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日産自動車(7201) 79点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

日産自動車は1933年に設立され、1951年に上場しました。主要事業は自動車の製造・販売であり、特に仏ルノーや三菱自動車と提携している3社連合が特徴的です。全体の売上の91%が自動車部門、9%が販売金融部門から成り、海外での売上が85%を占めています。近年では、電動車のラインアップ拡充に力を入れており、2030年代には主要市場での新型車をすべて電動車にする計画です。株購入の総合評価としては、業界の競争が激しい中、成長性が課題ですが、EV分野へのシフトで将来的な期待が持てます。

2. 安定した成長の有無

日産の財務状況はやや不安定で、自己資本比率は30.1%と平均的ですが、有利子負債が多い点はリスク要因です。株主還元は改善されており、配当金は2021年度から徐々に増加しています。売上と利益は、北米市場での在庫増加や中国市場での苦戦が響いていますが、新型電動車の投入で改善が期待されます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は12,685,716百万円、営業利益は568,718百万円で、過去数年間の成長率は堅調です。ただし、北米市場での在庫悪化と中国市場の不振が成長の足を引っ張っています。将来の予測としては、2025年3月期には売上高13兆2,000億円、営業利益4,400億円が見込まれています。時価総額は16,533億円、総資産は20兆1,732億円です。

4. 現在の株価

日産の時価総額は16,533億円、総資産は20兆1,732億円、自己資本は6兆818億円です。株価は2024年8月に最安値377.3円を記録しましたが、徐々に回復傾向にあります。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは9,608億円と強力ですが、投資キャッシュフローは-8,126億円、財務キャッシュフローは-1,315億円と、投資や借入返済に多額の資金を使用しています。現金及び現金同等物は21,262億円で、安定した現金保有を維持しています。

6. 配当性向

過去の配当実績として、2021年度は配当なし、2022年度に5円、2023年度に10円、2024年度には20円まで増配しています。2025年度には25円の配当が予測されており、株主還元が強化されています。

7. 採点と理由(各20点満点)

  • 業績と財務(15/20):北米市場での課題と中国市場での不振があるものの、EVシフトで改善が期待できる。

  • 株価の安定性(14/20):株価は変動が大きいが、長期的なEV市場への移行が株価の支えとなる可能性がある。

  • 成長性(16/20):電動車市場の拡大に伴い、中長期的な成長が見込まれる。

  • 業界地位と競争力(17/20):ルノーや三菱自動車との連携を強化し、グローバル市場での競争力を維持。

  • 配当性向と株主還元(17/20):近年の増配は好調で、株主還元に積極的。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価:79点
日産自動車はEV市場へのシフトで中長期的な成長が期待されますが、短期的には北米や中国市場での課題に直面しています。財務面では負債が多いものの、配当性向の改善と安定したキャッシュフローが評価ポイントです。

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