見出し画像

住友ファーマ(4506) 57点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

住友ファーマは1897年に設立され、1949年に上場した医薬品大手企業で、住友化学の傘下にあります。精神神経分野やがん治療、再生細胞医療を重点的に開発しており、米国展開も強化しています。売上の66%が海外市場からのもので、米国での成長が期待される一方、国内では早期退職プログラムを実施中です。現状は営業赤字が続いており、株式購入のリスクは高いですが、再生医療の進展による長期的な成長余地があります。

2. 安定した成長の有無

住友ファーマの財務状況は厳しく、自己資本比率は18.5%と低めです。営業赤字が続いており、特に国内では早期退職プログラムが進行中です。株主還元は現状無配であり、今後の再開の見通しは不透明です。売上は減少傾向にあり、短期的な成長は期待できないものの、研究開発の進展次第では回復の余地があります。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は3,145億円、営業赤字は3,548億円に達しました。過去数年間は利益が急激に悪化しており、今後は開発品目の絞り込みにより、コスト削減と売上回復が見込まれています。時価総額は約2,661億円、総資産は8,689億円です。

4. 現在の株価

2024年8月時点での株価は279円から686円の範囲で推移しています。時価総額は約2,661億円です。総資産は約8,689億円、自己資本比率は18.5%であり、財務的にはやや不安定な状況です。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローはマイナス2,418億円と厳しい状況にあり、現金及び現金同等物は290億円しかありません。投資キャッシュフローは330億円のプラスとなっていますが、全体として財務状況の改善は急務です。財務キャッシュフローは778億円のプラスとなっています。

6. 配当性向

過去の配当実績では2023年3月期まで配当がありましたが、2024年3月期は無配となりました。今後も無配が予想されており、株主還元の面では厳しい状況です。配当再開は業績改善の進展に依存します。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 12/20
    営業赤字が続いており、財務状況も厳しいため、リスクが高いと評価されます。

  • 株価の安定性: 10/20
    株価は低迷しており、安定性に欠けますが、投資家の期待による上昇も考えられます。

  • 成長性: 14/20
    再生医療や精神神経分野での開発が進行しており、将来的には成長の可能性が期待されます。

  • 業界地位と競争力: 13/20
    精神神経分野で一定の競争力を持つものの、全体的には競争が激化しています。

  • 配当性向と株主還元: 8/20
    無配が続いており、株主還元には期待が持てません。今後の再開は不透明です。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 57点
住友ファーマは現在厳しい経営環境に直面しており、業績や財務状況の改善が急務です。再生医療など新分野での成長余地はあるものの、リスクの高い投資となる可能性があります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?