:現地での切符の買い方や乗り換えの具体的な方法
「今まで海外旅行をした時は、行き当たりばったりだったので切符の買い方に迷ったりしていました。それに比べたら、今回は調べていたのでスムーズにできました。どこでお金払うのかが分からない時は、周りの人の行動を見て真似して乗っていました。」
これらに加えて、飛行機の狭さには閉口したそうで、その辺りの体験はくすくすさんのnoteの記事をお読みください。エアアジアを利用するときには参考にしたい予約時のアドバイスもありますよ。
商材探しに訪れた場所とタイの印象
くすくすさんのワーケーションのメインの目的は現地で商材を探すこと。どんな場所でどんなものを見てこられたのでしょうか。
そして、タイの街を歩きながらどんな印象をもったのでしょうか。
EasternGlass(イースタングラス)
「商材探しでEasternGlass(イースタングラス)というガラスの直売工場に行きました。一角がカフェになっていて、あちこちに植物が飾ってありおしゃれなんですよ。
ここでは、照明用のガラスシェードなどを探しました。
欲しいと思ったものは、一つずつ値段を調べて写真を撮って記録していました。
とても安い値段でしたが、物が大きく日本に送るには輸送費が高くつくので諦めました。自宅用に飛行機の手荷物で持ち帰るくらいならいいけど、実際にこれで商売をするとなると厳しいなというのが僕の感覚でしたね。」
チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット
「チャトゥチャックという地域にある大きな市場にも行きました。
必要なものは全部あるというくらい大きいです。短い旅行の時は、チャトゥチャック市場で商材を探すだけでよかったかもと思いましたね。
市場では、照明系のものを探していました。オリジナルの手作り照明器具などもありましたね。テラリウムを入れられるものなども見ていましたが、これはけっこう値段が高かったです。
市場はエリアが分かれていて、僕が気に入ったのがアート系のエリアでおすすめです!伝統工芸のシルバー製品やアクセサリーなど、それは値段もそんなに高くなかったですね。滞在最終日にもう一度訪れて、いろいろと見て回りました。」
イメージが変わったタイ
「タイへのイメージがかなり変わりました。デザインや文化が素敵で好きになりました。
街並みがすごく面白いんですよ。レトロな場所もあるかと思ったら近代的なビルもあって。夜景もカッコよくて日本と変わらないなと感じました。
ビルのテラスにいっぱい植物があるのが印象的で、緑が好きなんだなと思いましたね。
タイの田舎の人たちの生活はどうなんだろうと思って見に行ったんですけど、皆さん車を持っていてテレビも普通に見られていて、あまり変わらないなという感じでした。
初めはあんまり治安良くないのかなと思っていたんです。だけど、僕は下町っぽいところに住んでいたこともあって、日本と変わらないなというのが正直な印象でしたね。」
次のワーケーションへ向けて
今回は、タイから日本への越境ECに適した商材や輸入方法を見つけることはできなかったそうです。しかし、現地のワーケーション企画運営の方から協力者を紹介してもらえ、越境ECの可能性は感じたとのこと。
最後に、その越境ECの思いと次のワーケーションについてうかがいました。
タイと日本をつなげる越境ECの可能性
「現地の人と話していたら、日本の製品が好きなだけでなく日本そのものに興味を持っているなと感じました。何を求めているのかというのは、まだわからないんですけど。この人たちに日本から良いものを持って行くのもいいなと思いました。日本と物価が変わらないので、タイはお互いにフラットにやりとりできる国じゃないかな。文化的にも近いような気もしましたし。」
次は韓国へ行きたい!
「次にワーケーションをするとしたら、たぶん、韓国に行きます。(住んでいる)福岡から近いから。飛行機で1時間半だし、フェリーに車を乗せても6時間半くらいで行くことができるんですよ。何か商売をしたいとなると、その近さが魅力になるんじゃないかと思っています。」
インタビュー後記
「タイにはまた行きたいと思っています。」と言っていたくすくすさん、初めてのワーケーションを満喫してきた様子が伝わってきました。
今回のインタビューは、オンラインで写真を見せてもらいながら進めていました。楽しそうに街や市場の説明をしてくださったのですが、全てのお話を書ききれなかったのが残念です。
それと、タイと日本の双方向で商材のやりとりができるのではと目をつけたのはいいですね。くすくすさんの今後の越境ECに期待してしまいます。
トップ画像含め写真は全て©︎くすくす(kuscs)さんのご提供です。
追記:
くすくすさんの最終報告noteです。
海外ワーケーション時のステキな写真や現地情報がいっぱいアップされています。
3つの知見も考えさせられる内容だったので、追記として共有します。