見出し画像

王子ホールディングス(3861) 86点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

王子ホールディングスは1873年に設立され、1949年に上場した製紙業界のリーディングカンパニーです。主な事業は、生活産業資材(43%)、機能材(13%)、資源環境ビジネス(18%)、印刷情報メディア(14%)など、幅広い分野にわたります。特にアジアや南米での事業展開が進んでおり、国内外で強力なポジションを保持しています。総合的に、事業の多角化と海外展開により安定した収益基盤があるため、長期的な投資対象として魅力的です。

2. 安定した成長の有無

財務状況は健全で、自己資本比率は41.2%と堅調です。配当金は着実に増加しており、株主還元も強化されています。売上高は横ばい状態が続いていますが、海外事業の成長や資源環境ビジネスの拡大により、今後も安定した成長が見込まれます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は1兆6,962億円、営業利益は726億円です。過去数年間はやや停滞気味でしたが、今後は成長が期待されています。2025年3月期の予想売上高は1兆9,500億円で、営業利益は950億円と回復が見込まれています。時価総額は約5,961億円、総資産は約2兆6,989億円です。

4. 現在の株価

時価総額は約5,961億円、総資産は約2兆6,989億円、自己資本は約1兆1,116億円です。2024年8月時点の株価は528.3円〜680.5円の間で推移しています。株価は安定しており、現在のバリュエーションは比較的割安と考えられます。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは2,028億円と強固な収益基盤がありますが、投資キャッシュフローは-1,180億円で、積極的な設備投資を行っています。財務キャッシュフローは-848億円で、資金繰りは健全です。現金および現金同等物は624億円と十分な流動性を保持しています。

6. 配当性向

配当金は2022年の7円から2023年の8円に増配され、今後も安定した配当が予測されています。2025年には24円の配当が見込まれており、株主還元に積極的な姿勢を示しています。長期的な安定収入を求める投資家にとって魅力的です。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 17/20
    売上と利益はやや停滞気味ですが、堅実な財務基盤と資源環境ビジネスの拡大により、将来的な成長が見込まれます。

  • 株価の安定性: 18/20
    株価は安定しており、大きなボラティリティは見られません。長期投資に適した安定性を持っています。

  • 成長性: 16/20
    海外事業の拡大と資源環境ビジネスが成長の柱となっており、今後の成長に期待が持てます。

  • 業界地位と競争力: 18/20
    国内製紙業界でトップの地位を持ち、アジア市場でも強力な競争力を誇ります。海外での事業展開も進んでいます。

  • 配当性向と株主還元: 17/20
    配当は増加傾向にあり、今後も安定した配当が期待できます。株主還元に積極的な姿勢が評価されます。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 86点
王子ホールディングスは、国内外での強固な市場地位を持ち、安定した財務基盤と堅実な成長戦略を展開しています。資源環境ビジネスの拡大や海外事業の成長により、今後の業績改善が期待され、長期投資に適した銘柄といえます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?