東ソー(4042) 82点
1. 会社の概況と特徴(300文字以内)
東ソー株式会社は、1935年に設立され、1949年に上場された化学大手です。主な事業は、石油化学、クロル・アルカリ、機能商品、エンジニアリングなどで、売上比率はクロル・アルカリ事業が36%、機能商品が26%、石油化学が18%を占めています。機能商品には、半導体関連や医療分野向け製品が含まれています。株式投資の観点からは、幅広い事業ポートフォリオを持ち、半導体関連や水処理技術での成長性が期待され、特に中長期的な成長を見込んだ投資対象として魅力的です。
2. 安定した成長の有無
財務状況は安定しており、自己資本比率は61.2%と高く、健全な経営基盤を持っています。株主還元としては、安定した配当を維持しており、2024年の年間配当予想は85円です。売上高と利益は安定しており、今後の半導体関連や環境技術での成長が期待されます。
3. 直近の売上高、営業利益
2024年3月期の売上高は1兆56億円、営業利益は798億円でした。過去数年間は安定した成長を見せていますが、石油化学の市況や半導体市場の回復が成長のカギとなります。2025年3月期の売上高は1兆900億円、営業利益は1,000億円を見込んでいます。
4. 現在の株価
時価総額は約6,048億円で、総資産は1兆3,130億円、自己資本は8,031億円です。2024年8月時点での株価は1,650円〜2,239円の範囲で推移しており、株価は比較的安定しています。自己資本比率も高く、長期的な投資に向いていると言えます。
5. キャッシュフロー、現金
営業キャッシュフローは1,169億円で安定していますが、投資キャッシュフローは-599億円と積極的な設備投資を行っています。財務キャッシュフローは-312億円で、借入金の減少に努めています。現金及び現金同等物は1,489億円と流動性も十分です。
6. 配当性向
過去の配当は安定しており、2024年3月期の配当金は85円でした。今後も同水準を維持する見込みで、2025年3月期も85円の配当が予測されています。配当性向は株主にとって魅力的で、安定した株主還元を続ける姿勢が評価されています。
7. 採点と解説
業績と財務: 16/20
安定した業績と高い自己資本比率により、堅実な経営が評価されます。株価の安定性: 15/20
株価は比較的安定しており、業績の回復や市場環境の改善が期待されます。成長性: 17/20
半導体関連や環境技術分野での成長が見込まれ、今後の業績拡大が期待されます。業界地位と競争力: 18/20
化学業界内での地位は高く、特にクロル・アルカリ事業と半導体関連分野での強みを持っています。配当性向と株主還元: 16/20
安定した配当を維持しており、株主還元にも積極的です。配当水準も魅力的です。
8. 総合評価(100点満点中)
総合評価: 82点
東ソーは、安定した業績と成長性の高い事業を持ち、長期投資に適した銘柄です。特に、半導体関連事業や環境技術での成長が期待されるため、今後の業績拡大が見込まれます。株主還元も安定しており、投資家にとって魅力的な企業です。