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大成建設(1801) 88点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

大成建設は1917年に設立され、1957年に上場しました。日本を代表するゼネコンの一角を担い、非同族経営としての安定性を誇ります。主な事業は土木工事(売上比率29%、利益率11%)、建築工事(売上比率63%、利益率-5%)、不動産開発(売上比率7%、利益率17%)です。再開発プロジェクトや大型土木工事を強みとしており、都市再開発やインフラ工事を中心に事業展開しています。株式投資としては、安定した事業基盤と堅実な成長が見込めますが、建築部門の利益率低下が課題です。

2. 安定した成長の有無

大成建設の財務状況は堅調で、自己資本比率は36.9%と健全な水準を維持しています。株主還元については、安定した配当政策を採用しており、1株あたり65円の配当を実施しています。売上高は過去数年間で緩やかに増加しており、土木工事と建築工事を中心とした成長が続いています。2025年3月期にはさらなる増収増益が見込まれています。

3. 直近の売上高、営業利益

大成建設の2024年3月期の売上高は1兆7650億円、営業利益は264億円で、過去数年間の売上高は増加していますが、利益はやや減少傾向にあります。2025年3月期には売上高1兆9900億円、営業利益870億円の成長が予測されています。時価総額は1兆2281億円、総資産は2兆4775億円です。

4. 現在の株価

2024年8月時点での大成建設の時価総額は1兆2281億円、総資産は2兆4775億円、自己資本は9136億円です。自己資本比率は36.9%であり、財務基盤は安定しています。株価は4956円から6672円の範囲で推移しており、比較的安定した株価動向が見られます。

5. キャッシュフロー、現金

2024年3月期の大成建設の営業キャッシュフローは406億円であり、安定したキャッシュフローを維持しています。投資キャッシュフローは-1387億円と、インフラ投資が継続しています。財務キャッシュフローは1093億円で、自己資本の充実と負債管理が進んでいます。現金及び現金同等物は4307億円と十分な流動性を確保しています。

6. 配当性向

大成建設は安定した配当を継続しており、2024年3月期の年間配当金は130円です。今後も130円の配当が予想されており、株主還元に積極的な姿勢が見られます。配当性向は安定しており、長期的な投資に向いた銘柄です。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 16/20
    売上は順調に拡大していますが、建築部門の利益率低下がやや懸念されます。

  • 株価の安定性: 17/20
    株価は比較的安定しており、再開発やインフラ需要の高まりにより今後も堅調が期待されます。

  • 成長性: 18/20
    大型プロジェクトの進展により、成長性が高く評価できます。将来の受注残も豊富です。

  • 業界地位と競争力: 19/20
    国内ゼネコンの最大手の一角として、強固な市場地位を有しており、競争力は高いです。

  • 配当性向と株主還元: 18/20
    安定した配当政策を実施しており、株主還元に積極的な姿勢が評価できます。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 88点
大成建設は、強固な財務基盤と堅実な成長が見込まれる企業です。再開発プロジェクトやインフラ工事の需要により、今後も安定した成長が期待されます。配当政策も安定しており、長期投資に向いた銘柄です。

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