もう大丈夫だよ。
ずっとずっと過去の記憶にとらわれているのは私で、しがみついてしまっているのも私。
もう、母親のことを心配しすぎなくて大丈夫なんだよ。
昔みたいな不安定さは薄れている。
もう急に泣かれることはないんだよ。
私が日常的にはいないあの家では平和な日常が送られているんだよ。
不穏な言い合いがいつ起こるかなんてびくびくしなくて大丈夫なんだよ。
それに、同じ家にいるのに別の世界をそれぞれが生きているのが当たり前のように感じた。
それが本来の「普通」なのかな。
もう「いい子」でいなくてもいいんだよ。
ちゃんと意志があれば、やりたいことをやっていいんだよ。
すぐに先生にならなくてもいいし、好きなことしていいんだよ。
どこか勝手に心配して不安になって離れらないのは私の方なんだ。
すごくすごく、距離が近くて危ない関係。
正直、友達よりも楽な存在。色々なことを気にしなくていいから。
でも大人になるためにはちゃんと離れないといけない。
ちっちゃいころに甘えられなかったこと、いつも母親は私じゃなくて弟ばっかりを見ていたこと。それらが今の私を母親へと向かせる。
今なら私だけを見てくれるから。
せっかく一人暮らしをしていて距離を置けるのに近づいてしまうのは、私が依存しているから。
中途半端に物理的にも近いから.…ね。
でも少しずつ自立しないと、ね。
もう母親は私がいなくたって生きていけるよ、大丈夫。
まえみたいにどっかに行っちゃったりしない。
きっと家族のみんなとも仲良くやってる。
なんだかんだお友達と楽しい時間を過ごしているし。
まあ最初から私がいなくても生きていけたのかもしれないけれど。
私も母親に依存しなくたって周りに素敵な人がたくさんいるよ。大丈夫。
頑張らなきゃ、ね。
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