2人の王様
むかしむかしのお話
大きな大陸に2つの王国がありました。
東の国は資源が豊富にあり
王様と国民はそれはそれは裕福でした。
西の国は資源がなく作物を育てていますが
災害が多く王様と国民はそれはそれは貧乏でした。
ある時2つの国の王様はお城が古くなったので建て直しをすることにしました。
裕福な東の国の王様は家族や家来たちと
どんなお城にしようか話し合いをしていました。
「今のお城は広すぎてみんなが集まるのにも時間がかかる」
「そう、それに部屋がありすぎて掃除用の家来を雇っているのでお金がかかるわ」
「外観の見栄えばかり気にしすぎていて使いにくいです」
家族、家来たちはみな口をそろえて言いました
「今度のお城は小さく質素なものがいいです」
実は王様もみんなと同じ意見でした。
このお城は王様のおじい様が見栄を張って建てたお城だったのです。
その当時は戦争も多く家来も今よりたくさん雇っていました。
裕福な東の国の王様は言いました
「よし、では小さく質素なお城にしよう!皆のものすぐに工事を始めよう」
一方、貧乏な西の国の王様も家族、家来たちと
どんなお城にするか話し合いをしていました。
「今のお城は部屋が狭くぎゅうぎゅう詰めで寝ているので家来たちがゆっくり休めません」
「王様の威厳を他の国に見せつけるためにも、もっと大きなお城にするべきだわ」
家族、家来たちはみな口をそろえて言いました
「今度のお城は大きく豪華なものがいいです」
実は王様もみんなと同じ意見でした。
貧乏な国の王様は言いました
「よし、では東の国にお金を借りて大きく豪華なお城を建てよう」
それからしばらくして2人の王様のお城が完成しました
裕福な東の王様のお城はそれはそれは小さく
王国のお城と呼ぶにはふさわしくない質素なお城でした。
ですが家族や家来たちは大満足。
それを見た貧乏な西の国の国民たちは
「なぜあんなに裕福なのに小さなお城を建てるんだ?東の王様はどうかしてる」と噂していました。
一方貧乏な西の王様のお城は
それはそれは立派で王様が住むのにふさわしい豪華なお城でした。
もちろん家族や家来たちは大満足
それを見た裕福な東の国の国民たちは
「なぜ借金までしてあんな大きなお城を建てるんだ?西の王様はどうかしてる」と噂していました。
裕福な東の王様は、お城を小さくして余った土地を国民に分け与えたました。
国民は作物を育てる畑が出来て大満足。
貧乏な西の王様は、借金は国民には払わせず王国で貿易を始め返すことにしました。
国民は自分の国に立派なお城が出来て大満足。
裕福な国の王様も、貧乏な国の王様も
国民、家族、家来たちの幸せだけを考え
他の国の言うことは気にもしませんでした。
それから2人の王様は国のみんなと
いつまでも幸せに暮らしましたとさ。
おしまい。
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