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日野自動車(7205) 70点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

日野自動車は1942年5月に設立され、1949年5月に上場しました。主な事業内容は商用車の製造で、大型・中型トラックやバス、トヨタ向け車両を扱っています。主要事業セグメントは、トラック・バス(54%)、トヨタ向け車両(5%)、補給部品(11%)で、海外売上比率は56%です。最近は米アーカンソー工場の閉鎖や、収益性の向上を図る施策が進められています。株購入においては、為替リスクや国内外市場の変動を考慮する必要がありますが、トヨタ傘下での安定した基盤を持ち、将来的な成長の可能性も秘めています。

2. 安定した成長の有無

日野自動車の財務状況は過去数年間厳しい状態が続いていますが、最近の営業利益の反発が見られます。株主還元の面では、2022年度から配当を停止していますが、今後の回復を期待されています。売上高と利益は堅調に推移しており、特に新型車両の投入による需要増加が期待されています。

3. 直近の売上高、営業利益

直近の売上高は3,386,676百万円、営業利益は293,085百万円です。過去数年間では成長率が横ばいでしたが、今後は大型トラックの需要が高まることで成長が見込まれています。現在の株価は約476円で、時価総額は約2,528億円、総資産は1,452,110百万円、自己資本は390,041百万円です。

4. 現在の株価

現在の株価は約476円で、時価総額は2,528億円、総資産は1,452,110百万円、自己資本は390,041百万円です。自己資本比率は26.9%と比較的低いものの、資本構成に改善の余地があります。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは-1,104億円、投資キャッシュフローは392億円、財務キャッシュフローは556億円です。現金及び現金同等物は677億円で、流動性には若干の余裕がありますが、営業キャッシュフローがマイナスであることは注意が必要です。

6. 配当性向

日野自動車は過去の配当金は37円から49円までの増加が見られましたが、2022年度から配当が停止しています。2025年度の配当予測も0円となっており、今後の回復が求められます。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 14/20
    最近の営業利益が反発しているものの、長期的には厳しい財務状況が続いているため。

  • 株価の安定性: 15/20
    株価は市場環境に敏感であり、今後の展開に注目が必要。

  • 成長性: 13/20
    商用車市場の需要は高いが、為替リスクや原材料費が影響を及ぼす可能性があるため。

  • 業界地位と競争力: 16/20
    トヨタ傘下としての安定性と市場での存在感があり、競争力は高い。

  • 配当性向と株主還元: 12/20
    配当停止が続いており、株主還元に対する姿勢が改善されることが求められる。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 70点
日野自動車は市場での強固な基盤を持ちながらも、直面するリスクが多いため、投資に際しては慎重な判断が必要です。配当政策の見直しや成長戦略の強化が今後の課題となります。

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