第一三共(4568) 89点
1. 会社の概況と特徴(300文字以内)
第一三共は2005年に設立され、同年9月に上場しました。主に医療用医薬品を取り扱っており、特に循環器系と感染症薬に強みを持っています。現在は、抗がん薬領域に力を入れており、英アストラゼネカ社と提携し、「エンハーツ」などの新しい抗がん薬開発に注力しています。売上高の95%は医療用医薬品で、海外からの収益が全体の63%を占めます。今後の抗がん薬分野での成長が期待でき、株価も堅調に推移しています。
2. 安定した成長の有無
第一三共は、強力な研究開発力を持ち、安定した成長を遂げています。2024年3月期のROEは12.8%と高水準であり、財務状況も健全です。株主還元についても積極的で、増配を続けています。売上は順調に伸びており、特に「エンハーツ」を中心とした抗がん薬分野の成長が際立っています。
3. 直近の売上高、営業利益
2024年3月期の売上高は1兆6,016億円、営業利益は2,115億円となり、前年から大幅に増加しました。特に米国と欧州での抗がん薬「エンハーツ」の売上が好調です。今後も成長が見込まれ、2025年3月期の予測では売上高が1兆8,500億円、営業利益は2,500億円に達する見込みです。
4. 現在の株価
2024年8月時点での株価は3,847円から6,208円の範囲で推移しており、時価総額は11.3兆円です。総資産は約3.4兆円、自己資本比率は50.1%と、安定した財務基盤を持っています。
5. キャッシュフロー、現金
2024年3月期の営業キャッシュフローは5,992億円、投資キャッシュフローは-2,826億円、財務キャッシュフローは-1,235億円となっています。現金及び現金同等物は6,471億円を保有しており、資金繰りに十分な余裕があります。
6. 配当性向
第一三共は過去数年間で安定した配当を実施しており、2024年3月期には30円の配当が支払われました。今後も30円から60円の配当が予測され、株主還元に積極的な姿勢を見せています。
7. 採点と解説
業績と財務: 19/20
抗がん薬「エンハーツ」を中心に売上が大幅に成長しており、財務基盤も非常に健全です。株価の安定性: 17/20
株価は順調に推移しており、特に抗がん薬の成長が株価の上昇に寄与しています。成長性: 18/20
新薬の開発が順調で、今後の成長余地が大きいです。業界地位と競争力: 18/20
国内外で強力な競争力を持ち、特に抗がん薬領域での地位は高いです。配当性向と株主還元: 17/20
配当は安定しており、今後も継続的な株主還元が期待されます。
8. 総合評価(100点満点中)
総合評価: 89点
第一三共は、医薬品業界の中でも特に抗がん薬分野で成長を遂げており、安定した財務状況と高い成長性を持つ企業です。長期的な成長が期待できるため、株主還元も堅実であり、投資対象として非常に魅力的です。