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UBE(4208) 82点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

UBEは1942年に設立され、1949年に上場した総合化学企業です。主力事業は樹脂・化成品、ナイロン樹脂、ポリイミドの製造で、自動車や電子材料分野に強みを持っています。主要事業セグメントの売上比率は、樹脂・化成品が50%、機械が21%、機能品が10%を占めています。2022年度にセメント事業を持分法適用会社へ移行したことで、より収益性の高い化学品分野に注力しています。総合評価としては、安定した成長が期待でき、特にEV向け機械や機能材料の分野での成長が見込まれます。

2. 安定した成長の有無

UBEの財務状況は健全で、自己資本比率は51.8%と堅実です。株主還元としては、安定した配当金を維持しており、今後の増配も予測されています。売上と利益は、機械事業やポリイミドの成長に支えられて増加傾向にあり、特に自動車業界向けの需要増が見込まれます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は4,682億円、営業利益は224億円となっており、前年より回復傾向にあります。過去数年間では一時的な減少がありましたが、今後は安定した成長が見込まれています。時価総額は2,807億円、総資産は約8,075億円です。

4. 現在の株価

2024年8月時点で、株価は2,100円から3,098円の範囲で推移しています。時価総額は2,807億円、自己資本比率は51.8%と財務的に安定しています。総資産は約8,075億円であり、企業としての安定感が強く、長期的な成長が期待されます。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは529億円、投資キャッシュフローは-333億円、財務キャッシュフローは-157億円となっており、健全なキャッシュフローを維持しています。現金及び現金同等物は358億円であり、十分な流動性があります。設備投資も継続的に行われ、今後の成長に向けた基盤が整備されています。

6. 配当性向

配当金は安定しており、2024年3月期には1株あたり105円の配当が支払われました。今後の予測としては、2025年3月期には110円、2026年には110円から115円が見込まれています。安定した配当政策は株主還元を重視した姿勢を反映しており、投資家にとって魅力的です。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 17/20
    健全な財務基盤と、安定した売上・利益成長が見込まれていますが、過去の一時的な減益が減点要因です。

  • 株価の安定性: 15/20
    株価は比較的安定していますが、業界全体の影響を受けやすい状況があります。

  • 成長性: 16/20
    自動車業界やEV市場向けの成長が期待され、特に機能材料分野での成長が見込まれます。

  • 業界地位と競争力: 16/20
    UBEは化学業界で確固たる地位を築いており、特に自動車向け樹脂・機械分野での競争力が高いです。

  • 配当性向と株主還元: 18/20
    安定した配当政策と増配が期待され、株主還元の面で高い評価を受けています。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 82点
UBEは安定した成長を続ける総合化学企業であり、自動車業界やEV市場向けの成長が今後のカギとなります。財務的に健全で、安定した配当政策により株主還元も魅力的です。長期的な成長と安定性を求める投資家にとって、有望な選択肢と言えます。

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