トクヤマ(4043)　85点

1. 会社の概況と特徴（300文字以内）

トクヤマ株式会社は1918年に設立され、1949年に上場されました。主な事業内容は化成品、セメント、電子先端材料、ライフサイエンス製品、環境事業などです。主要事業セグメントとしては、化成品が売上の34%（利益率10%）、セメントが19%（利益率10%）、電子先端材料が23%（利益率4%）、ライフサイエンスが12%（利益率20%）を占めています。半導体関連の事業が成長の軸となっており、今後も業績の向上が期待されます。株式購入においては、特に半導体材料の需要増に伴う中長期的な成長が期待できるため、成長ポテンシャルのある投資対象として評価されます。

2. 安定した成長の有無

トクヤマは、財務状況が健全で、自己資本比率は53%と安定しています。また、株主還元に積極的で、2024年には80円の配当を実施しています。売上高と利益は安定しており、特に半導体材料分野での成長が期待され、今後も安定した成長を見込める企業です。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は3,419億円、営業利益は256億円となっています。過去数年間の成長率は安定しており、2025年3月期の売上高は3,520億円、営業利益は330億円が予想されています。今後は半導体材料の需要増加が業績に大きく寄与すると見られます。

4. 現在の株価

時価総額は約1,996億円で、総資産は4,802億円、自己資本は2,546億円です。2024年8月時点での株価は2,225円〜3,260円の範囲で推移しています。自己資本比率も高いため、安定した投資対象として評価されます。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは558億円とプラスですが、投資キャッシュフローは-304億円で、積極的な設備投資を行っています。財務キャッシュフローは-465億円で、借入金の削減を進めています。現金及び現金同等物は479億円と流動性も十分です。

6. 配当性向

過去の配当実績は安定しており、2024年の配当金は80円でした。2025年には100円の配当が予定されており、株主還元にも積極的です。配当性向は業績に連動して上昇傾向にあり、今後も安定した配当が期待されます。

7. 採点と解説

• 業績と財務: 17/20
  安定した業績と健全な財務基盤を持ち、特に半導体関連事業が成長の柱となっています。

• 株価の安定性: 16/20
  株価は比較的安定しており、特に市場環境に左右されやすい化学業界において、トクヤマの株価は安定的です。

• 成長性: 18/20
  半導体材料やライフサイエンス事業の成長が今後の業績拡大に寄与すると見られ、将来的な成長性は高いです。

• 業界地位と競争力: 16/20
  化学業界内での地位は高く、特に半導体材料において世界的な競争力を持っています。

• 配当性向と株主還元: 18/20
  安定した配当を維持しており、2025年の配当予想は100円と株主還元にも積極的です。

8. 総合評価（100点満点中）

総合評価: 85点
トクヤマは、安定した財務基盤と半導体関連の成長ポテンシャルを持つ企業として、長期的な投資に適しています。株主還元にも積極的で、今後も安定した成長が見込まれます。