銘柄評価:キリンHD(2503) 87点
1) 会社の概況と特徴 (300文字)
キリンホールディングス株式会社(2503)は、1907年に設立され、1949年に上場した日本を代表する総合酒類・飲料メーカーです。ビール類の国内市場で首位級のシェアを持ち、近年ではアジアとオセアニア市場を主力とする国際展開にも注力しています。協和キリンを傘下に持ち、医薬事業にも力を入れています。連結事業の売上構成は、国内ビール・スピリッツが32%、国内飲料が12%、オセアニア酒類が13%、医薬が21%、その他が22%となっています。2023年には新ブランド『晴れ風』が国内で好調に推移し、オセアニア市場での構造改革効果も顕在化しました。また、花王から譲受した『ヘルシア』の製造販売開始により健康事業の拡大も図っています。
2) 株購入における総合評価 (300文字)
キリンホールディングスは、国内外で強固な市場シェアを持つ総合酒類・飲料メーカーであり、特に医薬事業やオセアニア市場での成長が期待されます。2023年12月期には、連続して増益を達成しており、2024年にはさらに増益が見込まれています。株価も安定して推移しており、配当利回りも魅力的です。2024年の予想配当金は71~73円であり、安定した配当政策を続けています。国内市場での新ブランド展開や健康事業の拡大により、今後も成長が期待されるため、キリンホールディングスは長期的な投資先として高く評価されます。
3) 売上と利益、成長性
売上高(2023年12月期):2,134,393百万円
営業利益(2023年12月期):150,294百万円
税前利益(2023年12月期):197,049百万円
純利益(2023年12月期):112,697百万円
売上高成長率(2022年12月期→2023年12月期):7.3%
純利益成長率(2022年12月期→2023年12月期):1.5%
4) 株価と時価総額、総資産
株価(2024年6月):2,305円(高値)
時価総額:20,350億円
総資産(2024年3月):3,004,699百万円
自己資本:1,162,553百万円
自己資本比率:38.7%
5) キャッシュフロー、現金
営業キャッシュフロー(2023年12月期):2,032億円
投資キャッシュフロー(2023年12月期):-2,260億円
財務キャッシュフロー(2023年12月期):359億円
現金等(2024年3月):1,313億円
6) 配当性向
配当金(2024年12月期予想):71~73円
配当性向:44.0%
7) 採点と解説(100点満点で採点)
業績と財務 (20点中17点)
業績は堅調であり、特に国内ビールとオセアニア市場での収益性が向上しています。医薬事業の成長も期待されますが、全体的な財務状況は改善の余地があります。株価の安定性 (20点中16点)
株価は安定しており、時価総額も大きいため、投資家にとって信頼性が高い。ただし、市場の変動に対するリスクも存在します。成長性 (20点中18点)
新ブランドの展開や海外市場での成長が期待され、特にオセアニア市場での構造改革効果が大きく寄与しています。業界地位と競争力 (20点中19点)
国内外での強固な市場シェアと多様な製品ラインナップにより、業界内での競争力は非常に高いです。配当性向と株主還元 (20点中17点)
配当金は安定して増加しており、株主還元も積極的に行っていますが、配当性向はやや高めです。総合評価 (100点中87点)
キリンホールディングスは、安定した収益基盤と成長ポテンシャルを持つ企業として高評価です。国内外での市場シェアが強固であり、特にオセアニア市場と医薬事業での成長が期待されます。配当利回りも魅力的であり、長期的な投資先として非常に堅実です。
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