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三菱自動車工業(7211) 80点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

三菱自動車は1970年に設立され、1988年に上場した日本を代表する自動車メーカーです。日産自動車とルノーと共に三社連合を形成し、特に新車開発や部品調達で協力しています。主力市場は東南アジアで、北米でも新型HV(ハイブリッド車)やSUVが好調です。自動車事業が全体の100%を占めており、海外比率は79%です。株購入の総合評価としては、成長性はあるものの、業界競争の激しさから慎重な姿勢が求められます。

2. 安定した成長の有無

三菱自動車の財務状況は比較的健全で、自己資本比率は44.2%と堅調です。株主還元は控えめで、配当金は23年度に5円、24年度に10円と増加傾向にあります。売上と利益は特に北米や東南アジア市場での成長に支えられており、今後も電動車の拡大が期待されます。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は2兆7895億円、営業利益は1909億円と堅調な結果を残しました。過去数年間で売上は10%の成長を見せ、今後も増収が見込まれます。将来の予測では2025年3月期に売上が2兆9800億円、営業利益が2200億円に達する見込みです。時価総額は5989億円、総資産は約2兆3840億円です。

4. 現在の株価

三菱自動車の時価総額は5989億円で、自己資本は1兆539億円、総資産は2兆3836億円です。株価は2024年8月に350円まで下落しましたが、業績回復とともに持ち直しています。自己資本比率は44.2%と堅調です。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは1408億円と安定しており、企業の運営資金に余裕があります。一方、投資キャッシュフローは-1388億円で、主に設備投資に充てられています。財務キャッシュフローは376億円で、堅実な財務戦略が取られています。現金及び現金同等物は6742億円です。

6. 配当性向

三菱自動車の配当金は、2021年度にはゼロでしたが、2023年度には5円、2024年度には10円と徐々に増加しています。2025年度以降も15~20円程度の配当が予想されており、配当性向は改善の兆しを見せています。

7. 採点と理由

  • 業績と財務(18/20):営業利益の増加と堅調な自己資本比率から、安定した財務状況が評価されます。

  • 株価の安定性(15/20):株価は依然として不安定な動きを見せており、業績改善が求められます。

  • 成長性(16/20):北米と東南アジアでの成長が期待されますが、競争の激しさから慎重さも必要です。

  • 業界地位と競争力(17/20):日産やルノーとの連携により、競争力を強化していますが、他の自動車メーカーとの競争が厳しいです。

  • 配当性向と株主還元(14/20):配当は増加傾向にありますが、まだ低水準です。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価は80点です。財務状況は健全で、東南アジアと北米市場での成長が期待されますが、競争の激しさや株価の不安定さが懸念点です。株主還元も改善傾向にあるため、今後の成長を見守りつつ、慎重に投資判断を行うことが重要です。

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